黒くしっかりした棘が特徴的なサボテン【ネオポルテリア・暗黒王】
太い黒棘がカッコ良いサボテンだね!
「暗黒王」って強そうな名前だね!
この記事では実際に【ネオポルテリア・暗黒王】を育てている私が体験談を踏まえながら育て方を解説していきます!
結論、基本的な育て方はこのような感じです↓
その他にも【肥料、病害虫】なども含めて詳しく解説していきます!
それでは、どうぞ!
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ネオポルテリア・暗黒王、詳細情報
植物名 | ネオポルテリア・暗黒王(エリオシケ・暗黒玉) |
原産地 | チリ中部 |
分類 | サボテン科、ネオポルテリア属 |
成長適温 | 春、秋(20度~30度) |
成長速度 | 遅い |
暑さ | やや強い(35度以上は蒸れの危険) |
寒さ | やや強い(3度以下は△) |
環境 | 日当たり、風通しの良い場所 |
用土 | 水はけの良い用土 |
水やり | 成長期は用土が乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与える |
特徴
太い黒棘を密に生やすサボテン
「暗黒王」という名前はこの特徴的な黒棘からきています。
成長期(春)にはビビットピンクの鮮やかな花を多数咲かせます。
コピアポアのような雰囲気があるカッコ良いサボテンだね!
生育環境
ネオポルテリア(エリオシケ)はチリ中部(サンティアゴ)に自生しています。
チリ中部(サンティアゴ)の年間平均気温は3度から30度まで変化します↓
画像引用: © WeatherSpark.com
そのためネオポルテリア・暗黒王の成長適温は20度〜30度で日本では春、秋が成長期になります。
暖かい気候を好みますが、日本の蒸し暑い環境は苦手なので、気温が35度近くになるような猛暑の時期は風通しの良い涼しい場所で管理してあげましょう。
チリ中部(サンティアゴ)と東京都の蒸し暑く感じる日がどれくらいあるか比較表↓
気温は東京とほぼ同じくらいまで上がりますが、上の表の通りサンティアゴは年間を通して乾燥状態にある事が分かります。このことから蒸し暑さに弱いのも納得できます。
ネオポルテリア・暗黒王は他のサボテン科の植物よりも多湿の環境が苦手だから注意してあげようね!
冬の時期は気温が10度を下回ってくると、成長が鈍化するか止まります。
冬の時期、ネオポルテリア・暗黒王の耐寒温度は3度と言われていますが、念のため気温が5度以下になりそうなら、屋内に取り込んであげましょう。
日当たり
ネオポルテリア・暗黒王は年間を通して日当たりの良い場所を好みます。
成長期の春(3月~5月)と秋(10月~11月)は屋外で直射日光のあたる環境で育ててあげましょう。
日光に沢山あててあげる事で徒長を防ぎ、締まったカッコ良い株に育てる事ができます。
夏場(6月~9月)は日差しが強いので50%ほど遮光するか、半日陰で管理してあげましょう。
植物は少しずつ今の環境に順応していくから、急な環境の変化には気を付けようね!
冬の時期(12月~2月)に室内管理をしているネオポルテリア・暗黒王はできるだけ日当たりの良い窓辺で日光を沢山あててあげましょう。
冬の時期は窓辺の温度が低くなるから冷害に注意しようね!
水やり
植物の水やりに正解は無いのであくまで参考程度に読んで頂き、自分の植物の環境にあった水やりを見つけて頂きますようお願いします。
ネオポルテリア・暗黒王は水切れには強いので年間を通して乾燥気味に育てます。
基本的には用土が中までしっかりと乾いてから、水をたっぷりと与えましょう。
春
春、気温が15度~20度を超えてくると休眠状態から空けて徐々に成長を始めます。
休眠状態から空けてすぐはまだ水を吸う力も弱いので、少な目の水やりから開始します。
ネオポルテリア・暗黒王が動き出して来たら成長に合わせて徐々に水の量を増やしていきましょう。
成長が活発になってきたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えます。
日々の観察が大切だね!
夏
ネオポルテリアは蒸し暑い環境が苦手なので、気温が35度近くになってくると半休眠状態になり成長がほぼ止まります。
普段の水やりよりもさらに間隔をあけて水やりを行いましょう。
用土が中までしっかりと乾いて、+4~5日あけて水やりを行います。その際も、気温が高い日中は避けて気温が低くなってくる夕方以降に水やりを行いましょう。
夏場は用土が早く乾いて、水やりの頻度が多くなりがちだから気を付けようね!
秋
秋、気温が(15度以上~30度)なら成長期です。
通常通り、用土が中までしっかりと乾いてから鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。
気温が15度を下回ってきだしたら徐々に水を与える頻度、量を減らしていきます。
冬
気温が10度を下回ってくると休眠状態になり成長がほぼ止まります。
冬の時期は断水気味の管理をしましょう。
用土がしっかりと乾いて+5日ほど空けてから、用土の表面が濡れるくらいの控えめな水やりを行いましょう。
水やりは暖かくなってくる朝方か昼間にしようね。
用土
水はけの良い用土を使用しましょう。
用土選びが難しい方は市販のサボテン用培養土でも構いません。
我が家の用土は(赤玉土、鹿沼土、ゴールデン培養土、軽石、くん炭、パーライト)を混ぜた用土を使用しています。※水はけを良くするために用土はフルイにかけて微塵を取り除いています。
用土作りも楽しもうね!
植え替え
ネオポルテリア・暗黒王は2年〜3年ごとに植え替えを行ってあげると元気に成長してくれます。
植え替えを行う際は、あらかじめ水やりを止めておき、しっかりと用土を乾燥させておきます。
植え替え時の根へのダメージを最小限に抑えるためだよ!
植え替えは出来れば春(3月後半~5月)の間に行いましょう。
本格的な成長期前に行う事で成長が鈍化する季節までにしっかりと根を張ることが出来て、調子を崩すことなく夏越し、冬越しが出来るようになるでしょう。
もし、「春」に植え替えが出来ずに「秋」に植え替えを行う場合は出来るだけ根をいじらないような植え替えを心がけましょう。
「秋」に大胆に根を整理してしまうと成長が止まってしまう「冬」までにしっかりと根を張ることが出来ず、調子を崩してしまうためです。
植え替えは植物の体力をいっぱい使うから休ませてあげる事が大事だよ!
植え替えを行う際は用土の中に害虫予防の「オルトランDX」と緩効性肥料の「マグァンプK」を入れておきましょう。
害虫予防の「オルトランDX」と肥料の「マグァンプK」は用土に混ぜて使える、僕たちの強い味方だよ!
植え替えは植物の体力を非常に使うので「冬」の成長が止まっている時期の植え替えは避けましょう。
成長が止まっている時期に植え替えを行ってしまうと、植え替え時のダメージが回復できずに弱ってしまい、最悪の場合枯れてしまうリスクがあります。
「春」が来て植物が動き出すまで我慢しましょう。
肥料
ネオポルテリア・暗黒王は肥料をあまり必要としません。
植え替え時に元肥を入れる程度で抑えておいた方が良いでしょう。
元肥は植え替え後の根の初期生育を助ける肥料です。
元肥は虫のわかない、肥料焼けのしにくい、「マグァンプK」などの緩効性肥料がオススメです。
緩効性肥料とは?
肥料の溶け方を遅くしたもので、植物の成長に合わせてゆっくりと土に溶けだす肥料。
植物が肥料を欲しい時に必要なだけ肥料成分を与える事が出来るので、肥料焼けを起こしにくいのも特徴です。
植え替えを行わず、元肥を与えていない年は、じっくりと効果があらわれる置き肥(固形肥料)を与えましょう。
置き肥を与える場合は、成長期に用土の上に固形肥料を置くだけです。
水やりのたびに緩効性の固形肥料が少しずつ溶け出して肥料成分がゆっくりと効いてくるのが特徴です。
固形肥料の注意点としては固形肥料が直接、株や根に触れないように注意しましょう。
固形肥料を与える時も少な目を意識しようね!
オススメの置き肥は「マグァンプK小粒」です。
追肥のマグァンプK小粒に関しては用土の表面に一定量ばらまくだけで良いので、使い勝手も良くオススメです。
また、肥料を与えられない場面(植え替え後や植物が弱っている時)では、活力剤のメネデールなどを活用しましょう。
メネデールとは?
植物の成長に欠かせない「鉄」を根から吸収されやすい「イオン」の形で含む活力剤で、植物用のサプリメントのようなものです。
肥料には入っている「窒素、リン酸、カリ」がメネデールには入っていないため、肥料過多などの心配が無い事も特徴。
病気・害虫
ネオポルテリア・暗黒王は、乾燥した風通しの悪い環境で育てていると「ハダニ」や「カイガラムシ」が発生することがあります。
ハダニは目視では見つける事が難しいほど白く小さな害虫で植物を吸汁し、吸汁された箇所は黄色く変色してしまいます。多く発生するとクモの巣のような糸を植物に張り巡らてみるみる増えていってしまいます。
ハダニが発生してしまった場合は水で全て洗い流したあと殺虫剤を吹きかけて殺虫、予防をしてあげましょう。
カイガラムシも吸汁性の害虫ですが、体長は2mm~6mmほどで目視で確認することができる害虫です。
カイガラムシは繁殖力も高く、殺虫スプレーが効かない個体もいる厄介な害虫です。
見つけ次第、ピンセットなどで全て取り除き、害虫予防の為に殺虫剤を散布しましょう。
我が家で使用している殺虫剤は「ベニカXネクストスプレー」です。
害虫は同じ薬品ばかりを散布していると耐性を得てしまうので一つの殺虫剤を使用するのではなく、それぞれ違った殺虫剤を定期的に散布し、害虫を根絶しましょう。
害虫は一度発生してしまうとかなり厄介なので、発生する前の予防が肝心になってきます。
そのため、害虫が発生しやすい時期(5月~10月)は月に1回程度、定期的に害虫予防のスプレーを散布し、「オルトランDX」などの薬剤も活用しながら害虫予防をしておきましょう。
日々の観察で害虫が付いていないかを確認することも大事だよ!
最後に
ネオポルテリア・暗黒王は乾燥と寒さには強いですが、夏の群れと多湿には非常に注意が必要です。
夏はできるだけ風通しの良い涼しい場所で管理して、水やりは用土が完全に乾いた事を確認してから行いましょう。
そうするとこで元気なネオポルテリア・暗黒王を育てる事ができるでしょう。
最後まで読んで頂き有難うございます!
一緒にボタニカルライフ楽しみましょう!