
【ビカクシダ・ネザーランド】はビカクシダ属の中では非常に丈夫な品種で苔玉や板付、ハンギングなど色々な形で育てられて楽しまれています。
ネザーランドは丈夫で育てやすいのでビカクシダを初めて育てる人にオススメの品種です。
色々な育て方をしてくれてありがたい限りじゃ!
ビカクシダの事、分からないから強い品種から始めたいな!
この記事では実際に【ビカクシダ・ネザーランド】を育てている私が体験談も踏まえながら育て方を解説していきます!
結論、基本的な育て方はこのような感じです↓
そのほかにも【肥料、病害虫】なども含めて詳しく解説していきます!
それではどうぞ!
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【ビカクシダ・ネザーランド】詳細情報

| 植物名 | ビカクシダ・ネザーランド 【学名: Platycerium bifurcatum ‘Netherlands’】 |
| 原産地 | ビフルカツムの園芸選抜品種(作出国:オランダ)ビフルカツムはオーストラリアの東北部などの熱帯気候に広く分布 |
| 分類 | ウラボシ科、ビカクシダ属 |
| 成長適温 | 春~秋(18度〜33度) |
| 成長速度 | (速い~普通) |
| 暑さ | 強い |
| 寒さ | 強い(3度以下△) |
| 気候 | 日当たりと風通しの良い場所 |
| 植え込み資材 | 水苔、ベラボン、ココチップなど |
| 水やり | 水苔が乾いたら、たっぷり |
特徴
ビカクシダは株の中心部から株を覆うように丸く伸びる「貯水葉」、鹿の角のように上に伸びる性質を持つ「胞子葉」からなります。
「貯水葉」は内部の構造がスポンジ状になっており、水を蓄える事のできる葉です。

「胞子葉」は文字通り葉の先端部分に胞子が着く葉です。
「ビカクシダ」の名前の意味としては「ビカク」はオス鹿の角と言う意味で、上に伸びる葉がオス鹿の角のように見える事からきています。
「シダ」はそのままシダ植物である事からきています。
「ビカクシダ・ネザーランド」
ネザーランドはビフルカツムの交配種でオランダで交配されたと言われています。
ネザーランドは葉が垂れにくい性質で、上方向に立ち上がる鮮やかな緑の葉は生命力を感じさせます。

ビカクシダの中でも非常に丈夫なためビカクシダ初心者さんにオススメの品種です。
ビカクシダの普及種、ネザーランドも大株になると迫力がすごいよ!
生育環境
ビカクシダ・ネザーランドはオランダで作出されたビフルカツムの園芸選抜品種です。
品種の元である「ビフルカツム」はオーストラリアの東北部などの熱帯気候に広く分布し、自生地は熱帯、亜熱帯のジャングルで樹木などに着生しています。
ネザーランドは暑さ、寒さにも強く非常に丈夫で育てやすいビカクシダです。
成長適温は18度〜33度で日本では春~秋が成長期になります。
成長期は屋外で自然の風に当ててあげる事で元気に力強く成長します。
室内で管理する場合はサーキュレーターを回すなどして風の流れを作ってあげましょう。
ネザーランドはビカクシダ属の中では寒さには強いので一時的に気温が0度近くになっても耐える事ができますが、念のため気温が3度以下になるなら室内に取り込んで冬越しをさせてあげましょう。
3度以下の環境に晒してもすぐに枯れる事は無いけど、ダメージが出てきちゃうから出来るだけ暖かい場所で冬越しさせてあげようね!
日当たり

ビカクシダは耐陰性もあり、あまり強い日光に当てなくても育ちますが、できるだけ日当たりの良い環境で育ててあげた方が元気に育ちます。
ビカクシダは基本的に直射日光の当たらない半日陰に自生しており、直射日光をあまり好まない品種もいますが、ネザーランドに関しては直射日光に当てても葉焼けをすることはあまり無いので春、秋の時期はどんどん日光に当ててあげましょう。
日光にたくさんあててあげると力強い胞子葉を出してくれるぞ!
冬の時期に室内管理をしている時はできるだけ日当たりの良い窓辺などで、日光を沢山当ててあげましょう。
我が家では日当たりの良い窓辺が限られているので、ライティングレールと育成ライトをつけてビカクシダを照らしています↓

実際に使用しているライティングレールと育成ライトはこちら↓
育成ライトがあれば、日当たりの悪い室内でも元気なビカクシダを育てる事ができるね!
水やり
植物の水やりに正解は無いのであくまで参考程度に読んで頂き、自分の植物の環境にあった水やりを見つけて頂きますようお願いします。
ビカクシダ・ネザーランドは基本的には、水苔が乾いたら水をたっぷりと与えましょう。
春~秋
春~秋、気温が18度~33度なら成長期です。
水苔が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。
板付の場合はバケツや大型の容器などに水を溜めてビカクシダ全体を水に沈めるどぶ漬けをすることが出来ます。
どぶ漬けにする場合は、水苔から気泡が出てこなくなるまでしっかりと水につけましょう。
水はたっぷり与えてしっかり乾かす!
メリハリが大事だよ!
(もちろん他の植物同様、シャワーやジョウロで水やりをしてもOKです。)
冬
冬、気温が10度を下回ってくると成長が鈍化して水を吸う力が弱くなり、水苔が乾くまでの日数が長くなります。
成長が鈍化している時期にいつまでも水苔が乾かない状態が続いてしまうと根腐れの原因になってしまいます。
冬は根腐れが起こらないように乾燥気味に育てましょう。
冬に水やりをした場合は出来るだけ暖かい部屋で管理して、サーキュレーターをしっかりと当てるなど、水苔が早く乾く工夫をしましょう。
ビカクシダ水やり時の注意点
ビカクシダはシャワーで軽く水を与える程度だと、貯水葉に阻まれて水苔の中まで充分に水が入らない事があります。
水苔は乾燥すると水を弾く性質があるので、しっかりと水苔の中まで水を行きわたらせるイメージで水やりをしましょう。
また、定期的に葉水をしてあげると葉が綺麗な状態を保つことが出来て害虫予防にもなります。
オススメの葉水スプレーです↓
冬の時期はシャワーで直接水を与えると水が冷たすぎて根にダメージを与えてしまう事があります。
氷水は勘弁じゃよ!
人肌より少し冷たいぐらいの水を作って与えるようにしましょう。(※もちろん、熱いシャワーはNGです。)
植え込み資材

ビカクシダを板付にする場合は保水力の高い水苔を使用します。
鉢に植え付ける場合も水苔でも良いのですが、排水性が心配な場合は「ココチップやベラボン」を使用しましょう。
ベラボンとは?
ヤシの実の繊維を特殊加工して作られた植物の植え込み材です。
「吸水性」「排水性」「通気性」を備えています。
水苔の産地は「チリ産」「ニュージーランド産」「国産」と色々ありますが、質の良いと言われている、「ニュージーランド産」「国産」がおすすめです。
株の種類や大きさ、環境によって植え込み資材はアレンジしてみるんじゃよ!
植え替え(苔増し)

成長期の暖かい時期に行いましょう。
おすすめは成長期始めの春(3月後半~5月)です。
春に植え替え(苔増し)を行うと、冬までに充分に根を張る事ができ、株も体力をつける事ができるので冬越しが容易にできるようになります。
貯水用が伸びて着生材が覆いつくされてしまうなら、「苔増し」のタイミングです。
ビカクシダを着生させている流木や板から1度剥がして、水苔を足していきましょう。
「苔増しの手順」
・ビカクシダを一度板から剥がす
・板に新しい水苔を盛る
・新しい水苔の中心部に緩効性肥料の「マグァンプk」を少量入れる
・新しい水苔の上にビカクシダをのせる
・足りない部分に水苔を追加して丸く整える
・釣り糸などでぐるぐる巻きにして水苔を固定して完了!
苔増し時に緩効性肥料「マグァンプk」を入れておくことがポイントだよ!
冬の時期、成長が鈍化しているビカクシダを無理に植え替えてしまうと、根っこのダメージを回復させられず弱ってしまうので注意が必要です。
冬場の植え替えは避けましょう。
肥料

ビカクシダは肥料を好む植物と言われており、与える肥料としては「液体肥料」か「固形肥料」があります。
液体肥料を使用する場合は、成長期の春、秋に2週間に1度のペースで与えましょう。
液体肥料を与えるペースに正解は無いので、栽培環境での水やり頻度や、ビカクシダを大きくしたいのか、なるべく小さく育てたいのかでも肥料を与えるペースの正解が変わってくるので、自身の栽培環境に応じて調整してあげてください。
オススメの液体肥料は「ハイポネックス」です。
液体肥料を与える場合は、肥料過多にならないようにまずは薄めに作って与えて様子を見ましょう。
まずは1000倍に薄めて与えて、しっかりと肥料が吸えているようなら、必要に応じて500倍にして与えてあげましょう。
肥料は徐々に慣らしていく感じで与えたら良いよ!
我が家では液体肥料を与える際は「リキダス」という活力剤も混ぜて与えています。
リキダスとは?
植物の根張りや養分の吸収をサポートする活力剤です。
3種の有効成分「コリン、フルボ酸、アミノ酸」+「各種ミネラル」なども含まれているのが特徴。
肥料には入っている「窒素、リン酸、カリ」がリキダスには入っていないため、肥料過多などの心配もありません。
固形肥料(置き肥)を使う方法としては肥料容器に置き肥を入れて、植え付けているビカクシダの上側(枯れた貯水葉の裏側)に設置しましょう。




水やり時に置き肥の成分が溶け出して、ゆっくりと時間をかけて効いていきビカクシダを元気にしてくれます。
置き肥の注意点としては、肥料が直接ビカクシダの貯水葉などに触れていると肥料焼けを起こして茶色く変色し、更に悪化するとその部分がブヨブヨになって腐る事があるようです。
置き肥がビカクシダに直接触れないように置き肥を使う場合は必ず「肥料容器」を使いましょう。
私は「プロミック」という置き肥を使用しています。
私が使用している置き肥容器です。色が水苔と馴染んで違和感なく、置き肥の錠剤が2つピッタリ入ります。
ビカクシダを早く成長させたい気持ちは分かりますが、肥料を与える際は用法容量を守りつつビカクシダのコンディションを見極めて使用してください。
増やし方
ビカクシダは株分けや胞子で増やす事ができます。
株分け
ビカクシダは根の先から子株ができてきます。
なので、普通に育てていると子株が出てくるかと思います。
その子株がある程度成長すると株分けすることが可能です。
成長点を傷つけないようにカッターやハサミで子株を切り放し、水苔に植え付けてあげましょう。
株分けはできるだけ成長期に行ってあげようね!
胞子で増やす方法
ビカクシダは株が成熟すると胞子葉の裏側に胞子嚢(ほうしのう)を付けます。
胞子葉についている胞子嚢をとり、封筒や新聞に包んで1週間程度乾燥させます。
胞子嚢を乾燥させる事で、胞子嚢が開いて胞子が出てくるんだよ!
ピートモスなどで胞子のまき床を作り、乾燥させた胞子をまき床に撒いて高湿度を保ちながら管理していると「前葉体」という苔のようなものができ、その後、幼苗が出てきます。
細かい手順はもっとありますが、ここでは省きます。
胞子培養は少し難易度が高く、苗になるまで時間がかかります。(3ヶ月〜5ヶ月くらい)
発芽した胞子培養株は乾燥に凄く弱いので、できるだけ多湿環境で管理してあげましょう。
病気、害虫

病気
ビカクシダは株が弱っていたり、高温で風通しの悪い環境で育てていると、葉に黒い斑点が発生する「褐斑細菌病」を発生することがあるようです。
「褐斑細菌病」は菌類によるもので、感染しますがビカクシダがすぐに枯れてしまうような病気では無いのでそこまで心配は要りません。
ただ、葉に黒く斑点が発生してしまうと見た目が悪くなってしまうので発生を予防するために風通しの良い所で乾燥気味に育てるか、黒い斑点が気になるようでしたら殺菌したハサミなどで葉の根元からカットしても良いでしょう。
害虫
「ハダニ」「アブラムシ」「カイガラムシ」がつく事があります。
害虫予防には葉水が有効ですが、もし害虫が発生してしまったら薬剤を使い駆除しましょう。
おすすめの薬剤は「ベニカXネクストスプレー」です!
(カイガラムシはスプレー材が効かない事があるので見つけ次第、手作業で取って駆除した後にベニカXネクストスプレーを吹きかけましょう。)
最後に

ビカクシダ・ネザーランドは凄く丈夫な品種で、比較的安価に入手することが出来るのでビカクシダ初心者の方にオススメの植物です。
注意すべきは冬越しですが、ネザーランドはビカクシダ属の中では寒さにも強い方なので、冬の時期の水のあげすぎや、冬の植え替えを避ければ、問題なく冬を越してくれるでしょう。
まず、ネザーランドを育ててビカクシダの経験値を高めた状態で他のビカクシダの品種にもチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
安価に入手することができるネザーランドも板付や流木付けにすれば更にカッコよく飾り、育てる事が出来ます。
ぜひ、皆さんも色々な育て方でビカクシダを楽しんでください!
最後まで読んで頂きありがとうございます。
一緒にボタニカルライフ楽しんでいきましょう!
