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ムキムキ塊根【トリコディアデマ・ブルボスムの育て方】環境、水やり、用土増やし方について徹底解説~

トリコディアデマ・ブルボスム(和名:姫紅小松)

塊根部分は成長と共に肥大化し、開花時期には小さなピンク色の花を咲かせます。

肥大化した塊根部分は小さくも盆栽のように味わいのある姿になる事と、自生地が南アフリカであることからAfrican Bonsai(アフリカン盆栽)とも言われています。

チタノタちゃん

ガッチリとした塊根部分と多肉質の葉がギャップ萌えですね!

アフリカ盆栽!なんだかカッコいいね!

まろ眉グラキ

この記事では実際に【トリコディアデマ・ブルボスム】を育てている私が体験談を踏まえながら育て方を解説していきます!

結論、基本的な育て方はこのような感じです↓

ブルボスムの育て方

成長適温は15度~28度(春、秋)

日当たり、風通しの良い場所で育てる。

成長期(春、秋)は土が乾いたら鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与える。

成長が鈍化する時期(真夏、冬)は水やりは控えめに。

用土は水はけ、水持ちの良いものを選ぶ。

成長期に枝挿しで増やすことが可能。(若い枝を5cm程度切り取って行う)

植え替えは出来れば成長期の春ごろに行う。(3月後半~5月)

そのほかにも【肥料、病害虫】なども含めて詳しく解説していきます!

それでは、どうぞ!

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トリコディアデマ・ブルボスム詳細情報

植物名トリコディアデマ・ブルボスム(和名:姫紅小松)
原産地南アフリカ、東ケープ州、ポートエリザベス
分類トリコディアデマ属
成長適温春、秋型(15度〜28度)
成長速度遅い
暑さ強い
寒さ強い(1度以下は△)
気候日当たり、風通しの良い場所を好む
用土ある程度の保水性と排水性の良い用土
水やり用土が乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷり与える

特徴

成長するにつれて塊茎が肥大化し、個性的で味わいのある形になります。

その姿から「アフリカン盆栽」とも言われるトリコディアデマ・ブルボスム、和名は(姫紅小松)

多肉質で小さい葉をつけその先端には白く細い毛を放射状につけるのが特徴です。

自生地ではほぼ埋まっている塊根部分はガッシリとして巨木感を漂わせます。

そのほとんどは塊根部分を露出させて盆栽風にして販売されています。

暑さにも寒さにも強く、育てやすいコーデックス(塊根植物)です。

生育環境

トリコディアデマ・ブルボスムの自生地は南アフリカ-東ケープ州(ポートエリザベス)です。

画像引用: © WeatherSpark.com

東ケープ州(ポートエリザベス)の気候は1年を通して、温暖で気温は最低8度、最高でも26度にしかなりません。

ブルボスムの成長適温は大体(15度~28度)なので、日本では春と秋が成長期になります。

夏の時期、30度を超えてくると成長が鈍化します。夏場は、少し涼しい場所で管理してあげましょう。

冬の時期、ブルボスムは耐寒性があるので、氷点下にならなければ耐える事ができますが、念のため5度以下になるようなら屋内へ取り込んであげましょう。

トリコディアデマ・ブルボスムは強い植物なので気温が原因で枯れてしまう事はほぼ無いですが、人が過ごしやすいくらいの気温で育ててあげると元気に成長してくれます。

まろ眉グラキ

夏は涼しく、冬は暖かくしてあげるといいね!

日当たり

日当たりの良い場所で管理します。

他のコーデックスに比べると耐陰性もあるので日光不足になることはあまり無いですが、日当たりが悪いと枝が徒長することがあります。

強く丈夫な株に育てるには日光が必要になってくるので日当たりの良い場所で管理してあげましょう。

ですが、成長が鈍化している夏(30度以上)の時期に直射日光に当ててしまうと弱ってしまう事があるので注意が必要です。

夏の時期は直射日光に当たらない場所に移動させるか、遮光してあげましょう。

水やり

植物の水やりに正解は無いのであくまで参考程度に読んで頂き、自分の植物の環境にあった水やりを見つけて頂きますようお願いします。

「トリコディアデマ・ブルボスム」は成長期には非常に水を欲します。

基本的には用土が乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。

春、気温が15度を超えてくると成長を始めます。

用土が乾いてから鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。

チタノタちゃん

メリハリをつけた水やりが元気に育てるコツですよ!

夏は気温が高くなりすぎると成長が鈍化します(30度以上)、真夏の時期の水やりは回数を控えめに行いましょう。

土が完全に乾いて+2~3日空けてから水をたっぷりと与えます。

日中の気温が高い時間帯に水やりをしてしまうと鉢の内部が高温になり蒸れて、根にダメージを与える事があります。

少し涼しくなる時間帯を狙って水やりをしましょう。(早朝か、夕方)

気温が15度以上あるなら成長期です。

用土が乾いたら鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。

気温が10度を下回ってくると徐々に成長が鈍化してきます。

成長が緩やかになるにつれて、徐々に水やり回数を減らしていきましょう。

冬、気温が低くなると成長が鈍化しほぼ止まりますが、断水はしません

土が完全に乾いて+5日ほどあけてたっぷり水を与えましょう。

冬場は空気が乾燥しているので表面は割とすぐに乾きますが、用土の中まで乾くまでには思っているより時間がかかります。

鉢の重さなどを確かめながら、しっかりと用土の中まで乾いていることを確認しましょう。

ポイント

鉢を持てば用土に水分が含まれているかは徐々に分かるようになってきますが、難しい方は、土が完全に乾いた時の鉢の重さを、秤を使って確認しておく方法もあります。

盆栽仕立てにしている場合は塊根部分が乾燥しやすいのでこまめに葉水をしてあげましょう

トリコディアデマ・ブルボスムの水やりについて

ブルボスムの立派な塊根部分は本来「」の部分なので、年間を通してこまめに塊根部に葉水をしてあげる事で元気に成長してくれます。

オススメの葉水スプレーです↓

ブルボスムは水を好みますが、多少の水切れではビクともしないくらい強い植物ですので、水やりを迷ったらあげないくらいでも問題なく成長してくれます。

また、ブルボスムは基本、春と秋が成長期の植物になりますが、夏の時期に成長が活発になるブルボスムもいるそうです。

夏の時期が成長期のブルボスムに関しては、夏の時期にたっぷりと水を与えてあげましょう。

まろ眉グラキ

どの時期に成長が活発になっているか、日々の観察が大事だね!

用土

用土は水はけが良く、ある程度保水性の良い用土を使用しましょう。

私が使っている用土は赤玉土(小)、鹿沼土(小)、ゴールデン培養土、軽石を混ぜた用土です。

ブルボスムに関しては、ある程度の保水性も残したいので、赤玉土、鹿沼土は小粒を使用して、用土はフルイにかけずに微塵を残しています。

ポイント

用土の作り方に関しては、環境や、株の大きさ、鉢の種類などで変わってきますので、参考程度に!

用土作りが難しい方は塊根植物用の培養土があるので是非活用してみてください↓

植え替え

トリコディアデマ・ブルボスムは根の張りがあまり早くはないので、2~3年を目安に植え替えを行いましょう。

植え替えを行う際はあらかじめ水やりをやめておき、しっかりと土を乾燥させておきます。

チタノタちゃん

植え替え時の根へのダメージを最小限に抑えるためですよ!

植え替えは成長が鈍化してしまう真夏と冬を避けて、できれば成長期の春か秋に行います

成長期に植え替えを行う事で、根のダメージを早く回復させることができます。

もし、「」に植え替えが出来ずに「」に植え替えを行う場合は出来るだけ根をいじらないような植え替えを心がけましょう。

秋に大胆に根を整理してしまうと、「」までにしっかりと根を張ることが出来ずに調子を崩してしまう事があるためです。

植え替えを行う際は害虫予防の「オルトランDX」と緩効性肥料の「マグァンプK」を用土に混ぜておきましょう。

植え替えは植物の体力を非常に使うので「真夏」や「」の成長が鈍化している時期の植え替えは避けましょう。

成長が鈍化している時期に植え替えを行ってしまうと、植え替え時のダメージが回復できずに弱ってしまう事があります。

春が来てブルボスムが動き出すまで我慢しましょう。

ちなみに、植え替え時にはじめて塊根部分を露出させて盆栽仕立てにする場合は

植え替え後、数日の間は塊根部分にこまめに葉水をしながら、徐々に外気に慣らして行きましょう。

肥料

トリコディアデマ・ブルボスムは植え替え時に元肥、成長期(春、秋)に追肥を与えるとさらに元気に成長してくれます。

元肥は植え替え後の根の初期生育を助ける為に最初に入れる肥料です。

元肥は虫のわかない、肥料焼けのしにくい、「マグァンプK」などの緩効性肥料がオススメです。

緩効性肥料とは?

肥料の溶け方を遅くしたもので、植物の成長に合わせてゆっくりと土に溶けだす肥料。

植物が肥料を欲しい時に必要なだけ肥料成分を与える事が出来るので、肥料焼けを起こしにくいのも特徴です。

元肥だけでも成長させることは出来ますが、もっと成長させたい方は成長期(春、秋)に追肥を行いましょう。

追肥として液体肥料を与える場合は月に1回~2回程度、規定より薄めた液肥を与えましょう。オススメは(ハイポネックス)です。

ですが、液体肥料を多く与える事によって起こる肥料焼けや肥料過多には注意が必要です。

春の時期、最初に液肥を与える場合は記載の分量の半分で希釈して与えてあげるのがオススメです。

肥料が上手く吸えて、成長が活発になっていることが確認出来次第、徐々に液肥の量を増やしてあげると良いでしょう。

注意!

液肥の量を増やす場合でも必ず記載されている量以上の希釈倍数にはならないように注意しましょう。

まろ眉グラキ

1つ1つの植物にあった肥料の与え方を調整していこうね!

置き肥を与える場合は、成長期に用土の上に置くだけです。

水やりのたびに緩効性の固形肥料が少しずつ溶け出して肥料成分がゆっくりと効いてくるのが特徴です。

固形肥料(置き肥)の注意点としては固形肥料が直接、株や根に触れないように注意しましょう。

オススメは「マグァンプK小粒」です。

追肥のマグァンプK小粒に関しては用土の表面に一定量ばらまくだけで良いので、使い勝手も良くオススメです。

また、肥料を与えられない場面(植え替え後すぐや植物が弱っている時)では、活力剤のメネデールなどを活用しましょう。

メネデールとは?

植物の成長に欠かせない「」を根から吸収されやすい「イオン」の形で含む活力剤で、植物用のサプリメントのようなものです。

肥料には入っている「窒素、リン酸、カリ」がメネデールには入っていないため、肥料過多などの心配が無い事も特徴。

増やし方

トリコディアデマ・ブルボスムは枝挿しで増やすことができます。

比較的涼しい時期に行いましょう。(気温が15〜25度)

伸びた緑の若枝を4〜5cm程度に切ります。

若枝の切り口にルートンを付け、用土に植え込みます。

ルートンとは?

ホルモン剤タイプの発根促進剤です。

塗布することで、著しく発根が促進されます。

詳しくは説明書をご覧下さい。

(私は市販の種まき、さし穂用土を使用しました。)

その後は半日陰で用土を乾燥させないように水やりを行いましょう。

早ければ1〜2ヶ月程度で発根してきます↓

1か月後~見た感じ5割程度発根してます。

チタノタちゃん

挿した枝が元気に伸びてますね!

ブルボスムは剪定した枝を用土に挿すだけで良いので、非常に簡単に増やすことが出来ます。

ただ、枝挿しで発根させたとしてもブルボスムの特徴的な塊根部分を作ろうと思うと非常に時間がかかります。

寄せ植えなどで枝ぶりを楽しみながら気長に育てて行きましょう。

病気、害虫

トリコディアデマ・ブルボスムは病気・害虫には強くあまり心配は要りませんが、風通しの悪い環境で育てていると稀に「コナカイガラムシ」が発生することがあるようです。

害虫が発生しやすい時期(5月~9月)に月に1度「オルトランDX」を用土に撒きましょう。

また、こまめな葉水も害虫予防に効果的です。

まろ眉グラキ

葉水は植物が元気になるし、害虫予防も出来るから一石二鳥だね!

もし、害虫が発生してしまった場合には「ベニカXネクストスプレー」などを散布して害虫の殺虫、予防をしましょう。

幸い我が家で育てているトリコディアデマ属が害虫や病気に侵されたことは無いですが、

もし害虫や病気を確認しましたら随時更新していきます。

成長期になると米粒状の葉の先端から小さいピンク色の花を咲かせます。

小さいピンク色の花をたくさんつけた姿は実に愛らしいです。

チタノタちゃん

風格のあるコーデックスからは想像できない可愛い花ですね!

番外編‐塊根部分を太らすには?(個人的見解)

※ここからは個人的見解が含まれます。

私自身、今も試行錯誤中ですので温かい目でご覧ください。(笑)

塊根植物を持っている人誰しもが願う事、「塊根部分を太らせたい!

では、トリコディアデマ・ブルボスムの塊根部分を早く太らせるには?

私の考えはこれです。

ポイント

土の中に塊根部分を全て埋める。

枝は剪定せずに伸ばしっぱなし。

・常に成長適温で育てる。

そう考える理由は以下の通りです。

・土の中に塊根部分を全て埋める。

トリコディアデマ属でよくある盆栽仕立てですが、現地ではもともと土の中にある塊根部分を外に出すように植え付けているため、やはり株自体にストレスがかかり思うような成長を見せてくれない場合があります。

塊根部分を土の中に埋めてしまう事で、日当たりや乾燥など環境によるストレスを減らし、成長に専念させてあげる事が重要だと考えます。

おーきっど

カッコ良い塊根部分を埋めてしまうのは寂しいね。

・枝は剪定せずに伸ばしっぱなし。

トリコディアデマ属は、長く伸びた枝を強剪定しながら樹形の形を整えます。

確かに強剪定をすると枝数が増えてフォルムが整っていきますが、塊根部分を太くしたいのであれば伸ばしっぱしの方が良いのでは無いかと考えています、その理由としては樹木などは枝や葉を支える為に幹を太くして、幹を支える為に根を伸ばすものだからです。

枝の強剪定を繰り返してしまうと、株は枝を支える力はあまり必要ないと感じ取り、切られた枝を伸ばすことにエネルギーを使ってしまい、塊根部分があまり太らなくなるのでは無いかという考えです。

・常に成長適温で育てる。

日本の環境は1年を通して四季があり、12か月の間で夏(7,8月)の2か月と冬(11月~2月)の4か月の計6か月の期間は成長が鈍化してしまいます

その成長が鈍化してしまう期間を出来るだけ減らしてあげる事が重要です。

例えば、真夏の時期は出来るだけ日光の当たらない風通しの良い日陰に移動させてあげたり、冬の時期であれば室内でヒートマットを使用して成長適温を保ってあげるなど工夫次第で1年中成長させてあげる事ができます。

1年を通してブルボスムが成長適温でいられるように管理方法を試行錯誤してあげましょう。

そうすることで、塊根部分を早く太らせることも出来るでしょう。

※私の個人的見解ですのであくまで参考程度に。

色々と書きましたが、トリコディアデマブルボスムは非常に成長が遅い植物です。

塊根を早く太らせたい気持ちはすごく分かりますが、塊根を太らせる事だけに躍起になってしまうと今のブルボスムの良さが見えなくなってしまいます。

一度塊根を早く太らせたいという気持ちをおいて、今しか見れないブルボスムの良さを沢山を見つけて可愛がってあげましょう。

まろ眉グラキ

ゆっくりと成長していく姿も楽しもうね!

最後に

トリコディアデマ・ブルボスムは暑さや寒さ、病気や害虫にも強く育てやすいコーデックス(塊根植物)です。

ぜひ、コーデックス初心者の人はトリコディアデマ・ブルボスムから始めてほしいです、

きっと育てている間に更なる魅力に気づくはずです(笑)

皆さんもこの記事を参考にしながら、塊根部分を太らせる方法を試行錯誤してみてください。

そして、良い方法があればぜひ教えてください(笑)

最後まで読んで頂き有難うございます!

一緒にボタニカルライフ楽しみましょう!

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