
「ロフォフォラ」サボテン属ですが棘は無く柔らかい印象の植物です。
その可愛らしい見た目から人気のサボテン属です。
白い綿毛が可愛いね!
ロフォフォラは「鳥羽玉」「銀冠玉」「翠冠玉」などの種類がいるよ!
この記事では実際に【ロフォフォラ】を育てている私が体験談を踏まえながら育て方を解説していきます!
結論、基本的な育て方はこのような感じです↓
そのほかにも【肥料、病害虫】なども含めて詳しく解説していきます!
それでは、どうぞ!
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【ロフォフォラ・ディフューサ】詳細情報

| 植物名 | ロフォフォラ・ディフューサ(和名:翠冠玉) |
| 原産地 | メキシコ中部 |
| 分類 | サボテン科、ロフォフォラ属 |
| 成長適温 | 春~秋(20度~35度) |
| 成長速度 | 遅い |
| 暑さ | 強い |
| 寒さ | やや弱い(5度以下は△) |
| 気候 | 直射日光の当たらない明るい場所、適度な湿度を好む |
| 用土 | 水はけの良い用土 |
| 水やり | 成長期は用土が乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与える |
特徴
棘を持たないサボテン属で丸いフォルムは可愛らしい印象をもちます。
サボテン属の中では弾力があり、柔らかい感触。

白い綿毛(棘座、アレオーレ)と弾力のある株本体が特徴的な植物。
子株がつくので、上手く育てれば群生にする事も可能。

群生になるとすごい迫力だね!
生育環境
ロフォフォラ・ディフューサの自生地はメキシコ中部で主にケレターロ州に分布してます。
詳しい場所としては「Vizarrón – Bucareli – Tolimán を結ぶ三角形の谷周辺(エストラス川流域)」が典型的な自生地とされています。
ロフォフォラ(ディフューサ)の自生地周辺都市Tolimán(トリマン)の年間平均気温は以下の通りです↓

年間を通して気温が温暖で11度〜32度まで変化します。
そのためロフォフォラの成長適温は20度〜35度で寒さには弱い事が分かります。
冬の時期、ロフォフォラの耐寒温度は5度と言われていますが、最低気温が8度以下になりそうな場合は屋内に取り込んで暖かい場所で冬越しさせてあげましょう。
以下のグラフはTolimán(トリマン)と日本(東京)の高湿日が何日あるかの比較表です↓

グラフを見ると東京都とロフォフォラの自生地周辺都市Tolimán(トリマン)の高湿日の日数が似ている事が分かります。
ロフォフォラは多湿環境にもある程度の耐性があるので、日本の夏のような高温多湿の環境下でも蒸れて枯れてしまう心配はあまり無いですが、極端に風の無い環境では蒸れて腐ってしまう事があるので必ず風の流れのある環境で育ててあげましょう。
春~秋の時期に屋内で育てる場合は、必ずサーキュレーターを回すなどして、空気の流れを作ってあげようね!
日当たり

年間を通して直射日光の当たらない明るい場所で管理します。
ロフォフォラは直射日光にあててしまうと、少しツヤや発色が悪くなったり、葉焼けのリスクがあります。
成長期(春〜秋)は明るい日陰か、20%〜50%ほど遮光された環境で育ててあげると艶が良く、綺麗なロフォフォラを育てる事が出来ます。
冬の時期に室内管理をしている時でも、出来るだけ日当たりの良い窓辺に置いて、沢山の日光に当ててあげると耐寒性も高める事ができます。(※夜間の窓際は低温になることがあるので注意!)
春になって室外管理に移行する場合も徐々に日当たりの良い場所に置いて、日光に慣らしていくようにしましょう。
植物は少しずつ今の環境に順応していくから、急な環境の変化には気を付けようね!
日光が不足すると病気にかかりやすくなったり、突然腐ってしまうなど軟弱な株になってしまうので、年間を通して十分な光量を確保できない場合は「育成ライト」を活用しましょう。
水やり
植物の水やりに正解は無いのであくまで参考程度に読んで頂き、自分の植物の環境にあった水やりを見つけて頂きますようお願いします。
ロフォフォラは乾燥には強いので年間を通して乾燥気味に育てます。
基本的には用土がしっかりと乾いてから、水をたっぷりと与えましょう。
季節ごとの水やり方法↓
春
春、気温が20度を超えてくると休眠状態からあけて徐々に成長を始めます。
休眠状態からあけてすぐはまだ水を吸う力も弱いので、少な目の水やりから開始します。
ロフォフォラが動き出して来たら成長に合わせて徐々に水の量を増やしていきましょう。
成長が活発になってきたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えます。
日々の観察が大切ですね!
夏
夏も成長期です。
用土がしっかり乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。
ですが、気温の高い日中に水やりをしてしまうと蒸れて株が痛んでしまう事があります。
夏場は日中を避けて、気温が低くなってくる夕方頃に水やりを行いましょう。
秋
秋、気温が20度以上あるなら成長期です。
通常通り、用土が乾いてから鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。
気温が15度以下になって成長が鈍化してきたら徐々に水を与える頻度、量を減らしていきます。
冬
冬、気温が10度を下回ってくると休眠状態になり成長が止まります。
休眠状態は動物で言う冬眠みたいなものだよ!
休眠状態のロフォフォラは水をあまり吸収する事が出来ないので、たっぷりと水を与えてしまうと用土が乾くのに長く時間がかかってしまい最悪の場合「根腐れ」をしてしまう事があります。
休眠状態のロフォフォラは月に1回〜2回ほど、株元に2日くらいで乾く程度の軽い水やりをしましょう。
そうすることで、細根が完全に枯れてしまうのを防ぎ、春の休眠あけにスムーズに成長を開始することができます。
ロフォフォラ自生地周辺の降雨量について
参考程度にロフォフォラの自生地周辺都市Tolimán(トリマン)の年間降水量を見ておきましょう↓

グラフを見るとTolimán(トリマン)は乾季と雨季がある事が分かります。
1番降雨量の少ない時期は1㎜程度で、1番多い時期は180㎜もの雨が降ります
自生地周辺の雨季の降雨量は以外にも多い事が分かりますが、根腐れをしないようにメリハリをつけた水やりを心がけましょう。
自生地の降雨量も参考にして、環境にあった水やり頻度を見つけてみてね!
用土

水はけの良い用土を使用しましょう。
我が家の用土は(赤玉土、鹿沼土、軽石)を混ぜた用土を使用しています。
用土作りが難しい方は、市販のサボテン用培養土でも可能です。
用土作りも試行錯誤してみましょうね!
植え替え

ロフォフォラはある程度根がしっかりと張った方が調子良く成長してくれるので、2年~3年を目安に植え替えを行いましょう。

植え替えを行う際は、あらかじめ水やりを止めておき、しっかりと用土を乾燥させておきます。
植え替え時の根へのダメージを最小限に抑えるためだよ!
植え替えは「春~秋」の成長期であればいつでも行う事が出来ますが、出来れば春(3月後半~5月)の間に行いましょう。
本格的な成長期前に行う事で成長が鈍化する季節までにしっかりと根を張ることが出来て、調子を崩すことなく「冬越し」が出来るようになるでしょう。
もし、「春」に植え替えが出来ずに「秋」に植え替えを行う場合は出来るだけ根をいじらないような植え替えを心がけましょう。
「秋」に大胆に根を整理してしまうと成長が止まってしまう「冬」までにしっかりと根を張ることが出来ず、調子を崩してしまうためです。
植え替えは植物の体力をいっぱい使うから休ませてあげる事が大事ですね!
植え替えを行う際は用土の中に害虫予防の「オルトランDX」と緩効性肥料の「マグァンプK」を入れておきましょう。
害虫予防の「オルトランDX」と肥料の「マグァンプK」は用土に混ぜて使える、僕たちの強い味方だよ!
植え替えは植物の体力を非常に使うので「冬」の成長が鈍化している時期の植え替えは避けましょう。
成長が止まっている時期に植え替えを行ってしまうと、植え替え時のダメージが回復できずに弱ってしまい、最悪の場合枯れてしまうリスクがあります。
春が来てロフォフォラが動き出すまで我慢しましょう。
増やし方(株分け)
ロフォフォラは株分けで簡単に増やすことができます。
株分けはできれば本格的な成長期前の春(4月~5月)の間に行います。
植え替え時に子株を外しましょう。
ロフォフォラの子株はしっかりと親株にくっ付いていて、手で引っ張って取ることは難しいのでナイフかカッターを使って切り取ります。
切り口が大きいとかなり乾きづらいですが、風通しの良い日陰で十分に切り口を乾かせてあげましょう。(5日~10日程度)
切り口が完全に乾き次第、植え付けて通常通りの水やり頻度で発根を促しましょう。
親株に関しても切り口がしっかりと乾き次第、通常通りの水やりで管理しましょう。
肥料

ロフォフォラは植え替え時に元肥、成長期(春、秋)に追肥を与えるとさらに元気に成長してくれます
元肥は植え替え後の根の初期生育を助ける肥料です。
元肥は虫のわかない、肥料焼けのしにくい、「マグァンプK」などの緩効性肥料がオススメです。
緩効性肥料とは?
肥料の溶け方を遅くしたもので、植物の成長に合わせてゆっくりと土に溶けだす肥料。
植物が肥料を欲しい時に必要なだけ肥料成分を与える事が出来るので、肥料焼けを起こしにくいのも特徴です。
元肥だけでも成長させることは出来ますが、もっと成長させたい方は成長期(春、秋)に追肥を行いましょう。
基本的に肥料をあまり必要としないサボテン科の植物には液体肥料ではなく、じっくりと効果があらわれる置き肥(固形肥料)がおすすめです。
置き肥を与える場合は、成長期に用土の上に置くだけです。
水やりのたびに緩効性の固形肥料が少しずつ溶け出して肥料成分がゆっくりと効いてくるのが特徴です。
固形肥料の注意点としては固形肥料が直接、株や根に触れないように注意しましょう。
固形肥料を与える時も少な目を意識しましょうね!
オススメは「マグァンプK小粒」です。
追肥のマグァンプK小粒に関しては用土の表面に一定量ばらまくだけで良いので、使い勝手も良くオススメです。
また、肥料を与えられない場面(植え替え後や植物が弱っている時)では、活力剤のメネデールなどを活用しましょう。
メネデールとは?
植物の成長に欠かせない「鉄」を根から吸収されやすい「イオン」の形で含む活力剤で、植物用のサプリメントのようなものです。
肥料には入っている「窒素、リン酸、カリ」がメネデールには入っていないため、肥料過多などの心配が無い事も特徴。
病気、害虫

ロフォフォラは乾燥した風通しの悪い場所で管理していると「カイガラムシ」や「アカダニ」が付きやすいようです。
カイガラムシは吸汁性の害虫で徐々に植物を弱らせていきます。さらに、排泄物は「すす病」の原因となってしまうので、見つけ次第ピンセットなどで取り除きましょう。
すす病とは?
植物の汁を吸う害虫(アブラムシ、カイガラムシなど)が排泄物として糖分を排泄し、その害虫の排泄物にカビが生えた状態をすす病という。
アカダニが発生し、吸汁されるとロフォフォラの表面が白く変色して元に戻らなくなり、著しく観賞価値が下がってしまいます。
ロフォフォラは成長が遅いので傷が目立たなくなるまでには3年以上の時間を要することになります。
発生してしまった場合は殺虫剤を散布しましょう。
アカダニの発生を予防するには「葉水」が有効だよ!
おすすめの殺虫剤は「ベニカXネクストスプレー」です。
ですが、ダニ類は薬品耐性を得てしまうので一つの殺虫剤を使用するのではなく、それぞれ違ったダニ用の殺虫剤を定期的に散布し、ダニを根絶しましょう。
害虫は一度発生してしまうとかなり厄介なので、発生する前の予防が肝心になってきます。
そのため、害虫が発生しやすい時期(5月~10月)は月に1~2回程度、定期的に害虫予防のスプレーを散布し、「オルトランDX」などの薬剤も活用しながら害虫予防をしておきましょう。
日々の観察で害虫が付いていないかを確認することも大事だよ!
最後に

ロフォフォラは可愛らしい見た目とは裏腹に非常に強く育てやすい植物です。
注意すべきは害虫(ダニ類)と冬越しです。
害虫が発生しやすい時期の予防を定期的に行い、害虫(ダニ類)の発生を予防することが出来れば綺麗で可愛らしいロフォフォラを育てる事ができます。
ロフォフォラは他のサボテン属に比べて寒さに弱いので、冬越し時は他のサボテン属よりも暖かい場所で管理してあげましょう。
ロフォフォラは非常に成長は遅いですが長生きで子株を沢山吹いてくれます。
子株はそのまま残して群生にするもよし、株分けをして増やすもよし、流行のハビタットスタイルで植え付けるもよし、色々な楽しみ方ができるロフォフォラを是非育ててみてください。
最後まで読んで頂き有難うございます!
一緒にボタニカルライフ楽しみましょう!

