シャープな葉の形と立体的な葉脈が美しい植物【アロカシア・ジャクリン】
葉の形は観葉植物のセロームに似ているね!
葉脈がカッコ良いアロカシア属だね!
この記事では実際に【アロカシア・ジャクリン】を育てている私が体験談を踏まえながら育て方を解説していきます!
結論、基本的な育て方はこのような感じです↓
その他にも【肥料、病害虫】なども含めて詳しく解説していきます!
それでは、どうぞ!
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アロカシア・ジャクリン詳細情報
植物名 | アロカシア・ジャクリン |
原産地 | 東南アジア |
分類 | サトイモ科、アロカシア属 |
成長適温 | 春~秋(20度~33度) |
成長速度 | 速い |
暑さ | 強い |
寒さ | 弱い(10度以下は×) |
環境 | 直射日光の当たらない明るい日陰、湿度が高く風の流れがある場所 |
用土 | 水はけ、水持ちの良い用土 |
水やり | 成長期は用土の表面が乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与える |
特徴
葉の形はセロームに似ている、立体的な葉脈が特徴
深緑と黄緑の葉色のコントラストが美しい
葉の表面をよくみると白い産毛のようなもので覆われている↓
茎は薄いピンク色で斑模様がある↓
葉に光を通すと葉脈がくっきりと浮かび上がって綺麗だよ!
生育環境
アロカシア属は東南アジアなどに広く自生しています。
成長適温は20度~33度で日本では春~秋が成長期になります。
アロカシア属は熱帯の植物なので高温多湿の環境を好みます。
一方で、寒さには非常に弱く、10度以下の環境下に置いていると下葉が黄色くなって枯れ込んでいってしまいます↓
ジャクリンの調子が良くても古い葉が黄色く枯れ込む場合はただの新陳代謝なので気にしなくて大丈夫です↓
冬の間は出来るだけ寒さにあてないように対策をする必要があります。
我が家では、「IKEAの簡易温室」の中で育てています。
非常に簡易的ですが見た目もオシャレなので、インテリアとして室内に置くことが出来ます。
家の中でも気温が8度を下回ってしまう場合は簡易温室+「ヒートマット」の使用がオススメです↓
ヒートマットを簡易温室の下に敷いておけば冬の間も簡易温室内は15度以上をキープすることができます。
簡易温室やヒートマットを用意できないのであれば、少し不格好にはなりますが厚手の透明ポリ袋などで株全体を覆ってあげる事で寒さを多少和らげて多湿の環境をつくる事ができます。
冬の間に寒さで葉を落としてしまっても株元と根さえ生きていれば春になるとまた葉が展開してくれるので、葉がほとんど落ちてしまっても諦めずに暖かい場所で管理してあげましょう。
綺麗なアロカシアを育てるには冬の温度管理が重要だね!
日当たり
年間を通して直射日光の当たらない、明るい日陰で管理します。
アロカシア・ジャクリンは耐陰性があるので、あまり日当たりが良くなくても問題なく育ちます。
ですが、光量不足だと徒長して弱弱しい姿になってしまったり、葉が黄色く変色して枯れてしまったりする事があります。
置き場所としては、一年を通して部屋の日当たりの良い窓辺で管理してあげましょう。
アロカシア属に関しては日当たりよりも温度や湿度に気を付けて育ててあげる方が元気に育ってくれるよ!
水やり
植物の水やりに正解は無いのであくまで参考程度に読んで頂き、自分の植物の環境にあった水やりを見つけて頂きますようお願いします。
アロカシア・ジャクリンは熱帯の植物なので、成長期には非常に水を欲します。
ですが、鉢内に水が停滞したままになっていると根腐れを起こすことがあるので注意が必要です。
成長期は用土の表面が乾いてから、水をたっぷりと与えましょう。
春
春、気温が15度~20度を超えてくると休眠状態から空けて徐々に成長を始めます。
休眠状態から空けてすぐはまだ水を吸う力も弱いので、少な目の水やりから開始します。
ジャクリンが動き出して来たら成長に合わせて徐々に水の量を増やしていきましょう。
成長が活発になってきたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えます。
日々の観察が大切だね!
夏
夏はジャクリンが1番成長する時期です。用土の表面が乾いたら鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。
秋
秋、気温が20度以上あるなら成長期です。
通常通り、用土の表面が乾いてから鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。
気温が15度を下回って成長が鈍化してきたら徐々に水を与える頻度、量を減らしていきます。
冬
冬の時期、ジャクリンは寒さに弱いので気温が10度以下になってくると休眠状態になり、成長が止まります。
冬の間は水やり回数を減らして(用土が乾いてから5日後ぐらい)樹液の濃度をあげてあげると耐寒性を高めることが出来ます。
気温の低い時期に用土の乾かない日が長く続くと根腐れの原因になるから注意しようね!
年間を通して成長適温を保てる環境の場合は季節ごとに水やり頻度を変える必要はありません。用土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをしてあげましょう。
用土
ある程度の水持ちと通気性のある用土を使用しましょう。
我が家のジャクリンには市販の観葉植物用土とパーライトを混ぜた用土を使用しています。
パーライトとは?
空気を多く含み、用土に混ぜると大量の空気を供給して、通気性を改善してくれます。
用土の中の通気性が上がると植物の根に酸素が行きわたって、根をよく伸ばして元気に成長することができます。
市販の観葉植物用土を使わない時は赤玉土と腐葉土を混ぜた用土で育てる事ができますが、虫の発生を抑えたい方は腐葉土の代わりに「ゴールデン粒状培養土」使用しましょう。
ハイドロボールを使って育てる方法もありますが、年間を通して室温をキープできない方は少し難易度が高いので用土管理で育てる方が無難です。
用土も様々な作り方があるから試行錯誤してみようね!
植え替え
ジャクリンは根の張りが早い植物なので1年~2年を目安に植え替えを行いましょう。
植え替えを行う際は、あらかじめ水やりを止めておき、出来るだけ用土を乾燥させておきます。
植え替え時の根へのダメージを最小限に抑えるためだよ!
植え替えは成長が活発な時期ならいつでも問題ないですが、出来ればジャクリンが動き出す春(4月~6月)の間に行いましょう。
本格的な成長期前に行う事で成長が鈍化する「冬」までにしっかりと根を張ることが出来て、調子を崩すことなく冬越しが出来るようになるでしょう。
植え替えを行う際は用土の中に害虫予防の「オルトランDX」と緩効性肥料の「マグァンプK」を入れておきましょう。
害虫予防の「オルトランDX」と肥料の「マグァンプK」は用土に混ぜて使える、僕たちの強い味方だよ!
植え替えは植物の体力を非常に使うので「冬」の成長が鈍化している時期の植え替えは避けましょう。
成長が止まっている時期に植え替えを行ってしまうと、植え替え時のダメージが回復できずに弱ってしまい、最悪の場合枯れてしまうリスクがあります。
必ず春が来て植物が動き出すまで我慢しましょう。
増やし方
アロカシア・ジャクリンは植え替え時に「イモ」を取ってイモから増やすことができます。
植え替え時に根の周りに丸い「イモ」と言われる部分が付いていれば採取します。
株元についてる白くて丸っこいのが「イモ」だよ!
そのイモをとがっている方を上になるように用土や水苔に植え付けて高温多湿の環境で管理していると根がでてきます。
イモが発根するまでは割と時間がかかるみたいなので気長に管理していきましょう。
地味なイモからこんなに美しい葉を出すなんて面白いよね!
肥料
アロカシア・ジャクリンは植え替え時に元肥、成長期(春〜秋)に追肥を与えるとさらに元気に成長してくれます。
元肥は植え替え後の根の初期生育を助ける為に最初に入れる肥料です。
元肥は虫のわかない、肥料焼けのしにくい、「マグァンプK」などの緩効性肥料がオススメです。
緩効性肥料とは?
肥料の溶け方を遅くしたもので、植物の成長に合わせてゆっくりと土に溶けだす肥料。
植物が肥料を欲しい時に必要なだけ肥料成分を与える事が出来るので、肥料焼けを起こしにくいのも特徴です。
アロカシア属は肥料を好むので、成長期(春〜秋)には液肥や置き肥で追肥を行いましょう。
追肥として液体肥料を与える場合は月に2~3回程度、規定より薄めた液肥を与えましょう。オススメは(ハイポネックス)です。
ですが、液体肥料を多く与える事によって起こる肥料焼けや肥料過多には注意が必要です。
春の時期、最初に液肥を与える場合は記載の分量の半分で希釈して与えてあげるのがオススメです。
肥料が上手く吸えて、成長が活発になっていることが確認出来次第、徐々に液肥の量を増やしてあげると良いでしょう。
液肥は薄め薄めを意識だね!
置き肥を与える場合は、成長期に用土の上に置くだけです。
水やりのたびに緩効性の固形肥料が少しずつ溶け出して肥料成分がゆっくりと効いてくるのが特徴です。
固形肥料(置き肥)の注意点としては固形肥料が直接、株や根に触れないように注意しましょう。
オススメは「マグァンプK小粒」です。
追肥のマグァンプK小粒に関しては用土の表面に一定量ばらまくだけで良いので、使い勝手も良くオススメです。
また、肥料を与えられない場面(植え替え後や植物が弱っている時)では、活力剤のメネデールなどを活用しましょう。
メネデールとは?
植物の成長に欠かせない「鉄」を根から吸収されやすい「イオン」の形で含む活力剤で、植物用のサプリメントのようなものです。
肥料には入っている「窒素、リン酸、カリ」がメネデールには入っていないため、肥料過多などの心配が無い事も特徴。
害虫
アロカシア・ジャクリンは「ハダニ」や「カイガラムシ」などの害虫が付くことがあります。
ハダニは暖かく、葉の乾燥が続くと付きやすい害虫で、葉の養分を吸汁する非常に小さい害虫です。
小さな点がハダニ↑よく見ると動いているのが分かります。
ハダニは葉の裏側に付きやすいから、こまめに確認してあげようね!
ハダニの予防方法としてはこまめな葉水で葉の乾燥を防いであげましょう。
カイガラムシは吸汁性の害虫で排泄物は「すす病」の原因になってしまうので、見つけ次第ピンセットなどで取り除きましょう。
すす病とは?
植物の汁を吸う害虫(アブラムシ、カイガラムシなど)が排泄物として糖分を排泄し、その害虫の排泄物にカビが生えた状態をすす病という。
アロカシアの「葉裏の葉脈」や、株元の「葉鞘の中」に付くことが多いです。
カイガラムシが潜む場所になってしまうため葉鞘が枯れ込んできたら取り除きましょう。
害虫は一度発生してしまうと、駆除するのが大変だから発生してしまう前の予防が肝心だよ!
害虫が発生しやすい時期(6月~9月)に月に1回のペースで「オルトランDX」を用土に撒いたり、「ベニカXネクストスプレー」などを吹きかけると安心です。
最後に
アロカシア・ジャクリンは高温多湿の環境で育ててあげると上手に育てる事ができます。
気を付けなければならないのはやはり、冬越しです。
冬場は特に暖かい場所で管理してあげましょう。「簡易温室」や「ヒートマット」があれば寒い冬の時期も葉をあまり落とすことなく冬越しさせる事が出来るので冬前に準備できる方はしておきましょう。
アロカシア属はどうしても、温度変化や湿度落差で葉が垂れたり黄色くなってしまう事もありますが、その場合はあまり気にせず、次の綺麗な新芽を開かせるくらいの気持ちで育てましょう。
最後まで読んで頂き有難うございます!
一緒にボタニカルライフ楽しみましょう!