ユーフォルビア・ビザールプランツ

【ウェルウイッチア・ミラビリス(奇想天外)の育て方】生育環境、水やり、日当たり、植え替え方法、冬越しまで徹底解説~

奇想天外(ウェルウイッチア・ミラビリス)

生涯2枚だけの葉を伸ばし続けるビザールプランツ。

野生の奇想天外はナミビアにあるナミブ砂漠のみに自生していて、寿命は2千年を超えるものもいる。

おーきっど

「奇想天外」名前にぴったりのビザールプランツだね!

寿命が2千年以上は驚きじゃのう!

ビカクシダじぃ

この記事では実際に【奇想天外】を育てている私が体験談を踏まえながら育て方を解説していきます!

結論、基本的な育て方はこのような感じです↓

奇想天外の育て方

成長適温は20度~35度以上(春~秋)

日当たり、風通しの良い場所で育てる。

年間を通して、用土の表面が乾いたら、水をたっぷりと与える。

鉢はロングのスリット鉢がおすすめ。

用土は保水力と通気性の良いものを使う。(我が家は赤玉土、鹿沼土、ゴールデン培養土、種まき挿し穂用土、パーライトを混ぜた用土を使用)

植え替えは出来れば4月~6月の間に行う。

そのほかにも【肥料、病害虫】なども含めて詳しく解説していきます!

それでは、どうぞ!

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奇想天外、詳細情報

植物名ウェルウイッチア・ミラビリス(奇想天外)
原産地ナミビア(ナミブ砂漠)
分類ウェルウイッチアウェルウイッチア
成長適温春~秋(20度~35度以上)
成長速度普通〜遅い
暑さ強い
寒さやや弱い(5度以下は△)
環境日当たり、風通しの良い場所
用土保水力と通気性のある用土
水やり成長期は用土の表面が乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与える

特徴

生涯2枚だけの葉を伸ばし続けます。

葉の根元は株が大きくなると木質化してきます。

おーきっど

生涯の葉が2枚だけの植物なんて見たことが無いね!

生育環境

ナミビアにある最古の砂漠と言われるナミブ砂漠に自生しています。

ナミブ砂漠の気温は大きな変動があり、年間を通じて非常に幅広い範囲にわたります。一般的には以下のような範囲です:

最低気温:0℃前後(特に冬季や夜間に冷え込むことが多い)

最高気温:40℃を超えることもあり、特に夏季に気温が上昇しやすい

ただし、場所や標高、海からの距離によっても異なります。

なので、奇想天外の成長適温は20度~35度以上で日本では春~秋が成長期になります。

また、奇想天外は風通しの良い環境を好みます。

成長期は出来るだけ風通しの良い屋外で管理してあげた方が元気に成長してくれます。

冬の時期、奇想天外の耐寒温度は5度くらいと言われていますが、念のため気温が8度以下になりそうなら、屋内に取り込んであげましょう。

ビカクシダじぃ

寒すぎると植物も凍傷になるから気を付けるんじゃぞ!

日当たり

年間を通して日当たりの良い場所で管理します。

日当たりの良い環境で育てる為に、成長期(春~秋)には出来るだけ屋外で管理して直射日光を沢山当ててあげましょう。

奇想天外は葉焼けを起こしにくいので、7月~8月の強い日差しでも遮光は必要ありません。

冬の時期に室内管理をしている時でも、出来るだけ日当たりの良い窓辺に置いて、沢山の日光に当ててあげると耐寒性も高める事ができます。(※夜間の窓際は低温になることがあるので注意!)

おーきっど

耐寒性が上がると、調子を崩す事なく冬越しが出来るようになるよ!

奇想天外は年間を通して日当たりの良い場所を好むので、どうしても室内管理になってしまう人は「育成ライト」を活用しましょう。

育成ライトがあれば、日照時間が短い冬の時期も「日照不足」になることなく乗り切ることができます。

我が家で使用しているパネルライトです↓

水やり

植物の水やりに正解は無いのであくまで参考程度に読んで頂き、自分の植物の環境にあった水やりを見つけて頂きますようお願いします。

奇想天外は水が大好きな植物です。年間を通して水切れさせないように気を付けましょう。

基本的には用土の表面が乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。

ビカクシダじぃ

用土の表面は目視で確認できるから水やりタイミングは簡単じゃのう!

春、気温が15度~20度を超えてくると成長を始めます。

通常通り、用土の表面が乾いたら鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう

夏も成長期です。用土の表面が乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。

秋、気温が20度以上あるなら成長期です。

通常通り、用土の表面が乾いたら鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。

冬、気温が10度を下回ってくると半休眠状態になり成長が鈍化します。

おーきっど

休眠状態は動物で言う冬眠みたいなものだよ!

半休眠状態時は成長は鈍化しますが、水やりは通常通り用土の表面が乾いたら行いましょう。

奇想天外の水やりについて

奇想天外は上記の通り、季節ごとに成長速度は変わっても「用土の表面が乾いたら水やり」の繰り返しで栽培することができます。イメージとしては草花を育てるくらいのペースでの水やりでOKです。

根腐れを心配されるかもしれませんが、我が家の奇想天外はこのペースの水やりで根腐れをしたことがないので大丈夫だといえます。

それなら「腰水管理の方が良いのでは?」と思われるかもしれませんが、腰水管理だと用土の中の不純物を流したり、用土中の空気の入れ替えなどが出来ないので、用土の上からの水やりの方が調子よく成長してくれます。

また、用土が乾いてしまってもすぐに枯れてしまう事はないので、気軽に水やりを行いましょう。

おーきっど

奇想天外の水やりは思ったより簡単だね!

用土、鉢

保水性と通気性の良い用土を使用しましょう。

我が家の用土は(赤玉土、鹿沼土、ゴールデン培養土、軽石、種まき挿し穂用土、パーライト)を混ぜた用土を使用しています。

用土が粘土質になって通気性が悪くならないようにパーライトや軽石で通気性を確保しましょう。

ポイント

奇想天外に関しては、一回り~二回り大きめの鉢で用土が乾きにくくなるように工夫しています。

また、我が家では奇想天外の株元が蒸れてしまわないように、軽石や鹿沼土などの通気性の高いもので用土の表面を覆っています。個人的には用土が乾いた際に色の変化で分かりやすいので鹿沼土の方がおすすめです。

ビカクシダじぃ

用土も自分で考えて工夫してみると楽しいぞよ!

鉢は奇想天外の大きさにもよりますが、ロングのスリット鉢がオススメです。

理由としては、主根を深く張ることが出来て、スリット鉢なので根が鉢の底でサークルせずに鉢全体に根を広げる事ができるためです。

植え替え

奇想天外の植え替えは非常に重要です。

植え替えは出来れば春(4月~6月)の間に行いましょう。

本格的な成長期前に行う事で成長が鈍化する季節までにしっかりと根を張ることが出来て、調子を崩すことなく「冬越し」が出来るようになるでしょう。

実際の植え替え手順↓

奇想天外は「直根」が非常に発達する植物なので、その直根を植え替え時に折ってしまうと非常に成長が遅くなるか、最悪の場合枯れてしまいます。

株が小さいうちは主根が非常に弱弱しいので折ってしまわないように慎重に用土から取り出して植え替えを行いましょう。

我が家では植え替え時に1株の主根を折ってしまいました↓

主根を折ってしまった奇想天外は枯れてはいないですが、主根を折っていない2株に比べて成長が著しく遅いです↓

おーきっど

やっぱり大事な主根を折ってしまうとその後の成長が凄く遅くなっちゃうんだね!

また、奇想天外が小さいうちは植え替え中に根が乾燥してしまわないように水に浸けてあげましょう↓

奇想天外は小さい株のうちは出来るだけ植え替えを行わない方が無難です。

ある程度大きくなってくると根っこも強くなり、植え替え時のリスクが軽減できるので出来るだけ成長させてから植え替えるようにしましょう。

植え替えを行う際は用土の中に害虫予防の「オルトランDX」と緩効性肥料の「マグァンプK」を入れておきましょう。

ビカクシダじぃ

害虫予防の「オルトランDX」と肥料の「マグァンプK」は用土に混ぜて使える、ワシらの強い味方じゃよ!

植え替えは植物の体力を非常に使うので」などの成長が鈍化している時期の植え替えは避けましょう。

成長が止まっている時期に植え替えを行ってしまうと、植え替え時のダメージが回復できずに弱ってしまい、最悪の場合枯れてしまうリスクがあります。

春が来て奇想天外が動き出すまで我慢しましょう。

増やし方

奇想天外は子株が出たりすることは無いので、種まきで増やします。

種は専門サイトやフリマアプリで購入することが出来ます。

種を手に入れたら一晩メネデール希釈水に浸けて、夏(6月~8月)の最低気温が20度以上ある時期に種まきを行います。

湿度を保って管理していれば2~3日で発芽してきます。

奇想天外の種まき方法を実際の手順で詳しく解説しているのでこちらを確認してください↓

おーきっど

奇想天外は種まきの時期を間違えなければ、基本的に発芽率は良いかと思います。

肥料

奇想天外は肥料を好む植物です。

奇想天外は植え替え時に元肥、成長期(春〜秋)に追肥を与えるとさらに元気に成長してくれます。

元肥は植え替え後の根の初期生育を助ける肥料です。

元肥は虫のわかない、肥料焼けのしにくい、「マグァンプK」などの緩効性肥料がオススメです。

緩効性肥料とは?

肥料の溶け方を遅くしたもので、植物の成長に合わせてゆっくりと土に溶けだす肥料。

植物が肥料を欲しい時に必要なだけ肥料成分を与える事が出来るので、肥料焼けを起こしにくいのも特徴です。

元肥だけでも成長させることは出来ますが、もっと成長させたい方は成長期(春〜秋)に追肥を行いましょう。

追肥として液体肥料を与える場合は月に1回~2回程度、規定より薄めた液肥を与えましょう。オススメは(ハイポネックス)です。

ですが、液体肥料を多く与える事によって起こる肥料焼けや肥料過多には注意が必要です。

春の時期、最初に液肥を与える場合は記載の分量の半分で希釈して与えてあげるのがオススメです。

肥料が上手く吸えて、成長が活発になっていることが確認出来次第、徐々に液肥の量を増やしてあげると良いでしょう。

注意!

液肥の量を増やす場合でも必ず記載されている量以上の希釈倍数にはならないように注意しましょう。

ビカクシダじぃ

1つ1つの植物にあった肥料の与え方を調節していくんじゃぞ!

置き肥を与える場合は、成長期に用土の上に置くだけです。

水やりのたびに緩効性の固形肥料が少しずつ溶け出して肥料成分がゆっくりと効いてくるのが特徴です。

固形肥料(置き肥)の注意点としては固形肥料が直接、株や根に触れないように注意しましょう。

オススメは「マグァンプK小粒」です。

追肥のマグァンプK小粒に関しては用土の表面に一定量ばらまくだけで良いので、使い勝手も良くオススメです。

また、肥料を与えられない場面(植え替え後や植物が弱っている時)では、活力剤のメネデールなどを活用しましょう。

メネデールとは?

植物の成長に欠かせない「」を根から吸収されやすい「イオン」の形で含む活力剤で、植物用のサプリメントのようなものです。

肥料には入っている「窒素、リン酸、カリ」がメネデールには入っていないため、肥料過多などの心配が無い事も特徴。

病気、害虫

奇想天外は病害虫に強いのであまり心配は要りませんが、一般的に植物に付く害虫に注意しましょう。

オススメの害虫予防・殺虫剤は「ベニカXネクストスプレー」です。

害虫は同じ薬品ばかりを散布していると耐性を得てしまうので一つの殺虫剤を使用するのではなく、それぞれ違った殺虫剤を定期的に散布し、害虫を根絶しましょう。

害虫は一度発生してしまうとかなり厄介なので、発生する前の予防が肝心になってきます。

そのため、害虫が発生しやすい時期(5月~10月)は月に1回程度、定期的に害虫予防のスプレーを散布し、「オルトランDX」などの薬剤も活用しながら害虫予防をしておきましょう。

ポイント

薬剤は用法用量を守って使用すれば、薬害が出る事はあまりありませんが、心配な方はこまめな葉水でも害虫を予防することができます。

おーきっど

日々の観察で害虫が付いていないかを確認することも大事だよ!

最後に

奇想天外は難物のビザールプランツのように見えますが実は非常に育てやすい植物です。

日当たりの良い暖かい場所で、水を切らさずに育てる事が出来れば基本的には元気に成長してくれます。

気を付けるべきは、冬に寒さに当てすぎない事と植え替え時に主根を切ってしまわない事です。

それさえ気を付ける事が出来れば元気な奇想天外を育てる事が出来るでしょう。

最後まで読んで頂き有難うございます!

一緒にボタニカルライフ楽しみましょう!

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