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【ハオルチア属の育て方】生育環境、日当たり、水やり、用土まで徹底解説〜

ハオルチア属、小型の多肉植物で見た目が綺麗な品種が多く比較的育てやすいので、非常に人気のある植物です。

おーきっど

代表品種のオブツーサは葉がぷっくりして可愛いね!

アロエみたいに葉が尖ってかっこいいハオルチア属もいるんだね!

笹の雪くん

この記事では実際に【ハオルチア属】を育てている私が体験談を踏まえながら育て方を解説していきます!

結論、基本的な育て方はこのような感じです↓

ハオルチアの育て方

成長適温は15度~28度(春、秋)

直射日光の当たらない日当たり、風通しの良い場所で育てる。

春、秋の成長期は用土が乾いてから、水をたっぷりと与える。

夏の時期と冬の時期は成長が鈍化してあまり水を吸わなくなるので月に2回程度の軽い水やりで抑える。

用土は水はけの良いものを使う。(我が家は赤玉土、鹿沼土、ゴールデン培養土、軽石、パーライトを混ぜた用土を使用)

植え替えは出来れば「春」と「秋」の成長期に行う。

そのほかにも【肥料、病害虫】なども含めて詳しく解説していきます!

それでは、どうぞ!

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ハオルチア属、詳細情報

植物名ハオルチア
原産地南アフリカに広く分布(主に西ケープ州、東ケープ州に生息)
分類ツルボラン、ハオルチア
成長適温春、秋(15度~28度)
成長速度遅い~普通
暑さやや弱い(30度以上で成長が鈍化)
寒さやや強い(3度以下は△)
環境直射日光の当たらない明るくて、風通しの良い場所
用土水はけの良い用土
水やり成長期は用土が乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与える

特徴

ハオルチア属は500種類以上存在しており、姿形が様々なので観葉植物として人気があります。

葉が丸く、窓が特徴的な「軟葉系」と

↑(ハオルチア・オブツーサ)

↑(ハオルチア・バディア)

葉がツンと尖ってアロエに似た様な「硬葉系」に分ける事ができます。

↑(ハオルチア・竜鱗)

ハオルチア属は小型の多肉植物で水切れにも強く、比較的育てやすいので植物初心者の方にもおすすめです。

おーきっど

みんなは「軟葉系」と「硬葉系」どっちが好きかな?

生育環境

南アフリカに広く生息、比較的過ごしやすい気候に自生しています。

日本での成長期は春、秋で気温が15度~28度の過ごしやすい気候で成長が活発になります。

ハオルチア属は蒸し暑い環境を嫌うので、春~秋は風通しの良い環境で管理してあげましょう。

気温が30度を超えるような真夏の時期と気温が5度以下になってきた冬の時期は成長が鈍化するか止まります。

笹の雪くん

蒸し暑い環境は苦手だから注意してあげようね!

注意!

春~秋の時期に屋内で管理をする場合は、必ずサーキュレーターを回すなどして、空気の流れを作ってあげましょう。特に夏の時期は蒸れやすいので注意が必要。

冬の時期、ハオルチアの耐寒温度は0~3度と言われていますが、念のため気温が5度以下になりそうなら屋内に取り込んであげましょう。

また、冬の時期は湿度がかなり低くなるので、葉水である程度の湿度を保ってあげると綺麗に育てる事ができます。

日当たり

年間を通して直射日光の当たらない明るい環境で育ててあげましょう。

成長期の春(3月~5月)と秋(10月~11月)は遮光された環境で管理してあげましょう。

ポイント

ハオルチアは日差しが強いと、少し赤みがかった色に変化します。

それはストレスカラーと呼ばれており、ストレスカラーが出たハオルチアは成長が鈍化します。

株にストレスカラーが出た場合は日差しが強いのでもう少し遮光率をあげてあげるか、半日陰に移動させてあげましょう。

夏場(6月~9月)は日差しが強いので50%ほど遮光するか、半日陰で管理してあげましょう。

おーきっど

夏場は成長が鈍化するから、日差しを当てるよりも涼しい環境に置いてあげる事を優先してね!

冬の時期(12月~2月)屋内管理をする場合は窓辺の明るい場所で日光にあててあげましょう。

ガラス越しの日光で充分です。

笹の雪くん

冬の窓辺は夜間に気温が下がりやすいから注意しようね!

水やり

植物の水やりに正解は無いのであくまで参考程度に読んで頂き、自分の植物の環境にあった水やりを見つけて頂きますようお願いします。

ハオルチアは水切れには強いので年間を通して乾燥気味に育てます。

基本的には用土がしっかりと乾いてから、水をたっぷりと与えましょう。

春、気温が15度~20度を超えてくると徐々に成長を始めます。

冬場の成長が鈍化している状態から空けてすぐは、まだ水を吸う力も弱いので少な目の水やりから開始します。

根が動き出して来たら成長に合わせて徐々に水の量を増やしていきましょう。

成長が活発になってきたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えます。

おーきっど

日々の観察が大切だね!

夏の時期、ハオルチアは高温多湿を苦手としており、気温が30度を超えてくると成長が鈍化します。

注意!

気温が高くなって成長が鈍化している時にたっぷりと水をあげてしまうと最悪の場合、蒸れて腐ってしまう事があるので注意が必要です。

夏場は控えめの水やりで管理をしましょう。

土が乾いてから+4~5日空けて水やりを行います。

その際も気温の高い日中は避けて、夕方の気温が下がってくる時間帯に水やりを行いましょう。

笹の雪くん

夏場は用土が早く乾いて、水やりの頻度が多くなりがちだから気を付けようね!

秋、気温が(10度以上~26度以下)なら成長期です。

通常通り、用土が乾いてから鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。

気温が10度を下回ってきだしたら徐々に水を与える頻度、量を減らしていきます。

ハオルチアは冬の間、成長は鈍化しますが、完全に成長が止まる事は無くゆっくりした速度で成長します。

なので、冬の間も断水はせずに水やりを行います。

用土が乾いてから+5日ほど空けてから水やりを行いましょう。

おーきっど

冬の間は特に用土をしっかりと乾かせてからの水やりを意識しようね!

水やりをする時間帯としては、暖かくなってくる朝方か昼間に行います。

注意!

冬の時期は気温が低くなってくる夕方以降、夜中に水やりを行ってしまうと凍結の恐れがあるので避けましょう。

用土

水はけの良い用土を使用しましょう。

我が家の用土は(赤玉土、鹿沼土、ゴールデン培養土、軽石、くん炭、パーライト)を混ぜた用土を使用しています。※水はけを良くするために用土は必ずフルイにかけて微塵を取り除いておきましょう。

ポイント

用土の作り方に関しては環境や、株の大きさ、鉢の種類などによっても変わってきますので参考程度に!

おーきっど

用土作りも楽しもうね!

植え替え

ハオルチアは根の張りが早くて、子株も付きやすい植物なので1年~2年を目安に植え替えを行いましょう。

植え替えを行う際は、あらかじめ水やりを止めておき、しっかりと用土を乾燥させておきます。

おーきっど

植え替え時の根へのダメージを最小限に抑えるためだよ!

植え替えは出来れば春(3月~4月)の間に行いましょう。

本格的な成長期前に行う事で成長が鈍化する季節までにしっかりと根を張ることが出来て、調子を崩すことなく夏越、冬越しが出来るようになるでしょう。

もし、「」に植え替えが出来ずに「」に植え替えを行う場合は出来るだけ根をいじらないような植え替えを心がけましょう。

」に大胆に根を整理してしまうと成長が鈍化する「」までにしっかりと根を張ることが出来ず、調子を崩してしまうためです。

注意!

夏の時期に植え替えを行った場合は1週間~2週間程度は半日陰の涼しい場所で管理してあげましょう。

根をしっかりと用土に活着させてあげて水を吸う準備ができたら通常通りの置き場所で管理してあげましょう。

チタノタちゃん

植え替えは植物の体力をいっぱい使うから休ませてあげる事が大事ですね!

植え替えを行う際は用土の中に害虫予防の「オルトランDX」と緩効性肥料の「マグァンプK」を入れておきましょう。

おーきっど

害虫予防の「オルトランDX」と肥料の「マグァンプK」は用土に混ぜて使える、僕たちの強い味方だよ!

植え替えは植物の体力を非常に使うので」や「真夏」など、成長が鈍化している時期の植え替えは出来るだけ避けましょう。

成長が止まっている時期に植え替えを行ってしまうと、植え替え時のダメージが回復できずに弱ってしまい、最悪の場合枯れてしまうリスクがあります。

」か「」が来て植物が動き出すまで我慢しましょう。

増やし方

ハオルチアは子株が出やすい植物なので「株分け」で増やすことが出来ます。

ハオルチアがある程度成長してくると子株がでてきます。

株分けは植え替えの際に親株から子株を慎重に切り放して、別の鉢に植え替えてあげるだけです。

注意!

子株がまだ小さい時に「株分け」をしてしまうと子株がそのまま枯れてしまう事があるので、子株の葉数が7枚以上で、かつ根が出ているものを株分けしましょう。

株分け後の子株は通常の日当たりより遮光された環境で1週間~2週間療養させてあげましょう。

その後は通常通りの環境で育てていきます。

肥料

ハオルチアは植え替え時に元肥、成長期(春、秋)に追肥を与えるとさらに元気に成長してくれます。

元肥は植え替え後の根の初期生育を助ける為に最初に入れる肥料です。

元肥は虫のわかない、肥料焼けのしにくい、「マグァンプK」などの緩効性肥料がオススメです。

緩効性肥料とは?

肥料の溶け方を遅くしたもので、植物の成長に合わせてゆっくりと土に溶けだす肥料。

植物が肥料を欲しい時に必要なだけ肥料成分を与える事が出来るので、肥料焼けを起こしにくいのも特徴です。

元肥だけでも成長させることは出来ますが、もっと成長させたい方は成長期(春、秋)に追肥を行いましょう。

追肥として液体肥料を与える場合は月に1回~2回程度、規定より薄めた液肥を与えましょう。オススメは(ハイポネックス)です。

ですが、液体肥料を多く与える事によって起こる肥料焼けや肥料過多には注意が必要です。

春の時期、最初に液肥を与える場合は記載の分量の半分で希釈して与えてあげるのがオススメです。

肥料が上手く吸えて、成長が活発になっていることが確認出来次第、徐々に液肥の量を増やしてあげると良いでしょう。

注意!

液肥の量を増やす場合でも必ず記載されている量以上の希釈倍数にはならないように注意しましょう。

チタノタちゃん

1つ1つの植物にあった与え方を調整していこうね!

置き肥を与える場合は、成長期に用土の上に置くだけです。

水やりのたびに緩効性の固形肥料が少しずつ溶け出して肥料成分がゆっくりと効いてくるのが特徴です。

固形肥料(置き肥)の注意点としては固形肥料が直接、株や根に触れないように注意しましょう。

オススメは「マグァンプK小粒」です。

追肥のマグァンプK小粒に関しては用土の表面に一定量ばらまくだけで良いので、使い勝手も良くオススメです。

また、肥料を与えられない場面(植え替え後すぐや植物が弱っている時)では、活力剤のメネデールなどを活用しましょう。

メネデールとは?

植物の成長に欠かせない「」を根から吸収されやすい「イオン」の形で含む活力剤で、植物用のサプリメントのようなものです。

肥料には入っている「窒素、リン酸、カリ」がメネデールには入っていないため、肥料過多などの心配が無い事も特徴。

病気、害虫

ハオルチアは乾燥した風通しの悪い環境で育てていると「カイガラムシ」や「ネカイガラムシ」が発生することがあります。

カイガラムシは吸汁性の害虫で、体長は2mm~6mmほどで目視で確認することができる害虫です。

カイガラムシは繁殖力も高く、殺虫スプレーが効かない個体もいる厄介な害虫です。

見つけ次第、ピンセットなどで全て取り除き、害虫予防の為に殺虫剤を散布しましょう。

「ネカイガラムシ」は植物の根に付くカイガラムシで植え替えの際に発見します。

発見次第、水でよく洗い流して薬剤を散布しておきましょう。

また、高温多湿になる時期(夏)は「軟腐病」「黒腐病」が発生することがあります。

いずれも菌の感染で起こる病気です、発生を予防するためには「風通しの良い環境で育てる」事を意識しましょう。

植物の病気は害虫の食害が原因で起こることが多いので「害虫予防」をしておきましょう。

我が家で使用している殺虫剤は「ベニカXネクストスプレー」です。

害虫は同じ薬品ばかりを散布していると耐性を得てしまうので一つの殺虫剤を使用するのではなく、それぞれ違った殺虫剤を定期的に散布し、害虫を根絶しましょう。

害虫は一度発生してしまうとかなり厄介なので、発生する前の予防が肝心になってきます。

そのため、害虫が発生しやすい時期(5月~10月)は月に1回程度、定期的に害虫予防のスプレーを散布し、「オルトランDX」などの薬剤も活用しながら害虫予防をしておきましょう。

ポイント

薬剤は用法用量を守って使用すれば、薬害が出る事はあまりありませんが、心配な方はこまめな葉水でも害虫を予防することができます。

おーきっど

日々の観察で害虫が付いていないかを確認することも大事だよ!

最後に

ハオルチアは見た目が綺麗で小型の品種が多く、他の植物に比べると強光を確保する必要もないので育てやすい植物です。

ただ、気をつけるべきは「夏場の蒸れ」です。

ハオルチアは夏場に成長が鈍化するので、水のやりすぎに注意して乾燥気味に育てましょう。

そうすることで元気なハオルチアを育てる事ができるでしょう。

ハオルチアはホームセンターや園芸店でも比較的簡単に手に入れる事が出来ます。

皆さんも是非、綺麗な小型多肉植物の「ハオルチア属」を育ててみませんか?

最後まで読んで頂き有難うございます!

一緒にボタニカルライフ楽しみましょう!

-ユーフォルビア・ビザールプランツ