やや紫がかった黒い姿が美しく人気の高いサボテン。【ユーベルマニア・ペクチニフェラ】
規則正しく並んだ棘が美しいサボテンだね。
他のサボテンでは見ないような黒い姿がすっごくカッコいいね!
この記事では実際に【ユーベルマニア・ペクチニフェラ】を育てている私が体験談を踏まえながら育て方を解説していきます!
結論、基本的な育て方はこのような感じです↓
そのほかにも【肥料、病害虫】なども含めて詳しく解説していきます!
それでは、どうぞ!
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ユーベルマニア・ペクチニフェラ詳細情報
植物名 | ユーベルマニア・ペクチニフェラ |
原産地 | ブラジル |
分類 | サボテン科、ユーベルマニア属 |
成長適温 | 春~秋(20度~30度) |
成長速度 | 非常に遅い |
暑さ | やや強い |
寒さ | やや弱い(5度以下は×) |
環境 | 直射日光の当たらない明るい場所 風通しの良い場所 |
用土 | 水はけの良い用土 |
水やり | 成長期は用土が完全に乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与える |
特徴
黒い株姿が綺麗なサボテンです。
棘は規則正しく放射線状に広がります。
新棘は黒くだんだんと白い棘に変化していきます。
この美しい見た目から非常に人気の高いサボテンです。
生育環境
ブラジルが原産地のペクチニフェラの成長適温は20度~30度で日本では(春~秋)が成長期になります。
ブラジル・サンパウロと東京の年間気温の比較表です↓
この、比較表を見る通りペクチニフェラは30度以上/10度以下の気温は好みません。
夏の時期(30度以上)は涼しい場所で管理して、冬の時期は10以下になりそうなら屋内に取り込んであげましょう。
また、ペクチニフェラは風通しの良い乾燥した環境を好みます。
成長期はできるだけ風通しの良い屋外で管理してあげましょう。
暖かい気候に住んでいるサボテン属でも日本の蒸し暑い夏は注意が必要なんだね!
日当たり
年間を通して直射日光の当たらない明るい場所で管理します。
ペクチニフェラは直射日光に当てると非常に葉焼けしやすく、葉焼けしてしまうとせっかくの綺麗な黒い株姿が台無しになってしまいます。
我が家のペクチニフェラも春先(4月上旬)の直射日光に数時間ほどあてただけで葉焼けの症状が見られました↓
その後も管理を気を付けてはいましたが、太陽光に数時間あててしまうと、更に葉焼けの症状が悪化してしまい「シミ」のような葉焼けが残ってしまいました↓
一度、葉焼けをしてしまうと葉焼け跡が治る事はないので成長によって目立たなくなるまで非常に長い時間を要します。
幸いペクチニフェラは非常に成長が遅く、日光不足でも徒長してしまうことはあまり無いですが、
日光を当ててあげた方が元気に成長するので、葉焼けを起こさないように我が家では室内で「育成ライト」を使用して育てています。
我が家で使用している育成ライト↓
育成ライトを使うと年中光量を調節できて良いよね!
水やり
植物の水やりに正解は無いのであくまで参考程度に読んで頂き、自分の植物の環境にあった水やりを見つけて頂きますようお願いします。
ペクチニフェラは水切れには強いので年間を通して乾燥気味に育てます。
基本的には用土がしっかりと乾いてから、水をたっぷりと与えましょう。
春
春、気温が15度~20度を超えてくると休眠状態から空けて徐々に成長を始めます。
休眠から空けてすぐはまだ水を吸う力も弱いので、少な目の水やりから開始します。
ペクチニフェラが動き出して来たら成長に合わせて徐々に水の量を増やしていきましょう。
成長が活発になってきたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えます。
日々の観察が大切だね!
夏
夏も成長期なので用土が乾き次第、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。
気温の高い日中に水やりをしてしまうと鉢内部が高温となり、蒸れて根腐れの原因になってしまう事があります。
夏場は日中を避けて、気温が低くなってくる夕方頃に水を与えましょう。
また、夏は気温が高くなりすぎると成長が鈍化し、水を吸う力が弱まります。(35度くらい)
用土の表面が乾いていても用土の中はあまり乾いていないことがあるので、水の与えすぎに注意しましょう。
秋
秋、気温が20度以上あるなら成長期です。
通常通り、用土が乾いてから鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。
気温が10度を近くになって成長が鈍化してきたら徐々に水を与える頻度、量を減らしていきます。
冬
冬、気温が10度を下回ってくると休眠状態になり成長が止まります。
休眠状態は動物で言う冬眠みたいなものだよ!
休眠状態のペクチニフェラは水をあまり吸収しないので、たっぷりと水を与えてしまうと用土が乾くのに長く時間がかかってしまい最悪の場合「根腐れ」をしてしまう事があります。
休眠状態のペクチニフェラは月に1~2回、株元に2日くらいで乾く程度の軽い水やりをしましょう。
そうすることで、細根が完全に枯れてしまうのを防ぎ、春の休眠開けにスムーズに成長を開始することができます。
用土
水はけの良い用土を使用しましょう。
市販のサボテン用培養土を使用する事もできます。
我が家の用土は(赤玉土、鹿沼土、ゴールデン培養土、軽石、くん炭、パーライト)を混ぜた用土を使用しています。※水はけを良くするために用土はフルイにかけて微塵を取り除いています。
用土作りも楽しもうね!
植え替え
ペクチニフェラは根の張りが遅い植物なので2年~3年を目安に植え替えを行いましょう。
植え替えを行う際は、あらかじめ水やりを止めておき、しっかりと用土を乾燥させておきます。
植え替え時の根へのダメージを最小限に抑えるためだよ!
植え替えは出来れば春(3月後半~5月)の間に行いましょう。
本格的な成長期前に行う事で休眠期の冬までにしっかりと根を張ることが出来て、調子を崩すことなく冬越しが出来るようになるでしょう。
もし、「春」に植え替えが出来ずに「秋」に植え替えを行う場合は出来るだけ根をいじらないような植え替えを心がけましょう。
植え替えを行う際は用土の中に害虫予防の「オルトランDX」と緩効性肥料の「マグァンプK」を入れておきましょう。
害虫予防の「オルトランDX」と肥料の「マグァンプK」は用土に混ぜて使える、僕たちの強い味方だよ!
植え替えは植物の体力を非常に使うので「冬」の成長が鈍化している時期の植え替えは避けましょう。
成長が止まっている時期に植え替えを行ってしまうと、植え替え時のダメージが回復できずに弱ってしまい、最悪の場合枯れてしまうリスクがあります。
春が来てペクチニフェラが動き出すまで我慢しましょう。
肥料
ペクチニフェラは植え替え時に元肥、成長期(春、秋)に追肥を与えるとさらに元気に成長してくれます
元肥は植え替え後の根の初期生育を助ける肥料です。
元肥は虫のわかない、肥料焼けのしにくい、「マグァンプK」などの緩効性肥料がオススメです。
緩効性肥料とは?
肥料の溶け方を遅くしたもので、植物の成長に合わせてゆっくりと土に溶けだす肥料。
植物が肥料を欲しい時に必要なだけ肥料成分を与える事が出来るので、肥料焼けを起こしにくいのも特徴です。
元肥だけでも成長させることは出来ますが、もっと成長させたい方は成長期(春、秋)に追肥を行いましょう。
基本的に肥料をあまり必要としないサボテン科の植物には液体肥料ではなく、じっくりと効果があらわれる置き肥(固形肥料)がおすすめです。
置き肥を与える場合は、成長期に用土の上に置くだけです。
水やりのたびに緩効性の固形肥料が少しずつ溶け出して肥料成分がゆっくりと効いてくるのが特徴です。
固形肥料の注意点としては固形肥料が直接、株や根に触れないように注意しましょう。
固形肥料を与える時も少な目を意識しようね!
オススメは「マグァンプK小粒」です。
追肥のマグァンプK小粒に関しては用土の表面に一定量ばらまくだけで良いので、使い勝手も良くオススメです。
また、肥料を与えられない場面(植え替え後や植物が弱っている時)では、活力剤のメネデールなどを活用しましょう。
メネデールとは?
植物の成長に欠かせない「鉄」を根から吸収されやすい「イオン」の形で含む活力剤で、植物用のサプリメントのようなものです。
肥料には入っている「窒素、リン酸、カリ」がメネデールには入っていないため、肥料過多などの心配が無い事も特徴。
病気、害虫
我が家のペクチニフェラは病気にかかったり害虫がついたことはありませんが、一般的に植物に発生する病気、害虫に気を付けた方が良いでしょう。
害虫が発生しやすい時期(6月~9月)に月に1回のペースで「オルトランDX」を用土に撒いたり、「ベニカXネクストスプレー」などの薬剤を散布しましょう。
ベニカXネクストスプレーは病気・害虫のどちらにも効果を発揮してくれるので非常に頼りになる薬剤です。
日々の観察で害虫が付いていないかを確認することも大事だよ!
最後に
ペクチニフェラは病気、害虫、水切れには強く育てやすい植物です。
気をつけるべきは直射日光による葉焼けです。
日光に当てた方が元気に育ちますが、日当たりが強すぎるとすぐに葉焼けしてしまうので、日当たりのバランスを調整するのが少し難しいと思います。
自身のペクチニフェラにベストな日当たりを見つける事ができれば、綺麗で元気なペクチニフェラを育てる事ができるでしょう。
最後まで読んで頂き有難うございます!
一緒にボタニカルライフ楽しみましょう!