【ユーフォルビア・フルチコーサの育て方】環境、日当たり、水やり、用土まで徹底解説～

鮮やかな黄緑色が綺麗な植物【ユーフォルビア・フルチコーサ】

棘無しタイプのフルチコーサは可愛らしさ満点です。

この記事では実際に【ユーフォルビア・フルチコーサ】を育てている私が体験談を踏まえながら育て方を解説していきます！

結論、基本的な育て方はこのような感じです↓

そのほかにも【肥料、病害虫】なども含めて詳しく解説していきます！

それでは、どうぞ！

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【ユーフォルビア・フルチコーサ】詳細情報

植物名	ユーフォルビア・フルチコーサ（棘無し）
原産地	サウジアラビア～北イエメン
分類	トウダイグサ科、ユーフォルビア属
成長適温	春、秋（１８度～３0度）
成長速度	やや遅い
暑さ	強い
寒さ	やや弱い（５度以下は×）
気候	日当たり、風通しの良い場所
用土	水はけの良い用土
水やり	成長期は用土が乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与える

特徴

我が家で育てているのは棘無しフルチコーサと言われる品種です。

鮮やかな黄緑色とすべすべとした質感がまるでカメレオンのような植物。

子株をつけると更に可愛い印象になります。

年月が経つにつれて株元から木質化が始まり味わいがでてきます。

少しでも傷がつくとユーフォルビア特有の白い液がでてきます。

肌が弱い方がこの液に触れるとかぶれる事もあるので注意が必要。

生育環境

フルチコーサはユーフォルビア属には珍しく「サウジアラビア～北イエメン」に自生しています。

北イエメン（サアダ）の年間平均気温は7度～33度まで変化します↓

画像引用: © WeatherSpark.com

そのため、フルチコーサの成長適温は１８度～３0度で日本では春、秋が成長期になります。

また、自生地の気候は非常に乾燥しているので、湿度の高い日本の夏のような気候は苦手で成長が鈍化します。

フルチコーサは風通しの良い乾燥した環境で管理してあげましょう。

冬の時期、フルチコーサの最低温度は5度くらいと言われていますが、念のため気温が10度以下になりそうなら屋内に取り込んであげましょう。

冬の間、室外で管理していフルチコーサは冷害で小さい株が痛んで枯れてしまいました↓

同じく室外で管理していたユーフォルビア属の「オベサ」や「ホリダ」は冷害の影響は全く無かったので、フルチコーサはユーフォルビア属の中でも寒さに弱いと思われます。

日当たり

年間を通して日当たりの良い場所で管理します。

ですが、強い直射日光に当てると葉焼けをしてしまうので、夏の時期(6月〜9月)は遮光するか、半日陰で管理しましょう。

また、日当たりが強いと株の一部が赤くなるストレスカラーが出る時があります。

ストレスカラーが出た株は日当たりが強い可能性があるので、管理場所を見直しましょう。

冬の時期に室内管理をしている時でも、出来るだけ日当たりの良い窓辺に置いて、沢山の日光に当ててあげると耐寒性も高める事ができます。（※夜間の窓際は低温になることがあるので注意！）

水やり

フルチコーサは乾燥には強いので年間を通して乾燥気味に育てます。

基本的には用土がしっかりと乾いてから、水をたっぷりと与えましょう。

春

春、気温が１５度～２０度を超えてくると休眠状態からあけて徐々に成長を始めます。

休眠状態から空けてすぐはまだ水を吸う力も弱いので、少な目の水やりから開始します。

フルチコーサが動き出して来たら成長に合わせて徐々に水の量を増やしていきましょう。

成長が活発になってきたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えます。

夏

フルチコーサは蒸し暑い環境が苦手なので成長が鈍化します。

控えめの水やりで管理しましょう。

夏場は用土が中まで乾いて＋４〜５日後に鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。

夏は気温の高い日中に水やりをしてしまうと蒸れて株が痛む原因になってしまうので、夏の水やりは日中を避けて気温が下がってくる夕方頃に行いましょう。

秋

秋、気温が２０度以上あるなら成長期です。

通常通り、用土が乾いてから鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。

気温が１０度近くになって成長が鈍化してきたら徐々に水を与える頻度、量を減らしていきます。

冬

冬、気温が１０度を下回ってくると休眠状態になり成長が止まります。

休眠状態のフルチコーサは水をあまり吸収しないので、たっぷりと水を与えてしまうと用土が乾くのに長く時間がかかってしまい最悪の場合「根腐れ」をしてしまう事があります。

休眠状態のフルチコーサは月に１～２回、株元に２日くらいで乾く程度の軽い水やりをしましょう。

そうすることで、細根が完全に枯れてしまうのを防ぎ、春の休眠あけにスムーズに成長を開始することができます。

用土

水はけの良い用土を使用しましょう。

我が家の用土は（赤玉土(小)、鹿沼土(小)、ゴールデン培養土、軽石、くん炭、パーライト）を混ぜた用土を使用しています。※水はけを良くするために用土はフルイにかけて微塵を取り除いています。

植え替え

フルチコーサは根の張りはあまり盛んではないので、2年～3年を目安に植え替えを行いましょう。

フルチコーサの根は細くてしっかりとしています↓

植え替えを行う際は、あらかじめ水やりを止めておき、しっかりと用土を乾燥させておきます。

植え替えは出来れば春（３月後半～５月）の間に行いましょう。

本格的な成長期前に行う事で休眠期の冬までにしっかりと根を張ることが出来て、調子を崩すことなく冬越しが出来るようになるでしょう。

もし、「春」に植え替えが出来ずに「秋」に植え替えを行う場合は出来るだけ根をいじらないような植え替えを心がけましょう。

植え替えを行う際は用土の中に害虫予防の「オルトランDX」と緩効性肥料の「マグァンプK」を入れておきましょう。

植え替えは植物の体力を非常に使うので「冬」の成長が止まっている時期の植え替えは避けましょう。

成長が止まっている時期に植え替えを行ってしまうと、植え替え時のダメージが回復できずに弱ってしまい、最悪の場合枯れてしまうリスクがあります。

春が来てフルチコーサが動き出すまで我慢しましょう。

増やし方

フルチコーサは株分けで増やす事ができます。

成長期(春)に子株をカッターで切り取って風通しの良い日陰で切り口を乾燥させます。

その後、発根促進剤(ルートン)を切り口に少量つけて、用土に植え込みます。

植え込んでから5日後くらいに水やりをして、その後は用土が乾いたら水やりの繰り返しで発根させる事ができます。

肥料

フルチコーサは植え替え時に元肥、成長期(春、秋)に追肥を与えるとさらに元気に成長してくれます

元肥は植え替え後の根の初期生育を助ける肥料です。

元肥は虫のわかない、肥料焼けのしにくい、「マグァンプK」などの緩効性肥料がオススメです。

元肥だけでも成長させることは出来ますが、もっと成長させたい方は成長期（春、秋）に追肥を行いましょう。

基本的に肥料をあまり必要としないフルチコーサは液体肥料ではなく、じっくりと効果があらわれる置き肥（固形肥料）がおすすめです。

置き肥を与える場合は、成長期に用土の上に置くだけです。

水やりのたびに緩効性の固形肥料が少しずつ溶け出して肥料成分がゆっくりと効いてくるのが特徴です。

固形肥料の注意点としては固形肥料が直接、株や根に触れないように注意しましょう。

オススメは「マグァンプK小粒」です。

追肥のマグァンプK小粒に関しては用土の表面に一定量ばらまくだけで良いので、使い勝手も良くオススメです。

また、肥料を与えられない場面（植え替え後や植物が弱っている時）では、活力剤のメネデールなどを活用しましょう。

病気、害虫

フルチコーサは風通しの悪い場所で管理していると稀に「カイガラムシ」が付くことがあるようです。

「カイガラムシ」は吸汁性の害虫で排泄物は「すす病」の原因となってしまうので見つけ次第ピンセットなどで取り除きましょう。

害虫が発生しやすい時期（６月～９月）に月に１回のペースで「オルトランDX」を用土に撒いたり、「ベニカXネクストスプレー」などの薬剤を散布しましょう。

ベニカXネクストスプレーは病気・害虫のどちらにも効果を発揮してくれるので非常に頼りになる薬剤です。

花について

フルチコーサは成長期に黄色くて非常に小さい花を咲かせます。

調子が良いと小さな花をいっぱいつけてくれて可愛いらしい姿になります。

最後に

フルチコーサは小動物のような愛らしさがある可愛らしい植物です。

フルチコーサを育てる上で気をつけるべきは夏の時期の蒸れと冬の時期の冷害です。

年間を通して過ごしやすい気温と乾燥した環境で育ててあげましょう。

フルチコーサは子株も吹きやすいので、葉焼けに気を付けて鮮やかな黄緑色を保持することが出来れば綺麗なフルチコーサの群生を育てる事が出来るでしょう。

最後まで読んで頂き有難うございます！

一緒にボタニカルライフ楽しみましょう。