
【トリコディアデマ・ブルボスム】
塊根部分は成長と共に肥大化し、開花時期には小さなピンク色の花を咲かせます。
肥大化した塊根部分は小さくも盆栽のように味わいのある姿になる事と、自生地が南アフリカであることからAfrican Bonsai(アフリカン盆栽)とも言われています。
ガッチリとした塊根部分と多肉質の葉がギャップ萌えですね!
アフリカ盆栽!なんだかカッコいいね!
この記事では実際に【トリコディアデマ・ブルボスム】を育てている私が体験談を踏まえながら育て方を解説していきます!
結論、基本的な育て方はこのような感じです↓
そのほかにも【肥料、病害虫】なども含めて詳しく解説していきます!
それでは、どうぞ!
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【トリコディアデマ・ブルボスム】詳細情報

| 植物名 | トリコディアデマ・ブルボスム(和名:姫紅小松)(Trichodiadema bulbosum) |
| 原産地 | 南アフリカ、東ケープ州 |
| 分類 | ハマミズナ科、トリコディアデマ属 |
| 成長適温 | 春、秋型(13度〜26度) |
| 成長速度 | 遅い |
| 暑さ | 強い |
| 寒さ | 強い(1度以下は△) |
| 気候 | 日当たり、風通しの良い場所を好む |
| 用土 | ある程度の保水性と排水性の良い用土 |
| 水やり | 用土が乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷり与える |
特徴
成長するにつれて塊茎が肥大化し、個性的で味わいのある形になります。
その姿から「アフリカン盆栽」とも言われるトリコディアデマ・ブルボスム、和名は(姫紅小松)

多肉質で小さい葉をつけその先端には白く細い毛を放射状につけるのが特徴です。
自生地ではほぼ埋まっている塊根部分はガッシリとして巨木感を漂わせます。

そのほとんどは塊根部分を露出させて盆栽風にして販売されています。
暑さにも寒さにも強く、育てやすいコーデックス(塊根植物)です。
生育環境
トリコディアデマ・ブルボスムは南アフリカのケープ州に広く分布しており、特に東ケープ州が主な自生地とされています。
その中でもポートエリザベス(現在のGqeberha)周辺が自生地の代表地とされるようです。
環境としてはカルー(Karoo)と呼ばれる半砂漠環境が典型的な生育環境と言われています。
カルー(Karoo)とは?
南アフリカ内陸部に広がる半砂漠~乾燥低木地帯のことです。
「完全な砂漠」ではなく、植物は生息しているが、かなり厳しい乾燥環境
ブルボスムの自生地周辺都市ポートエリザベス(現在のGqeberha)の年間平均気温は以下の通りです↓

グラフによるとポートエリザベスの気候は年間で8度~26度まで変化します。
なので、ブルボスムの成長適温は13度~26度で日本では春と秋が成長期になります。
夏の時期、ブルボスムは暑さにあまり耐性が無いので30度を超えてくると成長が鈍化します。夏場は少し涼しい場所で管理してあげましょう。
冬の時期、ブルボスムは寒さにはある程度耐性があるので、氷点下にならなければ問題なく耐える事ができますが、念のため3度以下になるようなら屋内へ取り込んであげましょう。
トリコディアデマ・ブルボスムは強い植物なので気温が原因で枯れてしまう事はほぼ無いですが、人が過ごしやすいくらいの気温で育ててあげると元気に成長してくれます。
夏は涼しく、冬は暖かくしてあげるといいね!
日当たり

成長期(春、秋)は日当たりの良い場所で管理します。
他のコーデックスに比べると耐陰性もあるので日光不足になることはあまり無いですが、日当たりが悪いと枝が徒長してしまいます。
強く丈夫な株に育てるには日光が必要になってくるので日当たりの良い場所で管理してあげましょう。
ですが、成長が鈍化している夏(30度以上)の時期に直射日光(強光)に当ててしまうと弱ってしまう事があるので注意が必要です。
夏の時期は直射日光に当たらない明るい場所に移動させるか、少し遮光してあげた方が元気に夏を越すことが出来ます。
冬の時期は成長期同様に日当たりの良い場所で管理してあげます。室内管理をしている場合も出来るだけ日当たりの良い窓辺などで日光を沢山当ててあげましょう。
冬の時期に日光に沢山当ててあげる事で耐寒性も上がるよ!
水やり
植物の水やりに正解は無いのであくまで参考程度に読んで頂き、自分の植物の環境にあった水やりを見つけて頂きますようお願いします。
トリコディアデマ・ブルボスムは成長期には非常に水を欲します。
基本的には用土がしっかり乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。
季節ごとの水やり方法↓
春
春、気温が13度〜15度を超えてくると成長を始めます。
用土の表面が乾いてから鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。
メリハリをつけた水やりが元気に育てるコツですよ!
夏
夏の時期(30度以上)は成長が鈍化します、控えめの水やりで管理しましょう。
土が完全に乾いて+2~3日空けてから水をたっぷりと与えます。
日中の気温が高い時間帯に水やりをしてしまうと鉢の内部が高温になり、蒸れて根にダメージを与える事があります。
涼しくなる時間帯(早朝か夕方)を狙って水やりをしましょう。
秋
気温が26度くらいになってくると成長が再開します。
用土の表面が乾いたら鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。
気温が10度を下回ってくると徐々に成長が鈍化してきます。
成長が緩やかになるにつれて、徐々に水やり回数を減らしていきましょう。
冬
冬、気温が5度近くになると成長が鈍化します。
控えめの水やりで管理しましょう。
土が完全に乾いて+5日ほどあけてたっぷり水を与えましょう。
冬場は空気が乾燥しているので表面は割とすぐに乾きますが、用土の中まで乾くまでには思っているより時間がかかります。
鉢の重さなどを確かめながら、しっかりと用土の中まで乾いていることを確認しましょう。
ブルボスムの水やりポイント
ブルボスムは通常、自生地では塊根部分がほぼ用土の中に埋まった状態で生育しています。
ですが、園芸向きに植え付けられているブルボスムに関してはほぼ全ての塊根部分が見られるように植え付けられています。
なので、盆栽仕立て(塊根部分が見える状態)にしている場合は、塊根部分が乾燥しやすいのでこまめに葉水をしてあげると元気に成長させることができます。
オススメの葉水スプレーです↓
トリコディアデマ・ブルボスム自生地周辺の降雨量について
ブルボスムは南アフリカ‐ケープ州の乾燥地帯に自生しています。
参考程度にブルボスムの自生地周辺都市ポートエリザベス(現在のGqeberha)の年間降水量を見ておきましょう↓

日本と比べると明らかに降水量が少ないのが分かります。
降水量が一番少ない時期は16㎜程度、一番多い時期でも44㎜程度しか降りません。
このことからもブルボスムは乾燥に強いことがわかります。
ですが、ブルボスムは乾燥地帯に自生している植物には珍しく成長期には水を好みます。
乾燥に強く、水も大好きなので、水やりも怖がらずに皆さんの育成環境にあった水やりを見つけてみてください。
用土

用土は水はけが良く、ある程度保水性の良い用土を使用しましょう。
私が使っている用土は赤玉土(小)、鹿沼土(小)軽石を混ぜた用土です。
ブルボスムに関しては、ある程度の保水性も残したいので、赤玉土、鹿沼土は小粒を使用して、用土はフルイにかけずに微塵を残しています。
用土作りが難しい方は「塊根植物用の培養土」があるので是非活用してみてください↓
塊根植物用の培養土は凄く排水性が良いから、赤玉土で「保水性」をプラスすると良いかもね!
植え替え

トリコディアデマ・ブルボスムは塊根部から細根を伸ばします。
根の張りはあまり速くはなく、根鉢にはなりにくいので2~3年を目安に植え替えを行いましょう。
植え替えを行う際はあらかじめ水やりをやめておき、しっかりと土を乾燥させておきます。
植え替え時の根へのダメージを最小限に抑えるためですよ!
植え替えは成長が鈍化してしまう真夏と冬を避けて、できれば成長期の春か秋に行います。
成長期に植え替えを行う事で、根のダメージを早く回復させることができます。
もし、「春」に植え替えが出来ずに「秋」に植え替えを行う場合は出来るだけ根をいじらないような植え替えを心がけましょう。
秋に大胆に根を整理してしまうと、「冬」までにしっかりと根を張ることが出来ずに調子を崩してしまう事があるためです。
植え替えを行う際は害虫予防の「オルトランDX」と緩効性肥料の「マグァンプK」を用土に混ぜておきましょう。
植え替えは植物の体力を非常に使うので「真夏」や「冬」の成長が鈍化している時期の植え替えは避けましょう。
成長が鈍化している時期に植え替えを行ってしまうと、植え替え時のダメージが回復できずに弱ってしまう事があります。
春が来てブルボスムが動き出すまで我慢しましょう。
肥料

トリコディアデマ・ブルボスムは肥料をあまり必要としないので、基本的には植え替え時に元肥を与えるだけで充分です。
元肥は植え替え後の根の初期生育を助ける肥料だよ!
元肥は「マグァンプK」などの緩効性肥料がオススメです。
緩効性肥料とは?
施用後、養分がゆっくり長期間にわたって放出される肥料のことです。
一度に溶け出さず、土壌中で少しづつ溶けて、植物が長期間吸収できる形で供給されるので、肥料焼けを起こしにくいのも特徴です。
1年以上植え替えを行っていない場合は成長期に追肥を与えましょう。
追肥として液体肥料を与える場合は成長期に月1回~2回程度、規定より薄めた液肥を与えましょう。オススメは(ハイポネックス)です。
ですが、液体肥料を多く与える事によって起こる肥料焼けには注意が必要です。
肥料焼けとは?
過剰な肥料により土壌の塩類濃度が高くなり、浸透圧ストレスによって根の細胞が損傷し、植物が枯死または生育障害を起こす現象のこと
成長期に入って、最初に液肥を与える場合は記載の分量の半分で希釈して与えてあげるのがオススメです。
肥料が上手く吸えて、成長が活発になっていることが確認出来次第、徐々に液肥の量を増やしてあげると良いでしょう。
液肥は薄め薄めを意識しようね!
置き肥を与える場合は、成長期に用土の上に置くだけです。
水やりのたびに緩効性の固形肥料が少しずつ溶け出して肥料成分がゆっくりと効いてくるのが特徴です。
固形肥料(置き肥)の注意点としては固形肥料が直接、株や根に触れないように注意しましょう。
オススメは「マグァンプK小粒」です。
追肥のマグァンプK小粒に関しては用土の表面に一定量ばらまくだけで良いので、使い勝手も良くオススメです。
また、肥料を与えられない場面(植え替え直後や植物が弱っている時)では、活力剤のメネデールなどを活用しましょう。
メネデールとは?
植物の成長に欠かせない「鉄」を根から吸収されやすい「イオン」の形で含む活力剤で、植物用のサプリメントのようなものです。
肥料には入っている「窒素、リン酸、カリ」がメネデールには入っていないため、肥料過多などの心配が無い事も特徴。
増やし方
トリコディアデマ・ブルボスムは枝挿しで増やすことができます。
比較的涼しい時期に行いましょう。(気温が13〜26度)
伸びた緑の若枝を4〜5cm程度に切ります。


若枝の切り口にルートンを付け、用土に植え込みます。
ルートンとは?
ホルモン剤タイプの発根促進剤です。
塗布することで、著しく発根が促進されます。
詳しくは説明書をご覧下さい。



(私は市販の種まき、さし穂用土を使用しました。)
その後は半日陰で用土を乾燥させないように水やりを行いましょう。
早ければ1〜2ヶ月程度で発根してきます↓


1か月後~見た感じ5割程度発根してます。
挿した枝が元気に伸びてますね!
ブルボスムは剪定した枝を用土に挿すだけで良いので、非常に簡単に増やすことが出来ます。
ただ、枝挿しで発根させたとしてもブルボスムの特徴的な塊根部分を作ろうと思うと非常に時間がかかります。
寄せ植えなどで枝ぶりを楽しみながら気長に育てて行きましょう。
病気、害虫

トリコディアデマ・ブルボスムは病気・害虫には強く、あまり心配は要りませんが、風通しの悪い環境で育てていると稀に「コナカイガラムシ」が発生することがあるようです。
害虫が発生しやすい時期(5月~9月)に月に1度「オルトランDX」を用土に撒きましょう。
もし、害虫が発生してしまった場合には「ベニカXネクストスプレー」などを散布して害虫の殺虫、予防をしましょう。
また、こまめな葉水も害虫予防に効果的です。
葉水は植物が元気になるし、害虫予防も出来るから一石二鳥だね!
番外編‐塊根部分を太らすには?(個人的見解)

塊根植物を持っている人誰しもが願う事、「塊根部分を太らせたい!」
では、トリコディアデマ・ブルボスムの塊根部分を速く太らせるには?
私の考えはこれです。
そう考える理由は以下の通りです。
・土の中に塊根部分を全て埋める。
トリコディアデマ属でよくある盆栽仕立てですが、現地ではもともと土の中にある塊根部分を外に出すように植え付けているため、やはり株自体にストレスがかかり思うような成長を見せてくれない場合があります。
塊根部分を土の中に埋めてしまう事で、日当たりや乾燥など環境によるストレスを減らし、成長に専念させてあげる事が重要だと考えます。
カッコ良い塊根部分を埋めてしまうのは寂しいね。
・枝は剪定せずに伸ばしっぱなし。
トリコディアデマ属は、長く伸びた枝を強剪定しながら樹形の形を整えます。
確かに強剪定をすると枝数が増えてフォルムが整っていきますが、塊根部分を太くしたいのであれば伸ばしっぱしの方が良いのでは無いかと考えています、その理由としては樹木などは枝や葉を支える為に幹を太くして、幹を支える為に根を伸ばすものだからです。
枝の強剪定を繰り返してしまうと、株は枝を支える力はあまり必要ないと感じ取り、切られた枝を伸ばすことにエネルギーを使ってしまい、塊根部分があまり太らなくなるのでは無いかという考えです。
・常に成長適温で育てる。
日本の環境は1年を通して四季があり、12か月の間で夏(7,8月)の2か月と冬(11月~2月)の4か月の計6か月の期間は成長が鈍化してしまいます。
その成長が鈍化してしまう期間を出来るだけ減らしてあげる事が重要です。
例えば、真夏の時期は出来るだけ日光の当たらない風通しの良い日陰に移動させてあげたり、冬の時期であれば室内でヒートマットを使用して成長適温を保ってあげるなど工夫次第で1年中成長させてあげる事ができます。
1年を通してブルボスムが成長適温でいられるように管理方法を試行錯誤してあげましょう。
そうすることで、塊根部分を早く太らせることも出来るでしょう。
※私の個人的見解ですのであくまで参考程度に。
色々と書きましたが、トリコディアデマブルボスムは非常に成長が遅い植物です。
塊根を早く太らせたい気持ちはすごく分かりますが、塊根を太らせる事だけに躍起になってしまうと今のブルボスムの良さが見えなくなってしまいます。
一度塊根を早く太らせたいという気持ちをおいて、今しか見れないブルボスムの良さを沢山を見つけて可愛がってあげましょう。
ゆっくりと成長していく姿も楽しもうね!
最後に

トリコディアデマ・ブルボスムは暑さや寒さ、乾燥にも強いが、水も大好きな育てやすいコーデックス(塊根植物)です。
ぜひ、コーデックス初心者の人はトリコディアデマ・ブルボスムから始めてほしいです、
きっと育てている間に更なる魅力に気づくはずです。
皆さんもこの記事を参考にしながら、塊根部分を太らせる方法を試行錯誤してみてください。
最後まで読んで頂き有難うございます!
一緒にボタニカルライフ楽しみましょう!
