
塊根植物の代表格【アデニウム・アラビカム】塊根部がどっしりと肥大化し、多数の枝が伸びるのが特徴的なコーデックス。
上手に仕立てるとタコ足風のアデニウムも作れるみたいだね!
初心者向けの塊根植物とも言われているよ!
この記事では実際に【アデニウム・アラビカム】を育てている私が体験談を踏まえながら育て方を解説していきます!
結論、基本的な育て方はこのような感じです↓
その他にも【肥料、病害虫】なども含めて詳しく解説していきます!
それでは、どうぞ!
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【アデニウム・アラビカム】詳細情報

| 植物名 | アデニウム・アラビカム (Adenium arabicum) |
| 原産地 | アラビア半島南西部 |
| 分類 | キョウチクトウ科、アデニウム属 |
| 成長適温 | 春~秋(24度~35度) |
| 成長速度 | 普通~遅い |
| 暑さ | 強い |
| 寒さ | 弱い(5度以下は×) |
| 気候 | 日当たり、風通しの良い場所 |
| 用土 | 水はけの良い用土 |
| 水やり | 成長期は用土が乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与える |
特徴
塊根部分がどっしりとしているコーデックス。

葉は濃い緑色をしており、強い生命力を感じます。

成熟した株は成長期にあざやかなピンク色の花を咲かせます。
そのことから、英語では「Desert Rose(デザートローズ)=砂漠のバラ 」とも呼ばれています。
アデニウムは通常、表皮が白緑色ですが、「ブラックスキン」と言われる表皮が赤い個体も存在します。↓

東南アジアでは盆栽風に仕立てたりして親しまれているみたいだね!
生育環境
アデニウム・アラビカムはアラビア半島南西部に分布しており、特にサウジアラビア南西部、イエメン南部〜西部に自生しているようです。
環境としては海沿いの乾燥山岳地帯で、花崗岩の岩場や岩の割れ目に根を張り自生しているとされています。
アラビカムの自生地の標高にはかなり幅があり、標高0m〜2200mくらいまでの範囲に分布しています。
標高が低い地域は基本的に年間を通して温度、湿度が高いためアラビカムが大型になりやすい傾向があり、高地は寒暖差があり、日当たりが強く、岩場で根を伸ばしにくいことから太くてずんぐりしたアデニウムが多いとされています。
園芸で人気なのは塊根が太く小型になりやすいアラビカムのため、現在日本で流通しているアデニウム・アラビカムのほとんどが高地型とされています。
(高地型)アラビカムの自生地周辺都市、サウジアラビア-Al Bahah(アル・バーハ)の年間平均気温は以下の通りです↓

グラフによるとAl Bahah(アル・バーハ)の年間平均気温は8度〜30度まで変化します。
そのためアラビカムの成長適温は24度〜35度で日本では春〜秋が成長期になります。
成長期はできるだけ屋外で自然の風と太陽に当ててあげる事で元気に育てる事ができます。
また、アラビカムは乾燥地帯に自生しているので、風通しの良い乾燥した環境を好みます。
以下のグラフはAl Bahah(アル・バーハ)と東京都の高湿日を比較したものです↓

グラフを見る限り、高地型アラビカムの自生地周辺は高湿日があまり無い事が分かります。湿度が高く蒸れやすい季節は風通しに注意してあげましょう。
冬の時期、アデニウムは寒さに弱く、最低温度は5度と言われていますが、念のため気温が8度以下になりそうなら屋内に取り込んであげましょう。
冬の時期に5度以下になってしまう環境でアデニウムを管理していたところ、枝先が寒さで傷み、その痛みが中まで広がり枯れてしまった事がありました↓




比較的、丈夫なコーデックスと言われているアデニウムですが、寒さに当ててしまうと細い枝先から傷んで枯れます。
冬場は油断しないように室内か温室で冬越しをさせてあげましょう。
アデニウムは冬の冷害に注意しようね!
日当たり

年間を通して日当たりの良い場所で管理します。
日当たりの良い環境で育てる為に、成長期(春~秋)には出来るだけ屋外で管理して日光を沢山当ててあげましょう。
アラビカムは日光が大好きで葉焼けもおこしにくいのであまり遮光などは必要ありませんが、真夏の時期(7月~8月)は日差しが強すぎるため、葉焼けなどの兆候が見られた場合は少し遮光してあげましょう。
冬の時期に室内管理をしている時でも、出来るだけ日当たりの良い窓辺に置いて、沢山の日光に当ててあげると耐寒性も高める事ができます。(※夜間の窓際は低温になることがあるので注意!)
休眠時に葉を全て落としていても、できるだけ日光を当ててあげると良いよ!
どうしても室内管理になってしまい、充分な光量を確保できない場合は「育成ライト」を活用しましょう。
育成ライトがあれば日照時間が短くなる冬の時期も「日光不足」になることなく冬越しさせる事ができるね!
水やり
植物の水やりに正解は無いのであくまで参考程度に読んで頂き、自分の植物の環境にあった水やりを見つけて頂きますようお願いします。
アデニウム・アラビカムは乾燥には強いので年間を通して乾燥気味に育てます。
基本的には用土がしっかりと乾いてから、水をたっぷりと与えましょう。
春
春、気温が20度を超えてくると休眠からあけて徐々に成長を始めます。
休眠からあけてすぐはまだ水を吸う力も弱いので、少な目の水やりから開始します。
アラビカムの成長が活発になってきたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。
日々の観察が大切だね!
夏
夏はアラビカムがもっとも成長する時期です。
用土がしっかり乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。
葉が生え揃い元気なアラビカムは蒸散が活発になり、良く水を吸うので用土が早く乾きます。
蒸散とは?
主に植物の葉の気孔から植物の体内にある水分が水蒸気になって外に出る事。
過度な水切れにならないように注意しましょう。
秋
秋、気温が22度以上あるなら成長期です。
通常通り、用土がしっかり乾いてから鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。
気温が10度近くになってくると葉を落として休眠の準備に入ります。
成長が鈍化してきたら徐々に水を与える頻度を減らしていきます。
冬
冬、気温が10度を下回ってくると完全に落葉して休眠状態になり成長が止まります。
休眠状態は動物で言う冬眠みたいなものだよ!
休眠状態のアラビカムは水をほぼ必要としないので、断水で管理しましょう。
株が小さい場合は水切れをおこす事もあるので月に1回、1日で乾く程度の少量の水を与えましょう。
そうすることで、小さい株も水切れをおこす事なく冬越しができるようになるでしょう。
塊根の凹み具合を見て水やりをする方法もあるよ!
アラビカムの自生地周辺の降雨量について
アデニウム・アラビカムはアラビア半島南西部の乾燥地帯に自生しています。
参考程度にアラビカムの自生地周辺都市サウジアラビア-Al Bahah(アル・バーハ)の年間平均降雨量を見てみましょう↓

日本と比べると明らかに降雨量が少ないのがわかります。
1番少ない時期は1㎜程度、1番多い時期でも9㎜程度の雨しか降りません。
この事から、アラビカムは乾燥に非常に強い事が分かります。
水の与え過ぎには注意しましょう。
もちろん水を切りすぎでも弱ってしまうので、自生地周辺の降雨量も参考にしながら、自身の環境にあった水やり頻度を見つけてみてください。
用土

水はけの良い用土を使用しましょう。
我が家の用土は(赤玉土、鹿沼土、軽石、ゼオライト)を混ぜた用土を使用しています。※水はけを良くするために用土はフルイにかけて微塵を取り除いておきましょう。
用土作りが難しい方は「塊根植物用の培養土」がオススメです↓
粒が硬くて排水性が良いからオススメだよ!
植え替え

アラビカムは鉢の中である程度しっかりと根を張った方が元気に育つので、2年~3年を目安に植え替えを行いましょう。

植え替えを行う際は、あらかじめ水やりを止めておき、しっかりと用土を乾燥させておきます。
植え替え時の根へのダメージを最小限に抑えるためだよ!
植え替えは出来れば春(3月後半~5月)の間に行いましょう。
本格的な成長期前に行う事で成長が鈍化する季節までにしっかりと根を張ることが出来て、調子を崩すことなく冬越しが出来るようになるでしょう。
もし、「春」に植え替えが出来ずに「秋」に植え替えを行う場合は出来るだけ根をいじらないような植え替えを心がけましょう。
「秋」に大胆に根を整理してしまうと成長が止まってしまう「冬」までにしっかりと根を張ることが出来ず、調子を崩してしまうためです。
植え替えは植物の体力をいっぱい使うから休ませてあげる事が大事ですね!
植え替えを行う際は用土の中に害虫予防の「オルトランDX」と緩効性肥料の「マグァンプK」を入れておきましょう。
害虫予防の「オルトランDX」と肥料の「マグァンプK」は用土に混ぜて使える、僕たちの強い味方だよ!
植え替えは植物の体力を非常に使うので「冬」の休眠時の植え替えは避けましょう。
成長が止まっている時期に植え替えを行ってしまうと、植え替え時のダメージが回復できずに弱ってしまい、最悪の場合枯れてしまうリスクがあります。
春が来てアラビカムが動き出すまで我慢しましょう。
肥料

アラビカムは肥料をあまり必要としないので、植え替え時に元肥を与えるだけで充分です。
元肥は植え替え後の根の初期生育を助ける肥料だよ!
元肥は虫のわかない、肥料焼けのしにくい、「マグァンプK」などの緩効性肥料がオススメです。
緩効性肥料とは?
施用後、養分がゆっくりと長期間にわたり放出される肥料のことです。
1度に溶け出さず、土壌中で少しずづ溶けて、植物が長期間吸収できる形で供給されるので、肥料焼けを起こしにくいのも特徴です。
肥料やけを起こしたら、根から水分が吸収できなくなっちゃうよ!
追肥は基本的に必要ありませんが、定期的に「活力剤」を与えてあげると元気に成長してくれます。
オススメの活力剤はメネデールです。
メネデールとは?
植物の成長に欠かせない「鉄」を根から吸収されやすい「イオン」の形で含む活力剤で、植物用のサプリメントのようなものです。
肥料には入っている「窒素、リン酸、カリ」がメネデールには入っていないため、肥料過多などの心配が無い事も特徴。
病気、害虫

アラビカムは弱っていたり、乾燥した風通しの悪い環境で育てていると「ハダニ」や「カイガラムシ」が発生することがあります。
ハダニは目視では見つける事が難しいほど白く小さな害虫で植物を吸汁し、吸汁された箇所は黄色く変色してしまいます。
多く発生するとクモの巣のような糸を植物に張り巡らてみるみる増えていってしまいます。
ハダニが発生してしまった場合は水で全て洗い流したあと殺虫剤を吹きかけて殺虫、予防をしてあげましょう。
成長期は雨ざらしで管理してあげるとハダニ予防にもなるよ!
カイガラムシも吸汁性の害虫ですが、体長は2mm~6mmほどで目視で確認することができる害虫です。
カイガラムシは繁殖力も高く、殺虫スプレーが効かない個体もいる厄介な害虫です。
見つけ次第、ピンセットなどで全て取り除き、害虫予防の為に殺虫剤を散布しましょう。
おすすめの殺虫剤は「ベニカXネクストスプレー」です。
害虫は同じ薬品ばかりを散布していると耐性を得てしまうので一つの殺虫剤を使用するのではなく、それぞれ違った殺虫剤を定期的に散布し、害虫を根絶しましょう。
害虫は一度発生してしまうとかなり厄介なので、発生する前の予防が肝心になってきます。
そのため、害虫が発生しやすい時期(5月~10月)は月に1回程度、定期的に害虫予防のスプレーを散布し、「オルトランDX」などの薬剤も活用しながら害虫予防をしておきましょう。
日々の観察で害虫が付いていないかを確認することも大事だよ!
最後に


アデニウム・アラビカムは塊根植物の中では育てやすい品種と言われていますが、油断すると普通に枯れてしまうので注意が必要です。
気をつけるべきは冬越しと水の与えすぎです。
葉を落として休眠に入った後はあまり寒さに当てないようにして、できるだけ断水で管理しましょう。
乾燥地帯に自生している植物なので成長期でも水の与え過ぎには注意です、しっかりと用土が乾いてからの水やりを意識してあげましょう。
ホームセンターなどでもお手頃な価格で売られているので、塊根植物初心者の方はぜひ、アデニウム・アラビカムを迎えて育ててみてください。
さらに塊根植物が欲しくなる事間違いなしです!
最後まで読んで頂き有難うございます!
一緒にボタニカルライフ楽しみましょう!
