ドルステニア・フォエチダはドルステニア属の代表的な品種で個性的な花の形と茎の部分がぷっくりと膨らむような愛らしい姿で人気のコーデックスです。
見た事ない花の形だね!
株元がぷっくりした姿が可愛いね!
この記事では実際に【ドルステニア・フォエチダ】を育てている私が体験談を踏まえながら育て方を解説していきます!
結論、基本的な育て方はこのような感じです↓
そのほかにも【肥料、病害虫】なども含めて詳しく解説していきます!
それでは、どうぞ!
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ドルステニア・フォエチダ詳細情報
植物名 | ドルステニア・フォエチダ |
原産地 | アフリカ東部、アラビア半島南部など |
分類 | クワ科、ドルステニア属 |
成長適温 | 春~秋(20度~30度以上) |
成長速度 | 普通~遅い |
暑さ | 強い |
寒さ | 弱い(5度以下は×) |
気候 | 日当たり、風通しの良い場所 |
用土 | 水はけの良い用土 |
水やり | 成長期は用土が乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与える |
特徴
ドルステニア・フォエチダは茎の部分が肥大化する小型のコーデックスです。
年数が経つと幹肌は白く木質化して味わいがでてきます。
成長が著しい部分は濃い緑色で「ワサビ」のような見た目です。
春~秋にかけて「ヒトデ」のような個性的な形の花をよく咲かせます。
成長期には楕円形の濃い緑色の葉を多く展開し、生命力を感じます。
生育環境
フォエチダの成長適温は20度~30度以上で日本では春~秋が成長期になります。
また、フォエチダは風通しの良い乾燥した環境を好みます。
成長期は出来るだけ風通しの良い屋外で管理してあげましょう。
冬の時期、フォエチダの耐寒温度は5度と言われていますが、念のため気温が10度以下になりそうなら、屋内に取り込んであげましょう。
冬前に落葉して休眠の準備に入ってから屋内に取り込んでもいいよ!
日当たり
年間を通して日当たりの良い場所で管理します。
日当たりの良い環境で育てる為に、成長期(春~秋)には出来るだけ屋外で管理して日光を沢山当ててあげましょう。
フォエチダは葉焼けを起こしにくいので、7月~8月の強い日差しでも遮光はあまり必要ありませんが、塊根部分に強い日差しがあたると塊根部分が焼けてしまう事があるので注意が必要です。
↑上の画像のようにフォエチダは成長期には非常に大きい葉を旺盛に生やして塊根部分に影を作ってくれるので、葉が生え揃っている場合は遮光の必要はないと感じています。
フォエチダは日光に非常に敏感で、成長点は強い光の方へ伸びて行きます。
時々、鉢を回してあげる事で偏った姿にならず、綺麗に成長させることができます。
冬の時期に室内管理をしている時でも、出来るだけ日当たりの良い窓辺に置いて、沢山の日光に当ててあげると耐寒性も高める事ができます。(※夜間の窓際は低温になることがあるので注意!)
塊根植物は葉が無くても塊根部の表皮で光合成ができると言われているよ!
フォエチダは年間を通して日当たりの良い場所を好むので、どうしても室内管理になってしまう人は育成ライトを活用しましょう。
育成ライトがあれば、日照時間が短い冬の時期も「徒長」や「日照不足」になることなく乗り切ることができます。
我が家で使用しているパネルライトです↓
水やり
植物の水やりに正解は無いのであくまで参考程度に読んで頂き、自分の植物の環境にあった水やりを見つけて頂きますようお願いします。
フォエチダは基本的には用土がしっかり乾いてから、水をたっぷりと与えましょう。
春
春、気温が15度~20度を超えてくると休眠から空けて、徐々に芽吹きだして成長を始めます。
休眠から空けてすぐはまだ水を吸う力も弱いので、少な目の水やりから開始します。
葉の数が多くなってきたら、徐々に水の量を増やしていきましょう。
成長が活発になってきたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えます。
日々の観察が大切だね!
夏
夏はフォエチダが最も成長する時期です。用土が乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。
夏頃になると葉が多くでているので「蒸散」が活発になり、根が用土の中の水分をよく吸い上げるので、用土の渇きも速くなります。
蒸散とは?
植物体内の水分が水蒸気になって外に発散する事。
蒸散は主に葉の裏側にある「気孔」から行われる。
夏場は過度な水切れには注意して、用土が乾き次第たっぷりと水を与えてあげましょう。
また夏場は気温の高い日中に水やりをすると鉢内部が高温になり、根が蒸れてダメージを受けてしまう事があります。
夏場は日中を避けて、気温が低くなってくる夕方頃か早朝にたっぷりと水を与えましょう。
秋
秋、気温が20度以上あるなら成長期です。
通常通り、用土が乾いてから鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。
気温が10度近くになってくると葉を落として休眠の準備を始めます。
落葉が始まったら徐々に水を与える頻度、量を減らしていきます。
用土の渇きも遅くなってくるので、用土の中まで乾いてから水を与えるように注意しましょう。
冬
冬、気温が10度を下回ってきて完全に落葉すると水をあまり必要としないので断水管理で管理することが可能です。
休眠状態は動物で言う冬眠みたいなものだよ!
月に2回程度、株元に少量の水やりをして細根が枯れるのを防いであげると「春」休眠開けの立ち上がりがスムーズになります。
用土
水はけの良い用土を使用しましょう。
我が家の用土は(赤玉土、鹿沼土、ゴールデン粒状培養土、軽石、パーライト)を混ぜた用土を使用しています。※水はけを良くするために用土は必ずフルイにかけて微塵を取り除いておきましょう。
用土がすぐに乾いてしまうなら「赤玉土」を多めに配合して保水力を高めて、
用土が乾くのに時間がかかるなら「軽石」を多めに配合して水はけの良い用土にしてあげましょう。
用土作りも楽しもうね!
用土作りが難しい方は塊根植物用の培養土があるので是非活用してみてください↓
植え替え
ドルステニア・フォエチダは2年~3年を目安に植え替えを行いましょう。
植え替えを行う際は、あらかじめ水やりを止めておき、しっかりと用土を乾燥させておきます。
植え替え時の根へのダメージを最小限に抑えるためだよ!
植え替えは出来れば春(3月後半~6月)の間に行いましょう。
本格的な成長期前に行う事で成長が止まる冬までにしっかりと根を張ることが出来て、調子を崩すことなく冬越しが出来るようになるでしょう。
もし、「春」に植え替えが出来ずに「秋」に植え替えを行う場合は出来るだけ根をいじらないような植え替えを心がけましょう。
「秋」に大胆に根を整理してしまうと成長が止まってしまう「冬」までにしっかりと根を張ることが出来ず、調子を崩してしまうためです。
植え替えを行う際は用土の中に害虫予防の「オルトランDX」と緩効性肥料の「マグァンプK」を入れておきましょう。
害虫予防の「オルトランDX」と肥料の「マグァンプK」は用土に混ぜて使える、僕たちの強い味方だよ!
植え替えは植物の体力を非常に使うので「冬」の休眠期の植え替えは避けましょう。
成長が止まっている時期に植え替えを行ってしまうと、植え替え時のダメージが回復できずに弱ってしまい、最悪の場合枯れてしまうリスクがあります。
春が来てフォエチダが動き出すまで我慢しましょう。
肥料
フォエチダは植え替え時に元肥、成長期(春〜秋)に追肥を与えるとさらに元気に成長してくれます。
元肥は植え替え後の根の初期生育を助ける肥料です。
元肥は虫のわかない、肥料焼けのしにくい、「マグァンプK」などの緩効性肥料がオススメです。
緩効性肥料とは?
肥料の溶け方を遅くしたもので、植物の成長に合わせてゆっくりと土に溶けだす肥料。
植物が肥料を欲しい時に必要なだけ肥料成分を与える事が出来るので、肥料焼けを起こしにくいのも特徴です。
元肥だけでも成長させることは出来ますが、もっと成長させたい方は成長期(春〜秋)に追肥を行いましょう。
追肥として液体肥料を与える場合は月に1回~2回程度、規定より薄めた液肥を与えましょう。オススメは(ハイポネックス)です。
ですが、液体肥料を多く与える事によって起こる肥料焼けや肥料過多には注意が必要です。
春の時期、最初に液肥を与える場合は記載の分量の半分で希釈して与えてあげるのがオススメです。
肥料が上手く吸えて、成長が活発になっていることが確認出来次第、徐々に液肥の量を増やしてあげると良いでしょう。
1つ1つの植物にあった肥料の与え方を調整していこうね!
置き肥を与える場合は、成長期に用土の上に置くだけです。
水やりのたびに緩効性の固形肥料が少しずつ溶け出して肥料成分がゆっくりと効いてくるのが特徴です。
固形肥料(置き肥)の注意点としては固形肥料が直接、株や根に触れないように注意しましょう。
オススメは「マグァンプK小粒」です。
追肥のマグァンプK小粒に関しては用土の表面に一定量ばらまくだけで良いので、使い勝手も良くオススメです。
また、肥料を与えられない場面(植え替え後や植物が弱っている時)では、活力剤のメネデールなどを活用しましょう。
メネデールとは?
植物の成長に欠かせない「鉄」を根から吸収されやすい「イオン」の形で含む活力剤で、植物用のサプリメントのようなものです。
肥料には入っている「窒素、リン酸、カリ」がメネデールには入っていないため、肥料過多などの心配が無い事も特徴。
増やし方
フォエチダは種まきで増やす事が可能です。
フォエチダは塊根植物には珍しく、一株あれば自家受粉することが可能で普通に育てているだけで花が咲いて種ができます。
種まき~発芽させるまでの方法はこちらの記事で詳しく書いてあるので是非ご覧ください↓
害虫
我が家のフォエチダには幸い、病気になったり害虫が付いたことはありませんが、一般的に植物に発生する害虫に気を付けた方が良いでしょう。
害虫
葉や幹の乾燥が続くと、「ハダニ」が発生することがあります。
ハダニの発生は葉水で防ぐことができるので水やりをする際に、葉の表裏と塊根部分に葉水をしてあげると良いでしょう。
乾燥も防げて、害虫予防にもなって一石二鳥だね!
風通しの悪い環境で管理していると稀に「カイガラムシ」が発生することがあります。
カイガラムシはスプレータイプの薬剤が効きにくい害虫なので、見つけたら手作業で取っていきましょう。
上記で紹介した「ハダニ」や「カイガラムシ」にオススメの害虫予防策として「オルトランDX」がオススメです。
害虫が発生しやすい時期(6月~9月)に月に1回のペースで「オルトランDX」を用土に撒いたり、「ベニカXネクストスプレー」などを吹きかけましょう。
日々の観察で害虫が付いていないかを確認することも大事だよ!
最後に
フォエチダはぷっくりとした塊根部分と、一株あれば簡単に実生を楽しむ事ができる魅力たっぷりのコーデックスです。
フォエチダを育てるうえで気をつけることは成長期の過度な水切れと冬の時期に寒さに当てすぎない事です。
それさえ気を付ける事が出来れば元気なフォエチダを育てる事ができるでしょう。
最後まで読んで頂き有難うございます!
一緒にボタニカルライフ楽しみましょう!