白い覆輪が美しい【アガべ・吉祥冠覆輪】比較的普及種だが根強い人気のあるアガベです。
綺麗な模様のアガベだね!
お花みたいで綺麗だね~!
この記事では実際に【アガベ・吉祥冠覆輪】を育てている私が体験談を踏まえながら育て方を解説していきます!
結論、基本的な育て方はこのような感じです↓
そのほかにも【肥料、病害虫】なども含めて詳しく解説していきます!
それでは、どうぞ!
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アガベ・吉祥冠覆輪、詳細情報
植物名 | アガべ・吉祥冠覆輪 |
原産地 | 日本 |
分類 | リュウゼツラン科、アガベ属 |
成長適温 | 春~秋(20度~30度) |
成長速度 | 普通~遅い |
暑さ | 強い |
寒さ | やや弱い(5度以下は△) |
気候 | 日当たり、風通しの良い場所 |
用土 | 水はけの良い用土 |
水やり | 成長期は用土が乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与える |
特徴
アガベ・吉祥冠覆輪は直径50㎝~80㎝になるアガベです。
葉周りの白い模様と赤い鋸歯が特徴。
下の画像(左)は我が家に迎えた時の吉祥冠覆輪。(右)は10か月後の吉祥冠覆輪です。
迎えた当初の吉祥冠覆輪は成長点が弱弱しく、鋸歯もすごく小さいです。
7か月後、成長点が丸々と太り鋸歯も少しずつたくましくなってきました。色も鮮やかになっている気がします。
生育環境
アガベ・吉祥冠覆輪の成長適温は20度~30度で春~秋が成長期になります。
また、吉祥冠覆輪は風通しの良い乾燥した環境を好みます。
成長期は風通しの良い屋外で管理してあげましょう。
吉祥冠覆輪は他のアガベ属と比べると寒さに弱く、耐寒温度は1度~2度と言われています。
ですが、念のため気温が5度以下になりそうなら、屋内に取り込んであげましょう。
寒すぎると植物も凍傷になるから気を付けて!
日当たり
年間を通して日当たりの良い場所で管理します。
日当たりの良い環境で育てる為に、成長期(春~秋)には出来るだけ屋外で管理して日光を沢山当ててあげましょう。
ですが、吉祥冠覆輪は強い直射日光にあててしまうと葉が焼けて発色が悪くなってしまいます。
夏の時期は遮光してあげると綺麗に、元気に育てる事が出来るでしょう。
また、冬の間、室内管理をしていた株をいきなり直射日光に当ててしまうと葉焼けを起こしてしまう事があるので注意が必要です。
室内管理をしていた株は徐々に日当たりの良い場所に置いて、日光に慣らしていくようにしましょう。
冬の時期に室内管理をしている時でも、出来るだけ日当たりの良い窓辺に置いて、沢山の日光に当ててあげると耐寒性も高める事ができます。(※夜間の窓際は低温になることがあるので注意!)
耐寒性が上がると、調子を崩す事なく冬越しが出来るようになるよ~!
水やり
植物の水やりに正解は無いのであくまで参考程度に読んで頂き、自分の植物の環境にあった水やりを見つけて頂きますようお願いします。
「アガベ・吉祥冠覆輪」は水切れには強いので年間を通して乾燥気味に育てます。
基本的には用土が中まで乾いてから、水をたっぷりと与えましょう。
春
春、気温が15度~20度を超えてくると休眠状態から空けて徐々に成長を始めます。
休眠状態から空けてすぐはまだ水を吸う力も弱いので、少な目の水やりから開始します。
吉祥冠覆輪が動き出して来たら成長に合わせて徐々に水の量を増やしていきましょう。
成長が活発になってきたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えます。
日々の観察が大切だね!
夏
夏も成長期です。用土が中まで乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。
夏場は非常に日差しが強く、水やりの際に葉の上に水が溜まったままになってしまうと「レンズ効果」によりスポット状に葉焼けをしてしまう事があります。
水やりの際は日中を避けて日が落ちてくる夕方頃に行うか、葉にはかけずに用土のみに水を与えるようにしましょう。
気温の高い日中に水やりをしてしまうと鉢内部が高温となり蒸れて、根腐れの原因になってしまう事があるので夏場は日中を避けて、気温が低くなってくる夕方頃に水を与えましょう。
成長が鈍化する真夏の時期は用土が中まで乾いてから+3〜4日あけて水やりを行いましょう。
秋
秋、気温が20度以上あるなら成長期です。
通常通り、用土が乾いてから鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。
気温が10度を近くになって成長が鈍化してきたら徐々に水を与える頻度、量を減らしていきます。
冬
冬、気温が10度を下回ってくると休眠状態になり成長が止まります。
休眠状態は動物で言う冬眠みたいなものだよ~!
休眠状態のアガベは水をあまり吸収する事が出来ないので、たっぷりと水を与えてしまうと用土が乾くのに長く時間がかかってしまい最悪の場合「根腐れ」をしてしまう事があります。
休眠状態のアガベは月に1~2回、株元に2日くらいで乾く程度の軽い水やりをしましょう。
そうすることで、細根が完全に枯れてしまうのを防ぎ、春の休眠開けにスムーズに成長を開始することができます。
用土
水はけの良い用土を使用しましょう。
我が家の用土は(赤玉土、鹿沼土、ゴールデン培養土、軽石、パーライト)を混ぜた用土を使用しています。※水はけを良くするために用土は必ずフルイにかけて微塵を取り除いておきましょう。
用土作りも楽しもうね!
植え替え
アガベ・吉祥冠覆輪は根の張りが早い植物なので1年~2年を目安に植え替えを行いましょう。
植え替えを行う際は、あらかじめ水やりを止めておき、しっかりと用土を乾燥させておきます。
植え替え時の根へのダメージを最小限に抑えるためだよ~!
植え替えは出来れば春(3月後半~5月)の間に行いましょう。
本格的な成長期前に行う事で成長が鈍化する季節までにしっかりと根を張ることが出来て、調子を崩すことなく夏越、冬越しが出来るようになるでしょう。
もし、「春」に植え替えが出来ずに「秋」に植え替えを行う場合は出来るだけ根をいじらないような植え替えを心がけましょう。
「秋」に大胆に根を整理してしまうと成長が止まってしまう「冬」までにしっかりと根を張ることが出来ず、調子を崩してしまうためです。
植え替えを行う際は用土の中に害虫予防の「オルトランDX」と緩効性肥料の「マグァンプK」を入れておきましょう。
害虫予防の「オルトランDX」と肥料の「マグァンプK」は用土に混ぜて使える、僕たちの強い味方だよ!
植え替えは植物の体力を非常に使うので「冬」や「真夏」など、成長が鈍化している時期の植え替えは避けましょう。
成長が止まっている時期に植え替えを行ってしまうと、植え替え時のダメージが回復できずに弱ってしまい、最悪の場合枯れてしまうリスクがあります。
春が来て吉祥冠覆輪が動き出すまで我慢しましょう。
肥料
アガベ・吉祥冠覆輪は植え替え時に元肥、成長期(春、秋)に追肥を与えるとさらに元気に成長してくれます。
元肥は植え替え後の根の初期生育を助ける為に最初に入れる肥料です。
元肥は虫のわかない、肥料焼けのしにくい、「マグァンプK」などの緩効性肥料がオススメです。
緩効性肥料とは?
肥料の溶け方を遅くしたもので、植物の成長に合わせてゆっくりと土に溶けだす肥料。
植物が肥料を欲しい時に必要なだけ肥料成分を与える事が出来るので、肥料焼けを起こしにくいのも特徴です。
元肥だけでも成長させることは出来ますが、もっと成長させたい方は成長期(春、秋)に追肥を行いましょう。
追肥として液体肥料を与える場合は月に1回~2回程度、規定より薄めた液肥を与えましょう。オススメは(ハイポネックス)です。
ですが、液体肥料を多く与える事によって起こる肥料焼けや肥料過多には注意が必要です。
春の時期、最初に液肥を与える場合は記載の分量の半分で希釈して与えてあげるのがオススメです。
肥料が上手く吸えて、成長が活発になっていることが確認出来次第、徐々に液肥の量を増やしてあげると良いでしょう。
1つ1つの植物にあった肥料の与え方を調整していこうね!
置き肥を与える場合は、成長期に用土の上に置くだけです。
水やりのたびに緩効性の固形肥料が少しずつ溶け出して肥料成分がゆっくりと効いてくるのが特徴です。
固形肥料(置き肥)の注意点としては固形肥料が直接、株や根に触れないように注意しましょう。
オススメは「マグァンプK小粒」です。
追肥のマグァンプK小粒に関しては用土の表面に一定量ばらまくだけで良いので、使い勝手も良くオススメです。
また、肥料を与えられない場面(植え替え後すぐや植物が弱っている時)では、活力剤のメネデールなどを活用しましょう。
メネデールとは?
植物の成長に欠かせない「鉄」を根から吸収されやすい「イオン」の形で含む活力剤で、植物用のサプリメントのようなものです。
肥料には入っている「窒素、リン酸、カリ」がメネデールには入っていないため、肥料過多などの心配が無い事も特徴。
病気、害虫
我が家のアガベ・吉祥冠覆輪には幸い、病気になったり害虫が付いたことはありませんが、一般的にアガベに発生する病害虫に気を付けた方が良いでしょう。
病気
アガベは梅雨時期などで湿度が高い状態が続くとまれに「サビ病」や「炭疽(たんそ)病」にかかる事があります。
炭素病はウイルス性の病気でアガベの葉を黒く変色させていきます。
野外で雨ざらしにしている場合に発生しやすい病気のようです。
一度、炭疽病にかかると治る事は無く、更には水やりによって他の葉や株に感染していってしまうので見つけ次第、部分的に切除するか株全体に広がってしまっている場合は、残念ですが株元だけを残して胴を切ってしまいましょう。
株元さえ残っていれば子株が吹いてくるのでそのまま成長させていきましょう。
害虫
アガベは屋外で管理しているとまれに「カイガラムシ」や「アザミウマ」がつくことがあります。
カイガラムシやアザミウマは吸汁性の害虫で、特に厄介なアザミウマはアガベの若葉中心部に寄生します。
アザミウマは非常に小さく、葉の隙間などに隠れているので目視で見つけるのは困難です。
アザミウマに吸汁された葉は茶色く変色して傷が残ってしまいますが、特に生育に影響が出ることはありません。ただし、アガベの美しい見た目が損なわれてしまうため、発生してしまう前の予防が肝心です。
害虫が発生しやすい時期(6月~9月)に月に1回のペースで「オルトランDX」を用土に撒いたり、「ベニカXネクストスプレー」などを吹きかけましょう。
日々の観察で害虫が付いていないかを確認することも大事だよ!
最後に
アガベ・吉祥冠覆輪は他のアガベ属に比べると寒さに弱いので、冬越しにだけ気を付ける事ができれば元気に成長させることが出来るでしょう。
吉祥冠覆輪は普及種なので、比較的安価にホームセンターでも購入することが出来ます。
弱弱しいく、徒長してしまっている吉祥冠覆輪でも合っている生育環境に置いてあげる事で力強く、綺麗な姿に成長させてあげる事ができます。
皆さんも是非、吉祥冠覆輪を見かけた際は迎えてみてください。
最後まで読んで頂き有難うございます!
一緒にボタニカルライフ楽しみましょう!