
キャベツのような貯水葉を巻くビカクシダの人気種【リドレイ】
キャベツに似てるビカクシダだね!
スプーンのような形の胞子葉も面白いのう!
この記事では実際にビカクシダ・リドレイを育てている私が体験談も踏まえながら育て方を解説していきます!
結論、基本的な育て方はこのような感じです↓
そのほかにも【肥料、病害虫】なども含めて詳しく解説していきます!
それではどうぞ!
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【ビカクシダ・リドレイ】詳細情報

| 植物名 | ビカクシダ・リドレイ 【学名: Platycerium ridleyi 】 |
| 原産地 | タイ南部~西部マレーシア地域 |
| 分類 | ウラボシ科、ビカクシダ属 |
| 成長適温 | 夏よりの春、秋型(20度〜33度) |
| 成長速度 | 普通〜遅い |
| 暑さ | 強い |
| 寒さ | 非常に弱い(10度以下は×) |
| 気候 | 直射日光の当たらない明るい場所、風の流れがある環境 |
| 植え込み資材 | 水苔、ベラボン、ココチップなど |
| 水やり | 水苔が8割程度乾いたらたっぷりと水やり |
特徴
自生地では樹木などに着生して生きる「着生植物」

立体的な貯水葉、キャベツのようにも見える

株が成熟するとスプーンのような形の胞子葉が生える

リドレイはすごく特徴が多いビカクシダだね!
生育環境
リドレイの自生地は「タイ南部〜マレー半島〜スマトラ〜ボルネオ」に集中しています。
環境としては、一年中湿度が非常に高い熱帯雨林で、樹木などに着生して生育しています。
タイ国内では南部に位置する Yala(ヤラー)、Narathiwat(ナラティワート) の
熱帯雨林および泥炭湿地林(標高0〜200m )に自生しているようです。
リドレイの自生地周辺都市、Narathiwat (ナラティワート)の年間平均気温は以下の通りです↓

グラフによるとNarathiwat (ナラティワート)の年間平均気温は23度~33度まで変化します。
そのためリドレイの成長適温は20度~33度で日本では春下旬~秋上旬が成長期になり、冬の寒さには非常に弱いことが分かります。
リドレイの耐寒温度は10度くらいと言われているので、冬の時期はできるだけ暖かい場所で管理してあげましょう。
以下のグラフはNarathiwat (ナラティワート)と日本(東京)の高湿日が何日あるかの比較表です↓

グラフを見るとNarathiwat (ナラティワート)は年間を通してほぼ高湿日と言う事が分かります。
リドレイは湿度の高い環境を好むので、できるだけ年間を通して湿度の高い環境で管理してあげると元気に育ってくれます。
ですが、無風の環境で管理すると調子を崩してしまうので、「湿度のある環境で風をあててあげる」事がベストな環境と言えます。
室内で管理する場合はサーキュレーターで風の流れを作ってあげようね!
なので、湿度の高い環境をキープできなくとも育てる事は可能です。
しいて言うなら水苔の乾き具合に注意しつつ、成長期は水苔が乾ききる前に水を与えてあげると元気に成長してくれる印象です。
日当たり

リドレイは自生地では低地の樹木に着生しており、着生位置は樹木の高い位置(樹冠付近)に着生しているとされています。
基本的に樹冠の下に着生しているので、年間を通して強い直射日光にさらされることが無く、樹木の枝葉から通る木漏れ日を受けて生育しています。
なので、リドレイは直射日光の当たらない明るい環境で育ててあげましょう。
もし、成長期に屋外で育てる場合は春、秋の時期は20%~50%の遮光をして、夏の時期に関しては50%の遮光環境で育ててあげましょう。
成長期の急な環境の変化は調子を崩しやすいから気を付けようね!
リドレイは日光が不足すると葉が徒長したり、軟弱な株になり病気にかかりやすくなったりしてしまいます。
直射日光は避けても、日光不足にならないように注意してあげるんじゃぞ!
冬の時期に室内管理をしている時はできるだけ日当たりの良い窓辺などで、日光を沢山当ててあげましょう。
我が家では日当たりの良い窓辺が限られているので、ライティングレールと育成ライトをつけてビカクシダを照らしています↓

実際に使用しているライティングレールと育成ライトはこちら↓
育成ライトがあれば、日当たりの悪い室内でも元気なビカクシダを育てる事ができるね!
水やり
植物の水やりに正解は無いのであくまで参考程度に読んで頂き、自分の植物の環境にあった水やりを見つけて頂きますようお願いします。
ビカクシダ・リドレイは年間を通して湿度の高い場所で樹木の高い位置に着生して自生しています。
成長期は水を好むので、水苔が8割程度乾いたら水をたっぷりと与えてあげましょう。
季節ごとの水やり方法を見ていくよ!
春、秋
春、秋、気温が20度以上あるなら成長期です。
水苔が8割程度乾き次第、たっぷりと水を与えましょう。
板付の場合はバケツや浴槽などに水を溜めてビカクシダ全体を水に沈めるどぶ漬けをすることが出来ます。

どぶ漬けにする場合は、水苔から気泡が出てこなくなるまでしっかりと水につけましょう。
(もちろん他の植物同様、シャワーやジョウロで水やりをしてもOKです。)
水やり後は積極的に風にあてて、水苔が早く乾くように工夫してあげるとよいぞ!
夏
夏も成長期です。
通常通り水苔が8割程度乾き次第、たっぷりと水を与えてあげましょう。
夏場は水苔が乾きやすいから、過度な水切れに気を付けてあげようね!
冬
冬、気温が18度以下なってくると成長が鈍化して、10度近くになってくると成長がほぼ止まります。
冬は気温が低く、リドレイがほぼ成長しなくなるので(水を吸う力が弱くなり)水苔が乾くまでの日数が長くなります。
成長が鈍化している時期にいつまでも水苔が乾かない状態が続いてしまうと根腐れの原因になってしまいます。
冬は根腐れが起こらないように乾燥気味に育てましょう。
冬に水やりをした場合は出来るだけ暖かい部屋で管理して、サーキュレーターを回すなど、水苔が早く乾く工夫をしましょう。
ビカクシダ水やり時の注意点
ビカクシダはシャワーで軽く水を与える程度だと、貯水葉に阻まれて水苔の中まで充分に水が入らない事があります。
また、水苔は乾燥すると水を弾く性質があるので、しっかりと水苔の中まで水を行きわたらせるイメージで水やりをしましょう。
また、定期的に葉水をしてあげると葉が綺麗な状態を保つことが出来て害虫予防にもなります。
オススメの葉水スプレーです↓
リドレイ自生地周辺の降雨量について
参考程度にリドレイの自生地周辺都市Narathiwat (ナラティワート)の年間降水量を見ておきましょう↓

グラフを見ると日本(東京)よりもNarathiwat (ナラティワート)の方が降雨量が多いことが分かります。
降雨量が一番少ない時期でも36㎜、1番多い時期は421㎜もの雨が降ります。
この事からも、リドレイは成長期に非常に水を好むことが分かります。
成長期は水苔が8割程度乾いてから水をたっぷりと与えるようにしましょう。
自生地の環境も参考にしながら、水やり頻度や置き場所を考えてあげようね!
用土(水苔)

ビカクシダを板付(流木付け)にする場合は保水力の高い水苔を使用します。
鉢に植え付ける場合も水苔でも良いのですが、排水性が心配な場合はベラボン(ココチップ)を使用しましょう。
ベラボンとは?
ヤシの実の繊維を特殊加工して作られた植物の植え込み材です。
「吸水性」「排水性」「通気性」を備えています。
水苔の産地は「チリ産」「ニュージーランド産」「国産」と色々ありますが、質の良いと言われている、「ニュージーランド産」「国産」がおすすめです。
株の種類や大きさ、環境によって植え込み資材はアレンジしてみるんじゃよ!
植え替え(苔増し)
成長期の暖かい時期に行いましょう。
おすすめは成長期始めの春下旬(4月~5月)です。
春に植え替え(苔増し)を行うと、冬までに充分に根を張る事ができ、株も体力をつける事ができるので冬越しが容易にできるようになります。
貯水用が伸びて着生材からはみ出してしまうなら、「苔増し」のタイミングです。
ビカクシダを着生させている流木や板から1度剥がして、水苔を足していきましょう。
「苔増しの手順」
・ビカクシダを一度板から剥がす
・板に新しい水苔を盛る
・新しい水苔の中心部に緩効性肥料の「マグァンプk」を少量入れる
・新しい水苔の上にビカクシダをのせる
・足りない部分に水苔を追加して丸く整える
・釣り糸などでぐるぐる巻きにして水苔を固定して完了!
苔増し時に緩効性肥料「マグァンプk」を入れておくことがポイントだよ!
冬の時期、成長が止まっているリドレイを無理に植え替えてしまうと、根っこのダメージを回復させられず弱ってしまうので注意が必要です。
冬場の植え替えは避けましょう。
肥料

ビカクシダは肥料を好む植物と言われており、与える肥料としては「液体肥料」か「固形肥料」があります。
液体肥料を使用する場合は、成長期の春、秋に2週間に1度のペースで与えましょう。
液体肥料を与えるペースに正解は無いので、栽培環境での水やり頻度や、ビカクシダを大きくしたいのか、なるべく小さく育てたいのかでも肥料を与えるペースの正解が変わってくるので、自身の栽培環境に応じて調整してあげてください。
オススメの液体肥料は「ハイポネックス」です。
液体肥料を与える場合は、肥料過多にならないようにまずは薄めに作って与えて様子を見ましょう。
まずは1000倍に薄めて与えて、しっかりと肥料が吸えているようなら、必要に応じて500倍にして与えてあげましょう。
肥料は徐々に慣らしていく感じで与えたら良いよ!
我が家では液体肥料を与える際は「リキダス」という活力剤も混ぜて与えています。
リキダスとは?
植物の根張りや養分の吸収をサポートする活力剤です。
3種の有効成分「コリン、フルボ酸、アミノ酸」+「各種ミネラル」なども含まれているのが特徴。
肥料には入っている「窒素、リン酸、カリ」がリキダスには入っていないため、肥料過多などの心配もありません。
固形肥料(置き肥)を使う方法としては肥料容器に置き肥を入れて、植え付けているビカクシダの上側(枯れた貯水葉の裏側)に設置しましょう。




水やり時に置き肥の成分が溶け出して、ゆっくりと時間をかけて効いていきビカクシダを元気にしてくれます。
置き肥の注意点としては、肥料が直接ビカクシダの貯水葉などに触れていると肥料焼けを起こして茶色く変色し、更に悪化するとその部分がブヨブヨになって腐る事があるようです。
置き肥がビカクシダに直接触れないように置き肥を使う場合は必ず「肥料容器」を使いましょう。
私は「プロミック」という置き肥を使用しています。
私が使用している置き肥容器です。色が水苔と馴染んで違和感なく、置き肥の錠剤が2つピッタリ入ります。
ビカクシダを早く成長させたい気持ちは分かりますが、肥料を与える際は用法容量を守りつつビカクシダのコンディションを見極めて使用してください。
増やし方

ビカクシダは通常、株分けや胞子で増やす事ができますが、リドレイに関してはほとんど子株を付ける事が無いとされています。
ですが、例外的に子株を付ける事もあるので、株分け方法も紹介しておきます。
株分け
子株ができて、その子株がある程度大きくなると株分けすることが可能です。
成長点を傷つけないようにカッターやハサミで子株を切り放し、水苔に植え付けてあげましょう。
株分けはできるだけ成長期に行ってあげるんじゃぞ!
胞子で増やす方法
リドレイは株が成熟するとスプーン状の特徴的な丸い胞子葉が生えてきて、そこに胞嚢(ほうしのう)を付けます。
胞子葉についている胞子嚢をとり、封筒や新聞に包んで1週間程度乾燥させます。
胞子嚢を乾燥させる事で、胞子嚢が開いて胞子が出てくるんだよ!
ピートモスなどで胞子のまき床を作り、乾燥させた胞子をまき床に撒いて高湿度を保ちながら管理していると「前葉体」という苔のようなものができ、その後、幼苗が出てきます。
細かい手順はもっとありますが、ここでは省きます。
胞子培養は少し難易度が高く、苗になるまで時間がかかります。(3ヶ月〜5ヶ月くらい)
発芽した胞子培養株は乾燥に凄く弱いので注意が必要です。
病気、害虫

病気
ビカクシダは株が弱っていたり、高温、風通しの悪い環境で育てていると、葉に黒い斑点が発生する「褐斑細菌病」を発生することがあるようです。
「褐斑細菌病」は菌類によるもので、感染しますがビカクシダがすぐに枯れてしまうような病気では無いのでそこまで心配は要りません。
ただ、葉に黒く斑点が発生してしまうと見た目が悪くなってしまうので発生を予防するために風通しの良い所で乾燥気味に育てるか、黒い斑点が気になるようでしたら殺菌したハサミなどで葉の根元からカットしても良いでしょう。
害虫
「ハダニ」「アブラムシ」「カイガラムシ」がつく事があります。
害虫予防には葉水が有効ですが、もし害虫が発生してしまったら薬剤を使い駆除しましょう。
おすすめの薬剤は「ベニカXネクストスプレー」です!
(カイガラムシはスプレータイプの薬剤が効かない個体がいるので見つけ次第、手作業で取って駆除した後にベニカXネクストスプレーを吹きかけましょう。)
最後に

リドレイはビカクシダの中では少し気難しい品種と言われています。
過度な乾燥や無風の環境、寒さにさらすと調子を崩しやすいので、他のビカクシダ属よりも注意して環境を整えてあげる必要があります。
成長期は過度な乾燥は避けて風の流れがある場所で管理して、冬の時期は暖かい場所で管理してあげましょう。
リドレイはビカクシダの中では難しい品種とも言われますが、育成環境に順応してくれれば、育てやすさは他のビカクシダとも変わりません。
ぜひ、キャベツのような可愛い見た目のリドレイを育ててみてください。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
一緒にボタニカルライフ楽しんでいきましょう!
