
針金の様な花柄が残り続け、奇妙な姿に成長していくチレコドン属【チレコドン・レティキュラーツス】
珍奇な見た目が魅力的だね!
別名「万物想」とも言うんじゃよ!
この記事では実際に【チレコドン・レティキュラーツス】を育てている私が体験談を踏まえながら育て方を解説していきます!
結論、基本的な育て方はこのような感じです↓
その他にも【肥料、病害虫】なども含めて詳しく解説していきます!
それでは、どうぞ!
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【チレコドン・レティキュラーツス】詳細情報

| 植物名 | チレコドン・レティキュラーツス(和名:万物想) |
| 原産地 | 南アフリカ |
| 分類 | ベンケイソウ科、チレコドン属 |
| 成長適温 | 秋~春(8度~18度) |
| 成長速度 | 遅い |
| 暑さ | 弱い(特に蒸し暑さは×) |
| 寒さ | 強い(0度以下は△) |
| 気候 | 日当たり、風通しの良い場所 |
| 用土 | 水はけの良い用土 |
| 水やり | 成長期は用土がしっかり乾いてから、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与える |
特徴
プリプリした多肉質の葉

株本体は成長するとともに表皮が剥がれて味わいが出る

最大の特徴は針金の様な細い花柄が残り続けて、年を重ねるごとに珍奇な姿になっていきます。

「万物想」言葉の意味とは?
「万物想」(ばんぶつそう)は、日本の思想や哲学の中で、すべての存在や現象が根本的に連動し、互いに影響を与え合うという考え方。
和名をつけた人は哲学にも精通していたのかのう?
生育環境
レティキュラーツスは南アフリカの「ナマクワランド」「リトルカルー」「グレートカルー」と呼ばれる広い乾燥地帯に分布しています。
ナマクアランドとは?
南アフリカ共和国北西部~ナミビア南部に広がる広大な乾燥地帯です。
【冬雨型気候】とされ、夏はほぼ雨が降らず、冬の時期に少し雨が降る程度なのが特徴
中心都市は「スプリングボック」とされています。
環境としては、標高(20〜1200m)の範囲の乾燥した岩場や砂礫地帯で、年間降水量が非常に少ない乾燥地域に自生しています。
レティキュラーツスの自生地周辺、ナマクアランド(スプリングボック)の年間平均気温は以下の通りです↓

グラフによるとスプリングボックの平均気温は年間で7度~28度まで変化します。
また、ナマクアランド内に位置するスプリングボックは冬雨型気候なので注意が必要です、年間降雨量のグラフも見てみましょう↓

年間を通してほとんど雨が降りませんが、気温の低い時期(5月後半~8月)にかけて少し降雨量が増えている(21㎜)ことが分かります。
この特殊な気候に適応しているので、ナマクアランド一帯に自生している植物の多くは「雨がほとんど降らない夏の時期は休眠し、降雨量が増える冬の時期に成長」します。
夏に雨量が増える日本の環境とは真逆だから注意しないとね!
このことから、レティキュラーツスの成長適温は8度~18度で秋~春にかけて成長し、夏の時期は葉を全て落として休眠します。
夏前に葉が枯れてきても休眠の準備に入っているだけだから安心してね!
レティキュラーツスの自生地周辺都市、スプリングボックと日本の環境では湿度も大きく違うので注意が必要です↓

上のグラフは高湿日が何日あるかの比較表です。
グラフを見るとスプリングボックは年間を通して蒸し暑くなる日がほぼ無い事が分かります。
この事からレティキュラーツスは日本の夏の時期の多湿環境には耐性がほぼ無いので、夏の時期は「蒸れ」に注意する必要があります。
高温多湿になる夏の時期は蒸れないように風通しの良い涼しい環境で管理してあげましょう。
冬型の植物と言われるだけあってチレコドン・レティキュラーツスは寒さに強く、0度くらいなら問題なく耐えます。
ですが、気温が0度以下になってくると茎や葉が凍結してしまう恐れがあるので、0度以下になりそうなら室内で冬越しをさせてあげましょう。
日当たり

成長期は日当たりの良い場所で管理します。
レティキュラーツスは日光が大好きなので、日当たりの良い環境で育てる為に、成長期(春、秋、冬)には出来るだけ室外で管理して日光を沢山当ててあげましょう。(遮光は必要ありません)
休眠期の夏は日光に当ててしまうと株の温度が上がり、蒸れの原因になってしまいます。
冬型の植物は特に蒸れに弱いから注意するのじゃぞ!
夏の時期は遮光するか、半日陰の風通しの良い場所で管理してあげましょう。
どうしても室内管理になってしまい、充分な光量を確保できない場合は「育成ライト」を活用しましょう。
育成ライトがあれば日照時間が短くなる冬の時期も「日光不足」になる心配は無いね!
水やり
植物の水やりに正解は無いのであくまで参考程度に読んで頂き、自分の植物の環境にあった水やりを見つけて頂きますようお願いします。
レティキュラーツスは乾燥には強いので年間を通して乾燥気味に管理します。
基本的には用土がしっかりと乾き次第、水をたっぷりと与えましょう。
メリハリのついた水やりを意識しようね!
春
春、気温が8度〜18度なら成長期です。
用土がしっかり乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。
夏
初夏、気温が上がってくると徐々に葉が枯れて休眠の準備に入るので、水やり頻度を減らしていきます。
全ての葉が枯れたら休眠状態になり成長が止まるので、断水で管理をしましょう。
株が小さい場合は水切れをおこしてしまう事があるので月に一回程度、涼しくなった夕方頃に1日で乾くくらいの少量の水を与えましょう。
少量の水を与えた場合も積極的に風を当てて蒸れないように注意してあげようね!
秋
秋、涼しくなってくると休眠からあけて成長を始めます。
休眠からあけてすぐはまだ水を吸う力も弱いので、少な目の水やりから開始します。
レティキュラーツスの成長が活発になってきたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えます。
日々の観察が大切じゃよ!
冬
冬、気温が5度を下回ってくると葉が枯れる事は無いですが、成長が鈍化します。
水やりの頻度を減らしましょう。
目安としては、用土がしっかり乾いて+3日〜4日ほど空けてから、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えます。
レティキュラーツス自生地周辺の降雨量について
レティキュラーツスはナマクアランド周辺の乾燥地帯に自生しています。
参考程度にレティキュラーツスの自生地の一部の周辺都市(スプリングボック)の年間降雨量を見ておきましょう↓

日本と比べると明らかに降雨量が少ないのが分かります。
降雨量が一番少ない時期は3㎜程度、1番多い時期でも21㎜程度しか降りません。
このことからもレティキュラーツスは乾燥に強いことが分かります。水の与えすぎには注意しましょう。
もちろん水を切りすぎても弱ってしまうので、自生地の降雨量も参考にして自身の環境にあった水やり頻度を見つけてみてください。
用土

水はけの良い用土を使用しましょう。
我が家の用土は(赤玉土、鹿沼土、軽石、ゼオライト)を混ぜた用土を使用しています。※水はけを良くするために用土はフルイにかけて微塵を取り除いておきましょう。
用土作りが難しい方は「塊根植物用の培養土」がオススメです↓
粒が硬くて排水性が良いからオススメだよ!
植え替え

レティキュラーツスは根の張りが遅いので2年~3年を目安に植え替えを行いましょう。
レスキュラーツスの根↓

太くしっかりした根を何本か伸ばし、そのわきから細かい根を多く伸ばします。
植え替えを行う際は、あらかじめ水やりを止めておき、しっかりと用土を乾燥させておきます。
植え替え時の根へのダメージを最小限に抑えるためじゃよ!
植え替えは「夏」の休眠からあけた成長期の「秋」に行います。
本格的な成長期前に行う事で成長が止まる季節(夏)までにしっかりと根を張ることが出来て、調子を崩すことなく夏越しが出来るようになるでしょう。
もし、「秋」に植え替えが出来ずに「春」に植え替えを行う場合は出来るだけ根をいじらないような植え替えを心がけましょう。
「春」に大胆に根を整理してしまうと成長が止まってしまう「夏」までにしっかりと根を張ることが出来ず、調子を崩してしまうためです。
植え替えを行う際は用土の中に害虫予防の「オルトランDX」と緩効性肥料の「マグァンプK」を入れておきましょう。
害虫予防の「オルトランDX」と肥料の「マグァンプK」は用土に混ぜて使える、僕たちの強い味方なんだよ!
植え替えはの体力を非常に使うので「夏」や「真冬」など、成長が鈍化している時期の植え替えは避けましょう。
成長が止まっている時期に植え替えを行ってしまうと、植え替え時のダメージが回復できずに弱ってしまい、最悪の場合枯れてしまうリスクがあります。
成長期が来てレティキュラーツスが動き出すまで我慢しましょう。
肥料

レティキュラーツスは肥料をあまり必要としないので、基本的には植え替え時に元肥を与えるだけで充分です。
元肥は植え替え後の根の初期生育を助ける肥料だよ!
元肥は「マグァンプK」などの緩効性肥料がオススメです。
緩効性肥料とは?
施用後、養分がゆっくり長期間にわたって放出される肥料のことです。
一度に溶け出さず、土壌中で少しづつ溶けて、植物が長期間吸収できる形で供給されるので、肥料焼けを起こしにくいのも特徴です。
1年以上植え替えを行っていない場合は成長期に追肥を与えましょう。
追肥として液体肥料を与える場合は成長期に月1回~2回程度、規定より薄めた液肥を与えましょう。オススメは(ハイポネックス)です。
ですが、液体肥料を多く与える事によって起こる肥料焼けには注意が必要です。
肥料焼けとは?
過剰な肥料により土壌の塩類濃度が高くなり、浸透圧ストレスによって根の細胞が損傷し、植物が枯死または生育障害を起こす現象のこと
成長期に入って、最初に液肥を与える場合は記載の分量の半分で希釈して与えてあげるのがオススメです。
肥料が上手く吸えて、成長が活発になっていることが確認出来次第、徐々に液肥の量を増やしてあげると良いでしょう。
液肥は薄めを意識するとよいぞ!
置き肥を与える場合は、成長期に用土の上に置くだけです。
水やりのたびに緩効性の固形肥料が少しずつ溶け出して肥料成分がゆっくりと効いてくるのが特徴です。
固形肥料(置き肥)の注意点としては固形肥料が直接、株や根に触れないように注意しましょう。
オススメは「マグァンプK小粒」です。
追肥のマグァンプK小粒に関しては用土の表面に一定量ばらまくだけで良いので、使い勝手も良くオススメです。
また、肥料を与えられない場面(植え替え直後や植物が弱っている時)では、活力剤のメネデールなどを活用しましょう。
メネデールとは?
植物の成長に欠かせない「鉄」を根から吸収されやすい「イオン」の形で含む活力剤で、植物用のサプリメントのようなものです。
肥料には入っている「窒素、リン酸、カリ」がメネデールには入っていないため、肥料過多などの心配が無い事も特徴。
病気、害虫

レティキュラーツスは弱っていたり、風通しの悪い環境で育てていると「カイガラムシ」や「ネジラミ」が発生する事があります。
カイガラムシは吸汁性の害虫で、吸汁された植物は徐々に弱っていってしまいます。
また、カイガラムシはスプレータイプの薬剤が効きにくく、排泄物は「すす病」の原因となってしまうので、見つけ次第ピンセットなどで取り除きましょう。
すす病とは?
植物の汁を吸う害虫(アブラムシ、カイガラムシなど)が排泄物として糖分を排泄し、その害虫の排泄物にカビが生えた状態をすす病という。
ネジラミは土の中に生息している体長2〜3mmの綿のようなカイガラムシで、植物の根に寄生して吸汁し、植物を衰弱させます。
植え替え時に必ず根を確認して、発見した場合はまず土を洗い流して、傷んだ根を取り除きます。
その後、薬剤を散布して防除し、しっかりと根を乾燥させてから植え付けます。
ネジラミは何年も植え替えをしていないと発生しやすいみたいじゃから気をつけるのじゃぞ!
おすすめの殺虫剤は「ベニカXネクストスプレー」です。
害虫は同じ薬品ばかりを散布していると耐性を得てしまうので一つの殺虫剤を使用するのではなく、それぞれ違った殺虫剤を定期的に散布し、害虫を根絶しましょう。
害虫は一度発生してしまうとかなり厄介なので、発生する前の予防が肝心になってきます。
そのため、害虫が発生しやすい時期(5月~10月)は月に1回程度、定期的に害虫予防のスプレーを散布し、「オルトランDX」などの薬剤も活用しながら害虫予防をしておきましょう。
日々の観察で害虫が付いていないかを確認することも大事だよ!
最後に

チレコドン・レティキュラーツスは南アフリカ‐ナマクワランドの「冬雨型地域」に広く自生している冬型コーデックスです。
寒さには耐性があるので、秋~春の成長期は問題なく成長してくれます。
気を付けるべきはやはり、「夏の休眠期」です。
夏に休眠に入る冬型種は、休眠時の水やりで腐らしてしまう事が非常に多いです。
休眠に入った夏の時期はできるだけ断水で管理して、蒸れないように風通しにも注意して育ててあげましょう。
そうすることで、元気なレティキュラーツスを育てる事ができるでしょう。
最後まで読んで頂き有難うございます!
一緒にボタニカルライフ楽しみましょう!
