観葉植物・サボテン

精霊が宿る木【ガジュマルの育て方】日当たり、水やり、増やし方まで徹底解説~

ガジュマル太く立派な根を持ち、その姿は特徴的で、観葉植物としての人気が高いです。

沖縄ではキジムナーという精霊が宿ると言われる神聖な木で、縁起のいい植物とも言われています。

おーきっど

「ガジュマル」って名前が愛らしいよね!

精霊が宿るって神秘的だね~

まん丸オベサ

この記事では実際に【ガジュマル】を育てている私が体験談を踏まえながら育て方を解説していきます!

結論、基本的な育て方はこのような感じです↓

ガジュマルの育て方

成長適温は20度〜35度

高温多湿、日当たりの良い環境で育てる。

成長期(春、夏、秋)は用土がしっかりと乾いてから、鉢底から水が出るまでたっぷり与える。

成長が鈍化する冬の時期の水やりは控えめに。(土が乾いてから1週間程度あける)

用土は水はけ、水持ちの良いものを選ぶ。(市販の観葉植物培養土でもok!)

植え替えは出来れば成長期の初めの「春」に行う。(3月下旬~5月頃)

・成長期には挿し木で増やすことが可能。(5月~7月)

・葉水をして「ハダニ」を防ぐ。

そのほかにも【肥料、病害虫】なども含めて詳しく解説していきます!

それではどうぞ!

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ガジュマル詳細情報

植物名ガジュマル
原産地沖縄、東南アジア、台湾、インド、オーストラリアなど、
分類クワ科、フィカス属
成長適温春~秋(20度~35度)
成長速度早い~普通
暑さ強い
寒さ強い(3度以下は△)
気候日当たりと風通しの良い場所を好む
用土排水性、保水性の良いものを選ぶ、市販の観葉植物培養土でもok
水やり土が乾いたら鉢底から水が出てくるまでたっぷり与える

特徴

ガジュマルの太くてパンパンに張った本体は「」と勘違いされやすいですが実は「」です。

個性的な樹形がなんとも愛らしい植物です。

まん丸オベサ

パンパンに張った根っこは丈夫さを物語ってるね!

濃い緑色の葉と枝数には生命力を感じさせられます。

ガジュマルの自生地である沖縄では巨木に成長したガジュマルには「キジムナー」という精霊が宿ると言われており、「幸福の木」とも言われ非常に人気の高い観葉植物です。

キジムナーとは?

見た目は「赤い髪の子供の精霊」「好物は魚の左目」キジムナーと仲良くなると「金運が良くなる」と言われています。

生育環境

ガジュマルの自生地は沖縄、台湾、インドなどの亜熱帯地域なので高温多湿の環境を好みます。

成長適温は20度~35度で日本の気候では春~秋が成長期です。

冬は気温が10度以下になってくると成長が鈍化してほぼ止まります。

ですが、ガジュマルは冬になっても葉を落として本格的に休眠することは無いので、室内の温度が20度以上あれば冬でも成長を始めます。

ガジュマルは気根から空気中の水分や、栄養分を取り入れる事ができるので元気に育てるのであれば湿度も重要になってきます。

気根とは?

ガジュマル本体(根)の部分からヒョロヒョロと生えてくる根の事です。

気根をそのまま成長させると土へと伸びていき、やがて「支柱根」(本体を支える役割を持つ根)へと育ちます。

気根から水が垂れるガジュマル

気根を多く出させる方法としては「湿度80%以上」「気温25度以上」を保つと生えてきやすくなると言われています。

春~夏の間、屋外管理をすると簡単に気根を出させることができるので、気根多めのガジュマルが好きな方は屋外管理がオススメです。

おーきっど

もちろんガジュマルは気根が無くても元気に育つよ!

「気根がないガジュマル」「気根があるガジュマル」みんなはどっちが好みかな?

日当たり

ガジュマルは耐陰性があるので、あまり日光が当たらない室内でも問題なく育ちます。

ですが、ある程度日光を当ててあげた方が丈夫なガジュマルに育つので、日当たりの良い場所で管理してあげましょう。

夏場の直射日光に当ててしまうと葉焼けの原因になってしまうので遮光するか、半日陰で管理してください。

特に室内管理から屋外管理に移動させた時はガジュマルは屋外の光量を処理しきれず、葉焼けしやすいです。

室内管理から屋外管理へ移行する場合は光量の弱い場所で管理した後に徐々に日当たりの良い場所に移動させていきましょう。

水やり

植物の水やりに正解は無いのであくまで参考程度に読んで頂き、自分の植物の環境にあった水やりを見つけて頂きますようお願いします。

ガジュマルは成長期には水をよく欲しますが、用土が湿ったままだと根腐れの原因になります。

用土が乾いてから水をたっぷりと与えるようにしましょう。

春~秋

土が乾いたタイミングで、鉢底から水が出てくるまでたっぷり与えます

成長期にはガジュマルは非常によく育つのでいっぱい水をあげたくなりますが、

鉢内の用土がまだ湿っている状態で水やりを繰り返すと根っこが呼吸できない状態が続いてしまい、最悪の場合根腐れをおこして株全体が腐って枯れてしまいます。

そうならない為にもしっかりと土の中が乾いたことが確認でき次第たっぷり水を与えてあげましょう。

※冬の水やりは注意が必要です

気温が低くなってくると成長が鈍化します。

成長が鈍化すると、根が水を吸収する力も弱くなってきます。そのため、土が乾くのにかなりの時間を要します。

根腐れを防ぐためには土が乾いた事を確認し、さらに数日空けて水やりをしましょう

まん丸オベサ

初めは心配になるかも知れないけど、少々の水切れになるより根腐れになる方が危険だという事を覚えておこうね!

冬の時期は空気が乾燥しやすいので、こまめに葉水をしてあげましょう。

用土

水はけが良く、ある程度保水性も良い土を選びましょう。

市販の観葉植物用の培養土に軽石を混ぜて水はけを良くした用土でも良いです。

我が家の場合は(赤玉土、鹿沼土、ゴールデン培養土、軽石)を混ぜた用土を使用しています。

水はけが良くて乾きやすく、水やり頻度がコントロールしやすいのでおススメです。

注意!

水はけが悪くならないように、赤玉土や鹿沼土はフルイにかけて微塵を取り除いておきましょう。

植え替え

本格的な成長期前の3月後半から5月の間の植え替えが理想的です。

植え替えは少なからずガジュマルの根を切ったり傷つけたりしてしまうので、植え替え後すぐはどうしても成長が鈍化してしまいます。

なので成長期の時間を無駄にしない為にも本格的な成長期前に植え替えを終わらせておきましょう。

植え替え時には害虫予防のオルトランDXと緩効性肥料のマグファンプKを忘れずに入れておきましょう。

真冬などの成長が止まっている期間に植え替えを行うと傷ついた根が回復出来ずに、最悪の場合そのまま枯れてしまう事があります。なので冬の植え替えは避けましょう。

注意!

※ただし、根詰まりや根腐れで葉っぱが黄色くなり枯れてきている時はすぐに植え替えをしてください。

やむおえず寒い時期に植え替えをした株は室内の日当たりの良い暖かい場所で管理してあげましょう。

肥料

ガジュマルは植え替え時に元肥、成長期(春〜秋)に追肥を与えるとさらに元気に成長してくれます。

元肥は植え替え後の根の初期生育を助ける肥料です。

元肥は虫のわかない、肥料焼けのしにくい、「マグァンプK」などの緩効性肥料がオススメです。

緩効性肥料とは?

肥料の溶け方を遅くしたもので、植物の成長に合わせてゆっくりと土に溶けだす肥料。

植物が肥料を欲しい時に必要なだけ肥料成分を与える事が出来るので、肥料焼けを起こしにくいのも特徴です。

元肥だけでも成長させることは出来ますが、もっと成長させたい方は成長期(春〜秋)に追肥を行いましょう。

追肥として液体肥料を与える場合は月に1回~2回程度、規定より薄めた液肥を与えましょう。オススメは(ハイポネックス)です。

ですが、液体肥料を多く与える事によって起こる肥料焼けや肥料過多には注意が必要です。

春の時期、最初に液肥を与える場合は記載の分量の半分で希釈して与えてあげるのがオススメです。

肥料が上手く吸えて、成長が活発になっていることが確認出来次第、徐々に液肥の量を増やしてあげると良いでしょう。

注意!

液肥の量を増やす場合でも必ず記載されている量以上の希釈倍数にはならないように注意しましょう。

おーきっど

液肥は薄め薄めを意識してあげようね!

置き肥を与える場合は、成長期に用土の上に置くだけです。

水やりのたびに緩効性の固形肥料が少しずつ溶け出して肥料成分がゆっくりと効いてくるのが特徴です。

固形肥料(置き肥)の注意点としては固形肥料が直接、株や根に触れないように注意しましょう。

オススメは「マグァンプK小粒」です。

追肥のマグァンプK小粒に関しては用土の表面に一定量ばらまくだけで良いので、使い勝手も良くオススメです。

また、肥料を与えられない場面(植え替え後や植物が弱っている時)では、活力剤のメネデールなどを活用しましょう。

メネデールとは?

植物の成長に欠かせない「」を根から吸収されやすい「イオン」の形で含む活力剤で、植物用のサプリメントのようなものです。

肥料には入っている「窒素、リン酸、カリ」がメネデールには入っていないため、肥料過多などの心配が無い事も特徴。

増やし方

挿し木

ガジュマルは剪定した枝を使い、挿木で増やす事ができます

挿木ができる時期は5月〜6月頃です、

剪定した枝を無菌の用土(赤玉土など)に半分ほど刺して、土が乾かないように半日陰で管理します。

実際の枝挿しの方法↓(6月1日~

1か月たったので(7月10日)に確認してみました。

少し分かりにくいですが、全ての挿し木で発根が確認できました。

ガジュマルの挿木は根が張るまでに2ヶ月ほどかかるのであまり抜いたり動かさないようにしましょう。

ポイント

※挿木で増やしたガジュマルは太くたくましい樹形にするのは非常に時間がかかると言われています。

ガジュマルの挿し木は非常に簡単ですが、太く個性的な樹形を楽しみたいなら一般に販売されているガジュマルを購入するのがおすすめです。

おーきっど

一般に売られているぷっくりとした根のガジュマルは「種」から育てられたものがほとんどみたいだよ!

ガジュマルの根を太くするには?

ガジュマルの根っこを太くしたいなら、地上に出ている根っこの部分も全て地中に埋めてしまいましょう。

市販されているガジュマルは、根を全て地中に埋めた状態で太くして、根が個性的な形に形成されてから、地上に出されたものです。

地上に出ている根も太くならないわけでは無いですが、地中の根は土から直接養分を取り入れる事ができるので成長するスピードが全く違います。

ガジュマルの個性的な根っこの部分が見えない期間は寂しいですが、ガジュマルがさらに太く立派に成長するためには、必要な期間です。

綺麗な葉や枝ぶりを楽しみながら気長に待ちましょう。

病気、害虫

ガジュマルの新葉

ガジュマルは病害虫に強い観葉植物なので、ほとんど心配はいりません。

ただし、葉や幹の乾燥が続くと、「ハダニ」が発生する事があります。

ハダニの発生は葉水で防ぐ事ができるので水やりをする際に、葉の表裏と本体に葉水をしてあげると良いでしょう。

まん丸オベサ

乾燥も防げて、害虫予防にもなって一石二鳥だね!

風通しの悪い場所で管理している場合、稀に「カイガラムシ」が発生することがあります。

カイガラムシはスプレータイプの薬剤が効きづらい害虫なので、見つけたら手作業で取っていきましょう。

上記で紹介した「ハダニ」「カイガラムシ」にオススメの害虫予防策として「オルトランDX」がオススメです。

害虫が発生しやすい時期(6月~9月)に月に一回のペースで土にまくだけで害虫を防除することが出来ます。

非常に使いやすい薬剤ですが「匂いがきつい」事がデメリットです(笑)

花言葉【健康】

ガジュマルの太くて立派な根や屈強な枝、鬱蒼(うっそう)とした葉から生命力を感じさせ、

さらに木の根はコンクリートや岩などを突き破り成長するほどの強さがある事から【健康】と言う花言葉がつけられたと言われています。

まん丸オベサ

もう健康を通り越して屈強だよね(笑)

世界のガジュマル

ここからは少し余談ですが、世界には寺院を飲み込むような巨大なガジュマルがいる事をご存じでしょうか?

カンボジアにある「タ・プローム遺跡

アンコールワット遺跡の周辺にある遺跡群として世界遺産に登録されています。

樹齢300年~400年と言われる巨大なガジュマルの根が遺跡の壁を張ってからみつき、まるでラピュタの世界を想像させます。

おーきっど

ジブリの世界!ワクワクするね!

遺跡の修復が行われるはずでしたが、そのガジュマルの姿が圧巻で考古学者たちは遺跡を修復するのではなく、放置されたこのままの姿で残すべきだと判断しました。

いつかは現地にいって「タ・プローム遺跡のガジュマル」の存在感、生命力を実際に感じてみたいものですね!

最後に

ガジュマルは非常に丈夫で育てやすい観葉植物で、初心者の方にもオススメです。

私自身、初めて迎えた観葉植物はガジュマルでした。

昔、植物を枯らしてしまった経験から植物を育てることに少し抵抗があったのですが、迎えたガジュマルは非常に強く、日に日に成長していく姿を見るたびに植物を育てる抵抗感が消えていき、今では植物を育てる事が非常に楽しいです。

是非、皆さんも自分好みの樹形のガジュマルを迎えてみてはいかがでしょうか?

最後まで読んで頂き有難うございます!

一緒にボタニカルライフ楽しみましょう!

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