ユーフォルビア、ビザールプランツ

【ユーフォルビア・オベサの育て方】水やり、日当たり、環境、増やし方まで徹底解説~

丸い形が特徴的な植物【ユーフォルビア・オベサ

まん丸オベサ

僕の出番だね!

オベサを何個も集めている愛好家も多いみたいだね!

おーきっど

この記事では実際に【ユーフォルビア・オベサ】を育てている私が体験談を踏まえながら育て方を解説していきます!

結論、基本的な育て方はこのような感じです↓

オベサの育て方

成長適温は18度~30度(春、秋)

年間を通して日当たりの良い場所で育てる。(夏の強い直射の時期は遮光しましょう)

春、秋の成長期は用土の中までしっかり乾いてから、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与える。

夏(気温が30度以上)の時期は半休眠状態になり成長が鈍化します。水やりは控えめにしましょう(用土が中までしっかりと乾いて+4日〜5日後にたっぷりと与える)

冬の時期、休眠状態になると断水気味で管理する。(月に1回程度、株元を濡らすくらいの軽い水やり)

用土は水はけの良いものを使う。(我が家では赤玉土、鹿沼土、軽石、ゼオライトを混ぜた用土を使用

植え替えは出来れば春(3月後半~5月)の間に行う。

種まき、株分けで増やすことが可能。

そのほかにも【肥料、病害虫】なども含めて詳しく解説していきます!

それでは、どうぞ!

\気になる項目へ飛んでね!↓/

【ユーフォルビア・オベサ】詳細情報

植物名ユーフォルビア・オベサ
原産地南アフリカ、東ケープ州
分類トウダイグサ科、ユーフォルビア属
成長適温春、秋(18度~30度)
成長速度遅い
暑さやや強い
寒さやや強い(3度以下は×)
気候日当たり、風通しの良い場所を好む
用土水はけの良い用土
水やり成長期には用土が中までしっかりと乾いたら鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与える。
基本的に水やりの頻度は控えめに行う。

特徴

丸いフォルムにシマシマ模様が特徴の植物、数あるユーフォルビア属の代表格とも言われている。

同じユーフォルビア・オベサであっても個体によって様々な稜(りょう)や色、味わいがあり、非常に人気の植物です。

稜(りょう)とは?

株本体にある縦方向の盛り上がった部分。

通常のオベサの稜は「8稜」ほどですが、稀にある10稜以上のオベサは多稜オベサとして希少とされています。

おーきっど

みんなも稜(りょう)の数が違うオベサがいないか確認してみてね!

また、個体が大きくなるにつれて株の表面が茶色く変化する「木質化」という現象が見られます。

木質化」したオベサは味わいが増して更にカッコよくなります。

おーきっど

「緑色のオベサ」と「木質化したオベサ」皆んなはどっちが好きかな?

生育環境

オベサは南アフリカ、グレート・カルー(Great Karoo)の極一部が自生地です。

オベサの自生地周辺都市、東ケープ州、グラーフ=ライネ(Graaff‐Reinet)の年間平均気温は以下の通りです↓

© WeatherSpark.com

グラフによるとグラーフ=ライネ(Graaff‐Reinet)の気温は年間で5度~32度まで変化し、1番気温の下がる時期は2度になることもあるようです。

この事からオベサの成長適温は18度〜30度で日本では春、秋が成長期になり、冬の寒さにもある程度強いことが分かります。

冬の時期、オベサの耐寒温度は3度と言われていますが、念のため気温が5度以下になりそうなら、屋内に取り込んで暖かい場所で冬越しをさせてあげましょう。

またオベサの自生地周辺(グラーフ=ライネ(Graaff‐Reinet)と日本の環境では湿度も大きく違うので注意が必要です↓

© WeatherSpark.com

上のグラフは高湿日が何日あるかの比較表です。

グラフを見るとグラーフ=ライネ(Graaff‐Reinet)は年間を通して蒸し暑くなる日がほぼ無い事が分かります。

なので、日本の高温多湿の環境下はオベサにとって厳しい環境になります。

高温多湿になる夏の時期は蒸れないように風通しの良い涼しい環境で管理してあげましょう。

注意!

春~秋の時期に屋内で管理をする場合は、必ずサーキュレーターを回すなどして、空気の流れを作ってあげましょう。特に夏の時期は蒸れやすいので注意が必要。

おーきっど

環境づくりがポイントだね!

オベサの生育環境まとめ

・春、秋が成長期

・高温多湿の夏の時期(30度以上)は蒸れに注意

・耐寒温度は3度と言われているが、5度以下になりそうなら室内に避難させてあげると安心

日当たり

年間を通して日当たりの良い場所で管理しましょう。

日光不足は「徒長」の原因になってしまうので、出来るだけ丸い形を保ちたいのであれば年間を通して、日当たりの良い場所で育ててあげましょう。

徒長とは?

植物の茎や枝が必要以上に伸びる事をいいます。

西日や夏場の直射日光は「焼け」の原因になってしまうので注意が必要です。

株焼けをしてしまうと株の表面が茶色く変色し、その部分からは光合成が出来なくなってしまいます。

株焼けが原因で枯れる事はあまりないですが、成長点が株焼けにより機能しなくなってしまうと最悪枯れてしまう恐れがあります

株焼けを防ぐ方法としては、夏の時期は寒冷紗などで遮光して、西日が当たらない場所で管理してあげましょう。

冬越し時の屋内管理から春先に屋外管理に切り替える際もいきなり直射日光にはあてずに、徐々に日光に慣らすように置き場所を工夫してあげましょう。

おーきっど

植物は急な環境の変化は苦手だからゆっくり慣らしていってあげようね!

オベサは年間を通して日当たりの良い場所を好むので、どうしても室内管理になってしまう人は育成ライトを活用しましょう。

育成ライトがあれば、日照時間が短い冬の時期も「徒長」や「日照不足」で弱ってしまうことなく乗り切ることができます。

水やり

植物の水やりに正解は無いのであくまで参考程度に読んで頂き、自分の植物の環境にあった水やりを見つけて頂きますようお願いします。

ユーフォルビア・オベサの自生地は半砂漠地帯で年間を通して降水量は少ないです。

オベサは乾燥には強いので年間を通して乾燥気味、水やりは控えめで育てます。

基本的には用土が中までしっかりと乾いてから、たっぷりと水やりを行いましょう。

春、気温が15度〜20度を超えてくると休眠状態からあけて徐々に成長を始めます。

成長を始めてすぐは、まだ水を十分に吸えないので少な目の水やりから開始します。

徐々に気温が上がって、オベサの成長が活発になってきたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。

成長期の水やりの目安としては、用土が中までしっかりと乾いてから、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えます。

おーきっど

メリハリをつけた水やりが元気に育てるコツだよ!

夏の時期(30度以上)、気温と湿度が高くなってくると成長が鈍化します。

夏場は蒸れる事のないように、真夏の時期の水やり回数は控えめ、乾燥気味で管理します。

用土が中まで乾いてから+3日~4日ほどあけてたっぷりと水を与えましょう。

水やりは、気温の高い日中に水やりをしてしまうと日光に当たった鉢内部が高温となり、蒸れて根が痛む原因になる事があります。

まん丸オベサ

根っこがのぼせちゃうよ

夏場の水やりは日中を避けて、気温が低くなる夕方頃に行いましょう。

水を与えた場合も積極的に風を当てて蒸れる事の無いように注意しましょう。

秋、気温が18度以上あるなら成長期です。

用土が中までしっかり乾いてから、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。

気温が低くなってくると徐々に成長が鈍化してきます。

成長が緩やかになってくるにつれて、徐々に水やりの頻度を減らしていきましょう。

おーきっど

冬の休眠に入る準備をしていこうね!

冬は気温が5度近くになってくると休眠状態になり、成長が止まります。

冬場、休眠状態になり成長が止まった株はあまり水を必要としないので断水気味」で管理します。

月に1回程度、株元が濡れる程度の軽い水やりをしましょう。

そうすることで細根が完全に枯れてしまうのを防ぎ、春の休眠あけがスムーズになります。

オベサ自生地周辺の降雨量について

オベサはグラーフ=ライネ(Graaff‐Reinet)の乾燥地帯に自生しています。

参考程度にオベサの自生地周辺グラーフ=ライネ(Graaff‐Reinet)の年間降水量を見ておきましょう↓

© WeatherSpark.com

日本と比べると明らかに降水量が少ないのが分かります。

降水量が一番少ない時期は10㎜程度、一番多い時期でも53㎜程度しか降りません。

このことからもオベサは乾燥に強いことがわかります。水の与えすぎには注意しましょう。

もちろん水を切りすぎても弱ってしまうので、自生地の降雨量を参考にして自身の環境にあった水やり頻度を見つけてみてください。

用土

水はけの良い用土を使用しましょう。

我が家の用土は(赤玉土、鹿沼土、軽石、ゼオライト)を混ぜた用土を使用しています。

※水はけを良くするために必ず用土はフルイにかけて微塵を取り除いておきましょう。

ポイント

使用する用土は株の大きさや鉢の種類、環境などによって変わってきます。

自身の環境にあった用土の配合などを株の成長を見ながら探していきましょう。

用土作りが難しい方は「塊根植物用の培養土」がオススメです↓

まん丸オベサ

粒が硬くて排水性が良いからオススメだよ!

植え替え

ユーフォルビア・オベサは根の張りが比較的遅い植物なので、2年~3年を目安に植え替えを行いましょう。

植え替えを行う際はあらかじめ水やりをやめておき、しっかりと土を乾燥させておきます。

おーきっど

植え替え時のダメージを最小限に抑えるためだね!

植え替えは出来れば本格的な成長期前の春(3月後半~5月)の間に行います。

本格的な成長期前に植え替えを行う事で、成長が鈍化する季節までにしっかりと根を張ることが出来て、調子を崩すことなく夏越、冬越しが出来るようになります。

もし、「」に植え替えが出来ずに「」に植え替えを行う場合は出来るだけ根をいじらないような植え替えを心がけましょう。

」に大胆に根を整理してしまうと「」までにしっかりと根を張ることが出来ずに調子を崩してしまうためです。

植え替えを行う際は害虫予防の「オルトランDX」と緩効性肥料の「マグァンプK」を入れておきましょう。

植え替えはオベサの体力を非常に使うので「真夏」と」の成長が鈍化している時期の植え替えは避けましょう。

成長が鈍化している時期に植え替えを行ってしまうと、植え替え時のダメージが回復できずに弱ってしまい、悪の場合枯れてしまうリスクがあります。

春が来てオベサが動き出すまで我慢しましょう。

肥料

オベサは肥料を与えなくても問題なく育てる事が出来ますが、植え替え時に元肥、成長期(春、秋)に追肥を与えるとさらに元気に成長してくれます

元肥は植え替え後の根の初期生育を助ける肥料です。

元肥は虫のわかない、肥料焼けのしにくい、「マグァンプK」などの緩効性肥料がオススメです。

緩効性肥料とは?

肥料の溶け方を遅くしたもので、植物の成長に合わせてゆっくりと土に溶けだす肥料。

植物が肥料を欲しい時に必要なだけ肥料成分を与える事が出来るので、肥料焼けを起こしにくいのも特徴です。

元肥だけでも成長させることは出来ますが、もっと成長させたい方は成長期(春、秋)に追肥を行いましょう。

基本的に肥料をあまり必要としないオベサは液体肥料ではなく、じっくりと効果があらわれる置き肥固形肥料がおすすめです。

置き肥を与える場合は、成長期に用土の上に置くだけです。

水やりのたびに緩効性の固形肥料が少しずつ溶け出して肥料成分がゆっくりと効いてくるのが特徴です。

固形肥料の注意点としては固形肥料が直接、株や根に触れないように注意しましょう。

まん丸オベサ

固形肥料を与える時も少な目を意識しようね!

オススメは「マグァンプK小粒」です。

追肥のマグァンプK小粒に関しては用土の表面に一定量ばらまくだけで良いので、使い勝手も良くオススメです。

また、肥料を与えられない場面(植え替え後や植物が弱っている時)では、活力剤のメネデールなどを活用しましょう。

メネデールとは?

植物の成長に欠かせない「」を根から吸収されやすい「イオン」の形で含む活力剤で、植物用のサプリメントのようなものです。

肥料には入っている「窒素、リン酸、カリ」がメネデールには入っていないため、肥料過多などの心配が無い事も特徴。

花、受粉方法

オベサは雌雄異株でオス株なのかメス株なのかは、花が咲かないと分かりません。

雌雄異株(しゆういしゅ)とは?

雄花を付けるオス株と雌花をつけるメス株がある種類を雌雄異株という。

雄花には多くの黄色い花粉がついて、雌花は少し粘着力のあるめしべがむき出しの状態でつきます。

オベサはオス株とメス株の開花のタイミングが被ることで受粉することができます。

やり方としては綿棒などで雄株の花粉をとり、めしべにつける事で受粉が完了します。

種の出来る確率は非常に高いので皆さんも是非挑戦してみてください。

まん丸オベサ

自家受粉を成功させて実生も楽しんでみようね!

増やし方

種まき、株分けで増やすことが可能です。

種まき

オベサを受粉させるにはオベサ雄(♂)とオベサ雌(♀)が必要です。

大抵は春、秋の時期に花を咲かせるので、開花時期が重なったオベサ雄の花粉をオベサ雌のめしべにつけます。

ちなみに、オベサ同士でなくても似たようなユーフォルビア属の雄・雌が揃えば交配することができて、うまくいけば種ができます。

オベサ雌×バリダ雄の交配が成功↑

交配が成功すると1週間~2週間でめしべが大きく膨らみますが、種が成熟するまでには1か月程度の時間がかかります。

完熟してから放置すると種がはじけてどこかに跳んで行ってしまうので、ネットを被せるか完熟したタイミングで果実ごと収穫して種を収穫しましょう。

種を撒く時期は春~秋の気温が20度以上ある時ならいつでも発芽させることが可能ですが、

できれば春に撒いて発芽させて、冬までにしっかりと根を伸ばして体力をつけてあげるのが理想です。

受粉作業と種まき方法をもっと詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ↓

株分け

オベサには子株を付ける仔吹きオベサ(オベサブロウ)という品種があり、子株が付いたオベサは株分けが可能です。

オベサブロウ

株分けの適期は4月上旬~9月です。

まん丸オベサ

出来るだけ早い時期にした方がいっぱい根を張る事が出来て冬越しが楽になるよ!

やり方としては、親株から子株を外して用土に植え付けます。

注意!

オベサは子株を外した際に白い乳液がでます、その乳液が付くとかぶれる事があるので注意してください。

その後は水を与えず、明るい日陰で1週間ほど管理する。

1週間ほど経てば日光の当たる置き場所に戻して、通常通り水やりをします。

早ければ2~3週間ほどで根が張ってくるのでこれで完了です。

こちらの記事で詳しく解説しています↓

実際の手順を写真多めで解説しています。是非、ご覧ください!

病気、害虫

オベサは弱っていたり、風通しの悪い場所で管理していると「カイガラムシ」や「ネジラミ」が発生する事があります。

カイガラムシ」は吸汁性の害虫で植物を徐々に弱らせていきます。

さらに、排泄物は「すす病」の原因となってしまうので見つけ次第ピンセットなどで取り除きましょう。

すす病とは?

植物の汁を吸う害虫(アブラムシ、カイガラムシなど)が排泄物として糖分を排泄し、その害虫の排泄物にカビが生えた状態をすす病という。

ネジラミは土の中に生息している体長2〜3mmの綿のようなカイガラムシで根に寄生して吸汁し、植物を衰弱させます。

植え替え時に必ず根を確認して、発見した場合はまず土を洗い流して、傷んだ根を取り除きます。

その後、薬剤を散布して防除し、しっかりと根を乾燥させてから植え付けます。

おーきっど

ネジラミは地面の上に鉢を直接置いたり、植え替えをサボっていたら発生しやすいから気をつけようね!

取り除いた後は害虫予防の「ベニカXネクストスプレー」を吹きかけておくと更に安心です。

おーきっど

害虫は駆除をするのが大変だから、発生する前の予防が肝心だよ!

ポイント

害虫予防には「葉水」が有効です。水やりをしない日であっても、定期的に葉水をしてあげることで害虫(カイガラムシなど)を予防することができます。

最後に

ユーフォルビア・オベサは病害虫、乾燥に強く育てやすい植物です。

夏場の蒸れや、過度な水やりを避ければ枯れることなく成長してくれます。

また、日光不足にならないように気をつける事が出来れば、綺麗なオベサを育てる事が出来るでしょう。

皆さんも是非可愛いフォルムのオベサを迎えて育ててみてください。

最後まで読んで頂き有難うございます!

一緒にボタニカルライフ楽しみましょう!

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まん丸オベサ

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