鋭い棘が無数に付き、硬い葉が特徴の【ディッキア】
ディッキアは地面に生えて、根から水を吸う「ブロメリア」と言う事で「グラウンドブロメリア」と言われる種類です。
男心をくすぐられるカッコ良さだね!
放射状に伸びる硬質な葉が美しいね!
この記事では実際に【ディッキア】を育てている私が体験談を踏まえながら育て方を解説していきます!
結論、基本的な育て方はこのような感じです↓
その他にも【肥料、病害虫】なども含めて詳しく解説していきます!
それでは、どうぞ!
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ディッキア詳細情報
植物名 | ディッキア |
原産地 | 中南米、ブラジルなど |
分類 | パイナップル科(ブロメリア科)、ディッキア属 |
成長適温 | 春~秋(20度~35度) |
成長速度 | 普通~遅い |
暑さ | 強い |
寒さ | やや弱い(5度以下は×) |
気候 | 日当たり、風通しの良い場所 |
用土 | 水はけの良い用土 |
水やり | 成長期は用土が乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与える |
特徴
ノコギリの様な葉が特徴
肉厚な葉は見た目以上に硬く、しっかりしている。
この品種は葉の表面に艶があり赤っぽいディッキアですが、
ディッキアは白い品種の「ゴエリンギー」や「マルニエルラポストレイ」などが有名です。
棘が凄く硬いから触る時は注意してね!
生育環境
ディッキアは中南米の雨や霧が多い湿度の高い環境が自生地です。
ディッキアの成長適温は20度~33度で日本では春~秋が成長期になります。
成長期は風通しの良い屋外で管理して、他の植物よりも葉水を多くしてあげましょう。
冬の時期、ディッキアの耐寒温度は5度と言われていますが、念のため気温が10度以下になりそうなら、屋内に取り込んであげましょう。
寒すぎると植物も凍傷になるから気を付けて!
日当たり
年間を通して日当たりの良い場所で管理します。
日当たりの良い環境で育てる為に、成長期(春~秋)には出来るだけ屋外で管理して日光を沢山当ててあげましょう。
夏場(6月~9月)は日差しが強いので20%~50%ほど遮光するか、半日陰で管理してあげましょう。
室内管理をしていた株は徐々に日当たりの良い場所に置いて、日光に慣らしていくようにしましょう。
冬の時期に室内管理をしている時でも、出来るだけ日当たりの良い窓辺に置いて、沢山の日光に当ててあげると耐寒性も高める事ができます。(※夜間の窓際は低温になることがあるので注意!)
耐寒性が上がると、調子を崩す事なく冬越しが出来るようになるよ!
水やり
植物の水やりに正解は無いのであくまで参考程度に読んで頂き、自分の植物の環境にあった水やりを見つけて頂きますようお願いします。
ディッキアは見た目が乾燥に強そうですが、意外にも水を好む植物です。
成長期には用土の表面が乾いてから、水をたっぷりと与えましょう。
春
春、気温が15度~20度を超えてくると休眠から空けて徐々に成長を始めます。
休眠から空けてすぐはまだ水を吸う力も弱いので、少な目の水やりから開始します。
ディッキアが動き出して来たら成長に合わせて徐々に水の量を増やしていきましょう。
成長が活発になってきたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えます。
日々の観察が大切だね!
夏
夏も成長期です。用土が乾いたら、鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。
ですが、気温の高い日中に水やりをしてしまうと鉢内部が高温となり、蒸れて根腐れの原因になってしまう事があります。
夏場は日中を避けて、気温が低くなってくる夕方頃に水やりを行いましょう。
秋
秋、気温が20度以上あるなら成長期です。
通常通り、用土が乾いてから鉢底から水が出てくるまでたっぷりと与えましょう。
気温が10度を近くになって成長が鈍化してきたら徐々に水を与える頻度、量を減らしていきます。
冬
冬、気温が10度を下回ってくると休眠状態になり成長がほぼ止まります。
休眠状態は動物で言う冬眠みたいなものだよ!
休眠状態のディッキアは水をあまり吸収する事が出来ないので、月に1~2回、株元に2日くらいで乾く程度の軽い水やりをしましょう。
そうすることで、細根が完全に枯れてしまうのを防ぎ、春の休眠開けにスムーズに成長を開始することができます。
ディッキア水やりのポイント
ディッキアは水不足になってくると葉にシワが寄ってきます↓
葉にシワが寄っていて用土が乾燥している場合は水切れになっているので水をたっぷりと与えてあげましょう。
また、ディッキアの人気種の「ゴエリンギー」や「マルニエルラポストレイ」などの白い品種は根元に水やりをしてあげる事で白さを保つことができます。
用土
水はけの良い用土を使用しましょう。
我が家の用土は(赤玉土、鹿沼土、ゴールデン培養土、軽石、くん炭、パーライト)を混ぜた用土を使用しています。※水はけを良くするために用土は必ずフルイにかけて微塵を取り除いておきましょう。
用土作りも楽しもうね!
植え替え
ディッキアは根の張りが早い植物なので1年~2年を目安に植え替えを行いましょう。
植え替えを行う際は、あらかじめ水やりを止めておき、しっかりと用土を乾燥させておきます。
植え替え時の根へのダメージを最小限に抑えるためだよ!
植え替えは出来れば春(3月後半~5月)の間に行いましょう。
本格的な成長期前に行う事で成長が鈍化する季節までにしっかりと根を張ることが出来て、調子を崩すことなく冬越しが出来るようになるでしょう。
もし、「春」に植え替えが出来ずに「秋」に植え替えを行う場合は出来るだけ根をいじらないような植え替えを心がけましょう。
「秋」に大胆に根を整理してしまうと成長が止まってしまう「冬」までにしっかりと根を張ることが出来ず、調子を崩してしまうためです。
植え替えは植物の体力をいっぱい使うから休ませてあげる事が大事だよ!
植え替えを行う際は用土の中に害虫予防の「オルトランDX」と緩効性肥料の「マグァンプK」を入れておきましょう。
害虫予防の「オルトランDX」と肥料の「マグァンプK」は用土に混ぜて使える、僕たちの強い味方だよ!
植え替えは植物の体力を非常に使うので「冬」の休眠時の植え替えは避けましょう。
成長が止まっている時期に植え替えを行ってしまうと、植え替え時のダメージが回復できずに弱ってしまい、最悪の場合枯れてしまうリスクがあります。
春が来てディッキアが動き出すまで我慢しましょう。
増やし方
ディッキアは非常に子株が付きやすいので株分けで簡単に増やすことができます。
植え替え時に根が出ている子株を取り外して別の鉢に植え替えて完了です。
親株から外した子株は半日陰で根っこが安定するまで養生させます。
2週間ほどして根が安定したら、親株と同じ環境で管理してあげましょう。
肥料
ディッキアは植え替え時に元肥、成長期(春〜秋)に追肥を与えるとさらに元気に成長してくれます。
元肥は植え替え後の根の初期生育を助ける肥料です。
元肥は虫のわかない、肥料焼けのしにくい、「マグァンプK」などの緩効性肥料がオススメです。
緩効性肥料とは?
肥料の溶け方を遅くしたもので、植物の成長に合わせてゆっくりと土に溶けだす肥料。
植物が肥料を欲しい時に必要なだけ肥料成分を与える事が出来るので、肥料焼けを起こしにくいのも特徴です。
元肥だけでも成長させることは出来ますが、もっと成長させたい方は成長期(春〜秋)に追肥を行いましょう。
追肥として液体肥料を与える場合は月に1回~2回程度、規定より薄めた液肥を与えましょう。オススメは(ハイポネックス)です。
ですが、液体肥料を多く与える事によって起こる肥料焼けや肥料過多には注意が必要です。
春の時期、最初に液肥を与える場合は記載の分量の半分で希釈して与えてあげるのがオススメです。
肥料が上手く吸えて、成長が活発になっていることが確認出来次第、徐々に液肥の量を増やしてあげると良いでしょう。
液肥は薄め薄めを意識しようね!
置き肥を与える場合は、成長期に用土の上に置くだけです。
水やりのたびに緩効性の固形肥料が少しずつ溶け出して肥料成分がゆっくりと効いてくるのが特徴です。
固形肥料(置き肥)の注意点としては固形肥料が直接、株や根に触れないように注意しましょう。
オススメは「マグァンプK小粒」です。
追肥のマグァンプK小粒に関しては用土の表面に一定量ばらまくだけで良いので、使い勝手も良くオススメです。
また、肥料を与えられない場面(植え替え後や植物が弱っている時)では、活力剤のメネデールなどを活用しましょう。
メネデールとは?
植物の成長に欠かせない「鉄」を根から吸収されやすい「イオン」の形で含む活力剤で、植物用のサプリメントのようなものです。
肥料には入っている「窒素、リン酸、カリ」がメネデールには入っていないため、肥料過多などの心配が無い事も特徴。
病気、害虫
ディッキアは病害虫に強いのであまり心配は要りませんが、乾燥した風通しの悪い環境で育てていると「ハダニ」や「カイガラムシ」が発生することがあります。
ハダニは目視では見つける事が難しいほど白く小さな害虫で植物を吸汁し、吸汁された箇所は黄色く変色してしまいます。多く発生するとクモの巣のような糸を植物に張り巡らてみるみる増えていってしまいます。
ハダニが発生してしまった場合は水で全て洗い流したあと殺虫剤を吹きかけて殺虫、予防をしてあげましょう。
カイガラムシも吸汁性の害虫ですが、体長は2mm~6mmほどで目視で確認することができる害虫です。
カイガラムシは繁殖力も高く、殺虫スプレーが効かない個体もいる厄介な害虫です。
見つけ次第、ピンセットなどで全て取り除き、害虫予防の為に殺虫剤を散布しましょう。
我が家で使用している殺虫剤は「ベニカXネクストスプレー」です。
害虫は同じ薬品ばかりを散布していると耐性を得てしまうので一つの殺虫剤を使用するのではなく、それぞれ違った殺虫剤を定期的に散布し、害虫を根絶しましょう。
害虫は一度発生してしまうとかなり厄介なので、発生する前の予防が肝心になってきます。
そのため、害虫が発生しやすい時期(5月~10月)は月に1回程度、定期的に害虫予防のスプレーを散布し、「オルトランDX」などの薬剤も活用しながら害虫予防をしておきましょう。
日々の観察で害虫が付いていないかを確認することも大事だよ!
最後に
ディッキアは基本的に育てやすい植物ですが、風通しの悪い場所で管理していると稀に、害虫(ハダニ・カイガラムシなど)がついて葉が傷ついたりして、見た目が悪くなってしまいます。
害虫が発生しやすい時期に薬剤の散布などで、害虫予防をしてあげる事で、綺麗なディッキアを育てる事ができるでしょう。
最後まで読んで頂き有難うございます!
一緒にボタニカルライフ楽しみましょう!